<99> 台風
人生では何度か台風に出くわすことがある。君子、危うきに近寄らず・・の格言ではないが、未然に避けて被害を最小限に抑える対応措置は必要なようです。^^
台風が近づきつつある日の午後、鹿島はジィ~~っと考えなくてもいいのに考えていた。過去、何度も台風には遭遇したが、その都度、早めに未然の対応措置を取り、難を最小限に食い止めていた。今回も、そうするか…と思ったが、案に比して台風の進路が尋常ではなく遠くで迷走して発達していたのである。本来なら北上すべきところを西南の方向へ進んでいった。恰も西南戦争で西郷軍を攻めるために派遣された明治政府軍[有栖川宮熾仁親王を鹿児島県逆徒征討総督(総司令官)に任じた]に似通っていた。台風は熊本鎮台を目指し一路、進軍していた・・ということはなく、津島海峡を目指して向きを変え、勢力を強めた。熊本城の方角である。^^ 熊本鎮台の司令官、谷干城少将は籠城戦を覚悟していた。だが、熊本鎮台の援軍は田原坂で台風の勢力を弱めることに成功し、台風である薩軍は勢力を急速に弱め、本州上陸後、熱帯低気圧となり撃退されたのでした。^^
まあ、人生では似通った自然現象が起こるようです。^^
完




