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首
小高い丘で目覚めるとー
瞳に映し出される風景にー
奇妙な感覚を感じた。
地面が近く感じる。
ー 視線が低いのだろうか?
辺りを見渡すとー
僕の身体は無かった。
いや………。
身体はある。
有るには有るのだが………。
僕の身体ではない。
純白の毛に覆われた身体。
『知っているよ』
これは山羊の身体だ。
生贄に捧げられる山羊の身体だ。
あぁ………。
次は………。
僕の番だ。
心地良い風が吹いた。
それはー
錆びた鉄の臭いがする。
風の吹く方向に視線を送る。
振り向いた先にはー
断首台に列をなす山羊の群れ。
ゴォーン。
ゴォーン。
荘厳なる鐘の音。
その音を合図にー
一匹、一匹と
人の顔をする山羊は断首台に首を預ける。
ガジュっと耳障りな音が響く。
視界を染める赤黒い色。
悲鳴をあげる事もなくー
首は切り放された。
ボトッ。
転げ落ちた人の顔がー
此方を見る。
此方を見てー
暫くの間、瞬きを繰り返した。




