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手紙


貴方は、今何をしているのでしょうか?


あたしはといえば、コンクリート造りの真っ白な部屋でー

鉄格子から見える三日月を眺めています。


あの三日月が赤く染まっていた頃ー

あたしは幸せの只中にいました。


三日月はー

その廻りを霧の様に形状を変えています。


貴方は、戻ってくるのでしょうか?


もしー

あたしが死んだとしたらー

貴方はあたしを思い出してくれるのでしょうか?



貴方に逢いたい。

その様な心があたしにも有ったのだとー

驚かされています。




だからー

あたしは死のうと思います。


もしかしたらー

貴方から何かしらの返事があると期待しているのです。



三日月が流した。赤い血液がー

まだ存在しているのならー


三日月が零した。赤い液体がー

まだ存在しているのならー



あたしはーまた幸せになれるのでしょうか?




このような手紙が残されていたとの報告はない。



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