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俺はJKの子持ちだったのか!  作者: シマアザラシ
第2章『夢見る時間』
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娘とデート(4)

 店でケーキを堪能した俺たち3人は店から出ると、近くにあったベンチで休憩することにした。


 さっきまで店内ではしゃいでいた俺たちだが、今はテンションが極端に低い。


「うぅ……ケーキは当分いらないかな……パパぁ気もち悪いよぉ」


「抱きつくなって……腹にしがみつくな……ケーキが出る」


「わ、私も抱きつきます……。お父さん、注意してください。私を無理に引きはがそうとすると……体調不良で倒れます」


 ……どんな脅しだよ。いや、俺も今すぐ動くと軽く倒れそうではあるけど……でもなぁ、抱きつかれたままなのは問題だよなぁ。


 いや、おっぱいが腹や腕に押し付けられてとても幸せなんだが……大きさや形が違うおっぱいを独り占めだ。しかも現役JKだ。まあ、2人とも娘なんだから邪な想いで喜んでいいのかは微妙だが……。


 何よりーー。


「……周りの視線が痛い……」


 ここ、それなりに人通りが多いし……。


「制服姿のJK2人に抱きつかれているおっさんを見て、周りはどう思うのだろうか……あのこっちを見てる大学生風の集団とか」


「お父さん、そんなの決まってます。あの「親子は仲睦まじくて素敵だな~」とかだよ」


 お前は頭お花畑なの?

 人間はそんなに清らかな思考を持ってない。


「……俺には「JKに金を渡して何してんの? あのオヤジww」って思われてる気がするんだが……そうに決まってる」


「パパって世間体に対するメンタル弱いというか、マイナス思考だよねぇ。時々トキメクぐらいに度胸があるのに」


 うっせえ……俺はJK2人の父親だぞ? 世間体も気になるだろう……。


「……お父さん、任せてください」


 そんなことを考えていると、未来が徐に俺から離れて立ち上がる。いつもの無表情だが……なんかとげとげしい雰囲気を感じるような……。


「ど、どうした未来……?」


「いえ……私がどう言われようといいのですが、お父さんを不快な気持ちにさせた罪は万死に値します。その蛮行を心の底から後悔させます」


 冗談を言ってると感じは一切しない。もう目が本気だ。

 おいおい……。


「ま、まてって、俺は大丈夫だから!」


「……お父さんがそう言うならいいです。はぁ、親子で仲良くしていて何がいけないのかな……」


 強い口調で言う未来……こいつは本当に家族に危害が加えられることに敏感だよな……。いや、心配してくれるの素直に嬉しいんだけどな……でも、暴走気味になるから心配だよな……。


 ここは別の話題に持っていこう。


「そ、そうだ……チョコでも食うか……?」


 俺はとっさに持っていた如月に貰った紙袋を未来に差し出すが……。

 未来をそれを見ると不機嫌そうに眉をひそめる……。


「ぱ、パパ。話題を変えたいのはわかるんだけど……その話題はバッドかな」


「お、俺も今思った……さっきケーキをたらふく食ったばかりだからな……チョコなんて食いたくないよなぁ」


「い、いや、パパ、そういうことじゃなくて……私は少しは『理解』があるからいいけど……のぞみんの話題には触れない方が……」


 実花はここで言葉を切る。


「未来ちゃんは愛が重いというか独占欲が強いし……」


「えっ? 今なんて言った――」


 そして、俺に聞こえなぐらいの小さい声で呟く。


「お父さん、いいじゃないですかチョコ……ふふっ、如月さんがどんなチョコを渡したのか、非常に興味がありますから、ふふっ」


 未来は冷たく笑う。その視線は俺が持つ紙袋からまったくずらさない。じぃーっと見つめている。ぶっちゃけ怖い。


「お、おう、とりあえず開けてみるか……」


「そ、そうだね。『ペガサス』のチョコなんてめったに見れないしね……ここまできたらパパが悪い。やっぱ家族に『隠し事』はだめだよ。うん」


 俺と実花は機械の様に頷く。それほどまでに未来が放つ冷たいプレッシャーはやばい。というか実花のやつ何か勘づいてないか……?


「と、というか、ペガサスってなんだ……? さっきも言ってたけど……」


 俺がそう聞くと、未来が色彩を失った目でゆっくりと口を開く。俺はそのプレッシャーに耐え切れず紙袋を未来に手渡す。


「ベルギーの最高級ブランドです。おそらく世界で3本の指に入るほどのブランドです。お父さんの持ってる大きさで、安い中古車なら買えるかもしれません。とてもではありませんが、同級生の父親にあげる物ではありません」


「…………」


 あ、あいつそんなものを渡してきたの……? ど、同級生の父親っていうか……将来の夫と娘になる可能性がある人とだからか……?


 あ、愛が重すぎる……中古車並みのチョコなんて渡すなや。


「案の定このブランドで一番人気の商品ですね……これ、高いのはもちろんのこと、手に入れるのも相当難しい筈ですが……お父さん、如月さんと何を話たんですか……?」


「…………」


「パパ、浮気がバレた彼氏みたいになってるねぇ~。あら、大変」


 他人事みたいに言ってるんじゃねぇ。俺は今から一言一言にに命を賭けなくてはならないのに……。ここはお見合いの話をするべきか……?


 もう、言い訳が苦しくなっている気がする……というか。


「なぁに、パパ、私の顔をジッと見て……くすっ惚れちゃった?」


 こいつ未来のプレッシャーにはビビってるけど……実はお見合いのことを察してる風なんだよな……はぁ、本当にどうしよう……。

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