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俺はJKの子持ちだったのか!  作者: シマアザラシ
第4章『オトノカガヤクミライへ』
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可愛い娘の同級生

 俺は如月と一緒に学校を出ると、校門前で黒塗りの外車でスタンバっていたフレアさんに遭遇した。

 俺としては高級車に乗ると貧乏性で吐き気をもよおすので、遠慮したかったのだが……。


   ◇◇◇


『早く行かないと貴方の娘たちが騒ぐのではないかしら? 車なら電車よりも早く着くわよ。だから早く乗りなさいな』


『義孝様、このフレア、安全運転で目的地まで送り届けてご覧にいれましょう』


『い、いや、俺は電車で――』


『フレア、丁重に車に乗せなさいな』


『かしこまりました、お嬢様。義孝様申し訳ございませんが……失礼致します』


『な、なっ! フレアさん!? そんな所触らないで! エッチ!!』


『…………フレア、誰かに聞かれるとことだわ。早く車に乗せなさいな』


『きゃあああああああ!!』


   ◇◇◇


 と、言う、一歩間違えば誘拐という行為が行われ、俺は快適なドライブを楽しんでいた。運転席にフレアさん、後部座席に俺と如月で、まあ、乗ってしまえば快適だ。


 車は高級車で静かな走行だし、フレアさんの運転は丁寧だし……俺を誘拐する時も丁寧な誘拐だったけど。


 何より――。


「ふふふっ、貴方、今日リレーは本当にかっこよかったわ。フレアが追い付けないなんて相当だわ。未来さんも早かった。それにアヤメさんも。なのに貴方は抜かれなかった。これは誇ってもいいことよ。むしろ、誇りなさいな」


 自慢げに俺のことを話す如月が可愛らしい。

 いつもよりも明るい声、さらにはいつもよりもストレートな好意、うむ、可愛い。これがギャップ萌えというやつか。


 まあ、だけど……そろそろ恥ずかしくなってきたな。


「何度も褒めなくてもいいって」


「あら? まだまだ足りないくらいよ? なんなら全校生徒の前で講演会をしたいぐらいだわ」


「間違ってもやめてくれ……」


 俺はそう言いながら窓の外を見る。

 ん? そろそろ家の近所だな。如月の話を聞いていたら、あっという間だったな。

 

「あれ?」


 フレアさんが運転する車は家を避けるように左折をした。このまま真っ直ぐ行けば家なんだけど……。


 そんな俺の視線にバックミラー越しに気が付いたのか、フレアさんが優しく笑う。


「ふふっ、申し訳ございません。道を間違えてしまいました。ですのであと10分ほど会話をお楽しみください」


「…………」


 いや、明らかにわざとだろ……。ミスを装って俺と如月の時間を増やしたのだろう。なんというか……主人想いの人だ。


 如月もそんな意図がわかっているのか? 楽しそうに笑っている。


「それなら仕方ないわね。ならもっとリレーの話をしましょうか?」


「勘弁してくれ……」


 俺は照れてはいるが内心ではその話題は嫌ではない。優越感があるのは間違いなし……それも如月みたいな可愛い子ならなおさらだ。


 如月はそんな俺の考えを見抜いてか、話を続けた。


「フレアがバトンを受け取ってしばらくしても貴方のスピードが全然落ちなかったのよ。ふふっ、この時の走りが好きなのよね……。負けたくないという気持ちが前面に出ていて、勇気を貰える走りだったわ」


 如月は口を止めずに冗舌に本当に楽しそうに語り続ける。

 そんな如月を見ていると、とある疑問が浮かんでくる。


(俺は如月に本当はどう思われてるんだろうか……。いや、嫌われてはいないと思うんだけど……如月自身も好いているとは言われたし。でも大元は政略結婚な訳だし…………はぁ、縁談を断ったくせにこんな考えをしてしまう自分が嫌だな……)


 俺はそんな考えを振り払い、時間の許す限り如月の話に耳を傾け続けた。

 

 そして……数か月後の文化祭。

 俺は自分の疑問の答えを得ることになり……そして俺は1つの決断をすることになるのであった――。

読んで頂きありがとうございます!!

4章終了です!!


次の5章は夏休み、如月望編です!!

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