<85> その時
人生に、やり直しはない。その時、その時という瞬間に、どう判断するか? に全ての命運は託される。なんて書けば、人生を歩むのは相当大変なことのようですが、結果はどうであれ、まあ、なるようになるものです。^^
とある小学校の教室である。授業中に担任が一つの質問をした。
「そう思う人は?」
担任の質問に、教室内の生徒達は一斉に挙手をした。一瞬、全員か…と担任が思ったときである。中ほどに座る一人の生徒が手を上げていない。担任はその姿が目に入った。
「では、違うと思う人…」
手を上げていなかった生徒が恐る恐る手を上げた。
「君は、そう思ったの?」
「はい…」
その生徒は、また恐る恐る答えた。
「皆さん! 正解は間違いです。よぉ~~く考えて、明日までにその訳を調べておきましょう。では、今日はこれまで…」
担任がそう言うのと同時に、授業の終わりを告げるチャイムが賑やかに鳴った。
その生徒は、担任に訊ねられたその時、瞬間、ウトウト眠りかけ、手を上げるのが遅れたのである。バツが悪いから挙げなかった・・という、ただそれだけの理由だったのだが、人生は、得てしてこういう鷹揚に構える落ちつきが必要なようですね。瞬間に判断をしなければならないその時、どうもその人の人間性が垣間見えるようです。^^
完




