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<98> 浮雲
人生は浮雲によく似通っている。風に流され、どこへ漂うかも分からず、あやふやなのだ。要するに、一寸先は闇だということになる。吉と出れば御の字、凶とでも出ようものなら、さて、どうする…と考え込む訳です。^^
川吉は職を失い、明日の生計にも事欠き、僅かな預金を切り崩していた。空にはポッカリ白い浮雲が漂っている。ハローワークの帰り道、その浮雲を眺めながら川吉は侘しくならなくてもいいのに少し侘しくなった。^^ ベンチに座り、冷えたコンビニ弁当を食べれば、何故か自分の人生が悲しかった。ぅぅぅ…と、涙すれば、浮雲が、ははははは…と大声で呵ったような気がした。
気づけば、川吉は雲の上にいた。昇天していたのである。
『どうされました? あとが閊えておりますので、中でお伺い致します…』
天界の係員に促され、川吉はスゥ~っと消え去った。
浮雲のように、そこにいたのかとも言われず明日は消え去るのが人生なんですね。ああ、儚い、儚いっ!!^^
完




