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<83> 生死

 人は生まれたとか死んだとかいう話で結構、盛り上がる。私なんかは、それはそれは、お気の毒なことで…と思うこともなく、右から左へと聞き流す。勤務していた頃の仕事柄、多くの御遺体に接していたことも原因しているのではないか…と考えている。この場をお借りして、旅立たれた方々のご冥福をお祈りしたい。どこへ旅立たれたのか? は定かではありません。^^

 堀板はお盆も終わり、身体の疲れを取りながらしみじみと考えなくてもいいのに考えていた。^^ 人の人生は様々だが、どこから来てどこへ行くのだろうか…と、世界の有名画家、ゴーギャンが描いた油絵の画題のようなことを考えていたのである。それが分かれば苦労はしないさ…と全ての人が思うようなことを解き明かせる訳がないのに解き明かそうとしていたのである。はっきり言えば、お馬鹿である。^^

『生まれる前は何だったんだろう…で、死ねば何になるんだろう…』

 考え始めて数時間が経過したとき、堀板は腹が減っていることに気づかされた。

『腹が減っては…』

 腹が減っては(いくさ)が出来ぬ・・という故事を真似て、腹が減ってはいい発想が浮かばない…と 考えたのだ。一時間後、冷やした美味い素麺をスルスルと啜りながら、堀板は生きているときは腹が空き、死ねば腹が空かない…という生死の結論に辿(たど)り着いたのである。

 生死は人生に付き纏いますが、堀板さんの死ねば腹が空かない発想は理屈に合います。腹が空くのは生きている間ですからね…。^^


                  完

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