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9/16

猫に罵倒・・・できれば避けたい事がある

※原作リスペクト作品です

※残虐・性的描写なし/対象年齢15歳以上推奨

※本小説の設定やキャラクターイメージはこちらから

https://akkin.site/?page_id=90

お屋敷を出て右に行けば良いと答えは得たので、もうここにいる必要はないわね。

てか、お兄さんが居たのは天井の伏線だったのかしら...

だとしたら、めっちゃ悔しいわね。


「世話になったのう。またわらわの美しさ成分が足りなくなれば来れば良いぞ?」

「いえ、向こう100年分ぐらいは頂いたので、もう十分です」


てか、早くここから離れたい。

軽く見渡すと猫はいないようね。

まぁ、猫は気まぐれっていうから、どっかに行ったんでしょう。

ちょっと安心。


「じゃ、失礼しま~す」

「達者での」


軽く挨拶をして屋敷に向かって左に進む。

『屋敷を出て右』は『屋敷に向かって左』だから間違ってない。

私はちゃんと理屈を考えられる女子高生なのよ。


広場から森に入る前に、赤いキャンディーを口に放り込む。


『でんでんんでんで~ん』


これで赤いキャンディー×3、青いキャンディー×3になっちゃったわね。


森の中に入って、しばらく移動する。

本当は「歩く」なんだけど、コントローラーで操作しているので、感覚としては「移動」よね。


「そこの君!君はアタシのファンよね?」


突然、上の方から声がする。

慌ててそっちを見上げるけど、何もいないし見えないわね。


声はダミ声のオジサン。

口調は少しオネエな感じ。


マジキモ!


てか、そんな存在のファンになる訳ないでしょ?

新種のホラー要素なのかしら?


気を取り直して、移動を開始しようかとしたら、


「あれ?分からないのかな?」


と、さっきの声が聞こえる。

さっきと同じ場所から声が聞こえる。


身構えながらもう一回見上げるけど、やはり見えない。


「誰?どこにいるの?」


ゲームとは言え、さすがにキモイし怖い。


「あ、しまったぁ~姿を消したままだったじゃないの~!!」

「へ?透明人間?!」


ゲームだけど、身の危険を感じる!

慌てて逃げようとすると、声が聞こえてた辺りに何かが現れてきた。


「ごめんよ~!姿を消したままだったようでね」


と、木の枝の所に現れたのは令嬢の所にいた九尾の三毛猫。


会いたくなかったのに会っちゃったよ~...

てか、これってストーカー行為よね?

しかも姿が消えるとか、恐怖でしかない。


そんな事を考えていたら、三毛猫が声を掛けてきたの。


「僕は三毛猫なのよ~。それも九尾のねぇ~!(こんなしゃべり方ですが、オスなんですよね~)」


と、九本の尻尾を揺らしながらしゃべりかけてくる。


そして、猫がしゃべってきても私はもう驚かない。

だって、マウスとかゲームパッドもしゃべってくるんですもん。


それよりも気になるのは、


「私があなたのファンってどういう意味?絶対そういう事はないからね!!」


ただでさえキモイのに!


「え?ちがうの?ちょいちょい僕の事見ていたから、てっきり僕に気があるのかと?(いやぁ~豪快に振られちゃいましたね~)」


と、例のニヤリ嗤いをしてくる。


「それ!その嗤い顔が嫌なのよ!」


私は常識のある女子高生なんだから、キモイ相手でも「キモイ」とは言わないのよ。


ちなみに、見てたのは単純にキモイから、どこにいるかを確認してただけよ。

自意識過剰?っていうのかしらね。


「え~...へこむわぁ~。この顔は変えようがないからねぇ~(消える事は出来るんですけどね~)」


この猫、しゃべった後に何か言ってるんだけど、声が小さいから聞こえにくいのよね。

あ、令嬢のところで時々何かが聞こえてたのは、この猫がつぶやいてたのが聞こえたからなのか。


「それはそうと、このまま進んでいくの?(旅って良いものですよねぇ~)」

「そのつもりだけど、何かあるの?」

「そりゃあ『何か』はあるわよぉ~(いったい何でしょうね~)」


なんだろ?この猫、もったいぶったしゃべり方をしてくるわね。


「『何か』じゃ分からないわよ。知ってるならちゃんと教えてよ」

「『何か』とは君の行動の結果で変わるのよ~。だから、これ以上は分からないわぁ~(うん。哲学的ですね~)」


この猫も屁理屈ばっかりね。

見る分には面白いかもだけど、体験すると嫌なものね。


「そりゃあ結果は分からないでしょうけど、『そこに何があるのか』は分かっているのよね?」

「そりゃあ『何があるのか』は知っているわよぉ~。無駄に長生きしちゃってるからね~(もう26歳なんですよね~)」

「じゃあ、『何があるのか』を教えてちょうだい」

「『何が』とは、お茶会の事なのよ~(言っちゃいましたね~)」

「お茶会?こんな森の中で?」


ホント、なんでこんな所でお茶会なのかしら?

何か理由でもあるのかな?


「お茶を飲むのに場所は関係ないからねぇ~(いやあ、名言ですね~)」

「確かにそうかもだけど、そこで『何か』ある訳ね?」

「『ある』かも知れないし~、『ない』かも知れないわぁ~(こういう時はほぼ『ある』んですよね~)」


なに?この猫!イライラするじゃない!

っと、ダメよ私!マウスたちで学習したでしょ!


「それはそうと、君は女子高生なの~?(ワクワクしますね~)」

「え?そうだけど...」


なに?アバターとプレイヤーを分けて判断してるの?

何気にすごい仕様ね。

他の仕様はボロボロだけど...


そういや、白いお兄さんのメンテ、終わったのかなぁ~。


「じゃあ、ちょっと面白いものを見せちゃうわよぉ~(とっておきですからね~)」

「面白いもの?」

「ちょっと鼻を押してみてちょうだいな(女子高生に触ってもらえるのは嬉しいですね~)」


と言うと、首が伸びてきて顔が近くに寄ってくる。

そして、『ニヤリ嗤い』をするのよね。

この『ニヤリ嗤い』が近づくとのはかなり心が削られるんだけど...


「え~...」


これは早くしないと、心のライフがあっという間に0になっちゃわ。

嫌だけど、この状況はもっと嫌なので、素早く鼻を押した。


あまりにも素早く手を動かしたので、事実上指で鼻を殴った状況になっちゃった。

でも、これは仕方が無いの。私自身を守るための必要な行動なの。


「ぽちっとな!(押しちゃいましたね~)」


私の葛藤をよそに、『ニヤリ嗤い』が『嬉しそうなニヤリ嗤い』になっちゃってる。


ひゅんという音がしそうな勢いで首が戻ると、猫の身体がゆっくりと消えていく。

あ~...なんか安心する私がいるわ。


「じゃあ、さよなら~」


「ちょっとまってよ~!面白かったでしょ!?(渾身のスルーでしたねぇ~)」

「わあ!」


と、消えたばかりの猫がまた現れた。


RPGだったら「コマンド:全力で逃げる」なんだけど、なぜかコントローラーを操作しても移動が出来ない。

「回り込まれた」みたいだわ。


「消えたり現れたりするのは、最初の段階で分かっているでしょ?」


そもそも消えるのが面白い訳ないじゃない!

普通に安心仕様じゃない!


「そこに鼻を押すというギミックが付いた所がポイントよね!(触ってもらうのが目的だったんですけどね~)」

「ただただゾクッとしただけだったんですけど?」

「そんなに照れなくてもぉ~(かわいいですね~)」

「どこに照れる要素が?」


「そうそう君。止まってないで進んだら?進まないと進まないわよ?(早く行かないと日が暮れますよ~)」


猫が声を掛けてきたから止まったんですけど?

とは言え、情報収集はしときたいわね。


「だから、この先に何があるのよ?」

「帽子とうさぎがいるハズですねぇ~(変人なんですけどねぇ~)」

「帽子とうさぎ?」

「行けばわかりますよ~。では、またね~(近々また会いに行きますね~)」


そう言うと、猫はあの『ニヤリ嗤い』をした。

すると、す~っと身体が消えて...って、尻尾から下半身、上半身、首と消えていき、最後に頭が消えて...

は?なんで、『ニヤリ嗤い』だけが残ってるのよ!

これって犯罪的にキモイんですけど!!


まぁ、残ったニヤリ嗤いもすぐに消えたから良かったんだけど。


それにしても、この猫はなんで現れたのかしら?

ただ単に私が猫のファンだと思ったからなのかしら?

だとしても意味不明よね。


でも、この先に「帽子とうさぎ」がいるって事がわかっただけでも良かったかもね。

知っているのと知らないのとでは、かなり違うものね。


とくにこのゲームはね。


「それにしても、なんか...『狐につままれた』感じ。違うか、これは『猫につままれた』って言うのかな?」


良く分からない現象だったんだけど、とにかく言われた方向に進んでみようかしら。

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