急がば突っ切れ・・・現実世界の非現実
※原作リスペクト作品です
※残虐・性的描写なし/対象年齢15歳以上推奨
※本小説の設定やキャラクターイメージはこちらから
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...あ、ちゃんとゲーム終了してないや...
でも面倒だし、怖いし、このまま電源OFFにしてしまいましょ。
ふ~...かなり長い間VRしちゃったわねぇ~。
さすがにこれだけ長くやってると、終わった瞬間はちょっとふわっとするわね。
それにしても、このゲーム...面白いのかしら?
あれ?...私、確かお昼ご飯を食べてからゲームしてたわよね?
...今は16時(パパの影響で24時間換算)...ほぼ3時間ぶっ通し?
「没入感がエグイ」っていうのは本当ね...途中は完全にVRゲームという認識がなくなっちゃってたわ...
てか、せっかくの学校創立記念の休校日が消えちゃった...もったいない事しちゃった...
そう思っていると、パパが帰ってきたみたい。
自分の部屋を飛び出し、リビングに行ってみた。
ちょうどパパも部屋に入ってきたようで、上着を脱いでネクタイを取るところだった。
男の人のスーツって、なんか堅苦しそうだよねぇ~。
「お~・・・VRで遊んでいるか?」
と、ソファーに座りながらパパが聞いてきた。
「うん!今日はちょっと...かなり変なゲームをやってみた」
あれはかなり変だよね?
「・・・それ、大丈夫な奴だろうな?」
「当然じゃない!ただ変ってだけよ」
いや、大丈夫じゃないかもだけど、パパの言う「大丈夫」とは種類が違うハズなので、嘘じゃないわよね。
「それなら良いが...」
私はちゃんとパパとコミュニケーションがとれる娘なので、パパはめっちゃ私に甘いのよね。
「変と言えば、家に到着する前に変なメールが来てたよ」
「変なメール?」
「え~っと、なんだっけか...『可愛いは正義』っていっぱい本文に書かれてたメールだよ...ほら」
スマホを見せられたので仕方なく覗き込む。
うわあぁ~...これ、さっきの奴じゃない。
さすがに『仕様です』は入ってない...いや、シレっと入ってるわね...
「ちょっと...これ、ウィルスメールじゃないの?」
絶対高度なウィルスよ!
なのに、パパはちょっと暢気に笑って、
「いや~、それは無いよ...だって、ちゃんとウィルスチェック入れてるし」
「え~...でも、気持ち悪いでしょ?」
そう、これはウィルスチェックとかでは無理な奴...とにかく気持ち悪い奴だ!
「ま、確かにそうだな...あれ?送信元のメアドがないじゃないか...うそだろ?」
「わかんないけど、消してよ!早く!気持ち悪い!」
「そうだよな...よっと...これで消えた」
「よかった...」
ホントに良かった...あのゲームはあとで消しておこう...もう絶対やらない。
と、心に決めたその時、
「で、そのゲームはどんなゲームなんだ?」
と聞いてきたんだけど、
「え...説明しなきゃだめ?」
私はめっちゃ嫌な顔をしてパパを睨んだ。
翌朝、ちょっと怖かったけどVRゴーグルを被って、昨日の「VRワンダーランド」消そうと操作したけど見つからない...なんで?
私、何もしてないんだけど...
ちょっと考えてると、パネルの「お知らせ」に1件メッセージが来ていると知らせているのに気が付いた。
...昨日のパパのメールの件もあるので、めっちゃ怖いけど、見るしかないので見てみる...
「バグがありましたので回収しました。修正が終わりましたら是非ご利用ください。なお、次回作は『VRミラーワールド』になりますので、乞うご期待!」
え~...次回作はベルトとかカードとか出てくるのかしら?
てか、今気が付いたんだけど、あのゲームは音声入力ゲームだったのね...
あ、大丈夫よ。
出てもやるつもりはないから。
...今はね...
本作は、ルイス・キャロルが遺した「不思議の国のアリス」を日本文化環境で再構築したものです。
皆さんは「不思議の国のアリス」はご存じだとは思います。
特に映画や絵本なんかで見ていると思いますが、話の内容って覚えています?
ルイス・キャロルは数学者であり、19世紀前半のイギリスに生きた人物です。
「不思議の国のアリス」には当時のイギリスの一般知識が色濃く書かれていて、それを翻訳するのはとても難しいのです。
例えば、日本人は「桃太郎」をほぼ間違いなく知っていますよね。
なので「大きなモモを切ったら血が出てきて」と言うと「あ~」と結果を理解できます。
が、外国人は無理ですよね?
それが「不思議の国のアリス」では起こってしまってます。
今回ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」の骨だけを残し、今の日本に環境を変えて再構築してみました。
自己満足かもですが、「遠いけど似た感じ」にはなっているはずです。
もし本作が面白いと思っていただけたら、原作もとても楽しいものだと思っていただけるのではないかと期待をしております。
では、どうぞお楽しみください。
あ、ここを読んだって事は読み終わってるハズ...




