第14話「2人目?」
第14話「2人目?」
泣き崩れているキャロに何て声をかければいいのか俺には分からない。エルートも同じくなのかその場に立ち尽くしている。俺は武器をしまい、キャロに近づく。
【よく頑張ったね】
キャロの頭をなでた。他にかける言葉も見つからなかったので今回の頑張りを褒めてあげた。キャロは何も言わずに俺の胸に顔をうめて泣いていた。
しばらくして泣き止み落ち着いたキャロは俺からそっと離れ剣を拾う。
【ここから出ようか】
俺が言うと2人は返事をする。もう夜遅かったかもしれないがここは盗賊のアジト、他の仲間が戻って来るかもしれない、長居は禁物!洞窟の中の隠し扉の所に向かって行く。
少し歩くと隠し扉の場所に戻り、隠し扉を開けて洞窟の通常ルートに戻る。洞窟の出口に向かってもすぐには出れないだろうと判断したので来た方に引き返し洞窟の入って来た方に出た。
外は真っ暗洞窟の近くだと盗賊の残党に見つかってしまうかもしれないので少し道から外れた先に魔物避けの結界を張り、たき火をして俺とエルートはアイテムボックスから食料、水筒、寝袋出した。俺の食料と水をキャロに分けてあげるとお礼を言って飲んで食べていた。
その後キャロがエルートを呼び少し話した後、エルートがこちらを向き少し不機嫌そうな顔をしている。
【キャロと枯れ枝をもう少し拾ってきます。】
エルートがキャロと行こうとするので
【俺が拾って来るよ】
【駄目です。これは奴隷の仕事ですし、ご主人様は今日の戦闘で疲れているでしょうから私達で行きます。】
エルートの少し強い口調に押されてしまった。俺は頷くと2人が枯れ木を拾いに行った。戦闘で疲れているのは2人もそうだろうに、でも魔物避けの結界も有るし大丈夫かなぁ。
しばらくして2人が枯れ枝を拾って戻って来た。
【俺は火が消えないように見てるからキャロは俺の寝袋使って今日はゆっくり休んでくれ、エルートも先に寝てくれ後で火の番を変わってもらうから】
エルートは私が先に火の番をします。何て言い出すのかと思ったら素直に俺の言う事を聞いてくれた。キャロも俺の寝袋を使って横になる。エルートは寝る前に挨拶をしてから横になる。やけに素直なエルート今日はどうした!?
しばらくしてたき火を見ていた時にキャロが起き上がる。トイレか。
【今日はありがとうございました。】
【約束守っただけだよ。】
沈黙の間が2人の間にはいり、たき火のパチっと音が鳴る。
キャロは頬を赤くしながらも意を決したようにこちらを向いて来た。
【ルインさんは・・・私と家族になってくれると言ってくれました。それは魂誓してくれるって意味ですよね。】
なんだとぉー!俺があの時言った言葉はプロポーズみたいなもんなのか!!キャロは小さくて可愛いし、犬耳も尻尾も好きだし、まだ発展途上の少し膨らんだ胸、エルートに負けないくらいスタイルもいいが・・。駄目だろうそうでなくてもエルートのを断っているんだし。どうする俺・・・。
【俺でいいのか?他にキャロに相応しい人が居るかもしれないぞ。それにエルートは今は俺の奴隷として傍に居るが世界を周ってエルートの気持ちが変わらなければエルートと魂誓しようと思っているんだ。】
【ルインさんしかいません!ルインさんはちゃんと約束を守ってくれました。何もない私に生きてて欲しいと言ってくれました。エルートさんの事は知っています。なので今すぐにとは言いません、エルートさんの次でいいので魂誓してくれませんか?。】
キャロは瞳に薄っすら涙が溜まってきている。
魂誓は複数人可能なの?一夫多妻制みたいな事なのか。エルートもキャロも文句なく美少女だし俺的には願ったり叶ったりだが。
【分かった。俺達はこれから世界を旅する。それでも今の気持ちが変わらなかったその時は魂誓しよう。】
【はい!エルートさんに相談してみてよかったです。】
なんだとぉー!!さっき枯れ木拾いに行った時かぁ。その後のエルートがやたら素直だから何かおかしいとは思ったが仕組んだのかエルート・・。って事はキャロとの魂誓はエルート公認なのだなぁ。明日言い訳しないで済むのはのは嬉しいが・・複雑な気分だ。
キャロは俯きもじもじしながら
【私もルインさんの奴隷させてもらってもいいですか。】
【キャロまで奴隷にならないでもいいんじゃないのかな?】
【エルートさんとは今後魂誓されるんですよね?私とも魂誓してくれるなら同じがいいです。】
エルートを奴隷にしている為それを言われると断れない。それに彼女達なりの決意表明なのかもしれない。でも普通に一緒に居たらいけないのか?俺がこの世界の常識を分からないから考え方が分からない。俺はキャロの方を向く、キャロは真剣だ。
【分かった。キャロが嫌でないなら俺の奴隷になって欲しい。】
キャロは頷き、こちらに来る。俺は契約魔法を発動させ魔法陣が足元に出る、自分の親指を嚙みキャロの口元に近づける。キャロは親指をパックとくわえ、魔法陣の色が変わり消えていった。キャロの額にもエルート同じ古代文字みたいのが浮かんで消えた。
【これからよろしくね】
【私こそよろしくお願いします・・・ご・・ご主人様】
キャロはニコッと笑顔で顔が真っ赤だ。これは駄目だ!抱きしめた。これでメイド服を着させたら自分の理性は完全に吹っ飛ぶだろ!俺がキャロを抱きしめて居るとキャロも腕を俺の後ろに回して抱きしめてくれた。
タイミングを見計らったかのようにエルートが起き上がる。俺はキャロから離れた、別にやましい事はしてないのにエルートの方を向けなかった。キャロもエルートが起きた事に気づく
【エルートさんの助言通りでした。奴隷にもなれました、ありがとうございます】
【良かったですね。ご主人様は優しいですからね】
何の事だ!エルートは何か言ったのか。優しいとは言ってくれてるが何かトゲがあるぞ!ちょっと不満げだし。
【今度は私の寝袋を使ってご主人様が寝て下さい。私が火を見てますので、それとキャロに色々教える事もありますので。】
【はい】
何か怖かったので素直に言う事を聞いて寝る事にした。眠気も限界だったし寝袋に入って、エルートとキャロが小声で会話していた。
たぶんクードの魔法を教えたり、俺がエルートに言った事を教えておいてくれたんだろう。何よりキャロの事が心配だった、まだ乗り越えてはいないかもしれないけど会った時とは比べ物にならないくらい元気になってある程度心の整理は出来たのかもしれないな。
話してる2人は時折笑ったりしていた。それを見て俺は眠りについた。




