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三ヶ月目突入! ~情報の整理・交渉と交易編~

 さて、交易に関してだけど、これは秋山さんが上手くやってくれていたりする。

 とは言っても、交渉する相手は一つだけだから楽と言えば楽みたい。それに今はお互いに信頼関係を築くターンって事みたい。……まぁ、交渉自体も指で数えることが出来る程度しかやってないしね。


 他のグループなんだけど、実はまだ遭遇していないんだよね。それに、女子たちのグループはお近づきになりたくないし。

 ただ少しおかしいよね? 結構探索する範囲を広げてはいるし、バスの運ちゃんグループとも協力しているらしいんだけど……一向に発見することが出来ていない。


 これは一体どういう事なんだろう?


 もしかして、もう全滅していたりするのかも……と、思わず背筋が凍るような想像をしてしまうが、首を思いっきり横へ振って思考をリセット。

 いやいやまさかまさかだよ。だって、この初期地点って生存する〝だけ〟なら大丈夫と言える環境が揃ってるんだぞ? そしてそれは、他のグループを見た事で間違いないと言える内容。まぁ、確認したのは秋山さん達なんだけどね。

 そして、彼女達が最初に居た場所も、生きていくだけなら問題は無かったらしい。


 総合的に考えて、余程の事がない限り、初期地点で全滅するようなことは起こらないはずなんだ。


「もしそれでも全滅したというのなら……仲間内でやりあったとか、もしくは無謀な遠征をしたとか」

「前者はありえそうね。ただ後者はちょっと考えづらいわね」

「だよね。だって私達みたいな状況でもない限り、初期地点を捨てる真似はそうそうしないと思うよ」

「それに仲間内でってなっても、逃げることに成功した人もいるはずじゃん」

「……勝者も残る」


 そうなんだよね。彼女達が言うように、可能性として例題を挙げたけど、そもそもそれで全滅するって事はない。

 ココヤシに兎か魚があれば、この島でなら最低限生きていられるからね。後は雨風を防ぐ屋根と壁があれば良い。

 モンスターだって弱いネズミか敵対しない角ウサギがいるだけだから、モンスターにやられるなんて事はないと思う。そもそも、初期地点にはモンスターって近づいてこないしね。


「そう考えると、やっぱり見つかってないだけで、かなり遠い場所に居るとかかな」

「私達側の探索範囲も、私達の拠点から右側だけだしね」

「左側は彼らに任せているもの。それに面倒な話だけど、彼女達の拠点も左側にあるのよね」


 拠点の位置を言うなら、俺たちの場所が一番右側に位置している。

 そして、そこから左へ約1時間ほど移動した後に海側へ向かうと女子グループの拠点がある。

 運ちゃんチームの拠点は、俺たちの拠点から左へ約2時間その後に海側へと向かった場所かな。


 丁度中間に女子グループが居るんだよなぁ。はっきり言って、ちょっと面倒臭い。

 あぁでもこの1時間とか2時間って今の俺たちの足でだから。もしほかのグループの足の速さだと、もう少し時間が掛かるはず。



 そんな面倒なのは仕方がないから放置という事で。



 交渉相手である運ちゃんチームなんだけど、彼らとのやり取りは最初以降は情報のやり取りだけになっている。

 米で殴ったのが効きすぎたのかな? 相手にはもう出せる物がないよ! という状況みたいで、「それなら情報の共有だけを行っておきましょう」という流れで話が進んでいる。

 ただ、情報の共有と言っても……ぶっちゃけ、ちょっとした世間話程度らしいけど。現状だと有益な情報自体が少ないからね。


 あ、それと彼らのレベルアップ具合を見た感じ、第2フィールドの情報は出してもいいレベルにはなっているみたい。

 とは言え、その情報を出した対価は? って話にもなるんだけどね。ここらへんのバランスが難しいかな。下手に情報を提供したら、一方的に出すだけになるし。

 せめて俺たちが第3フィールドを発見したとか、もっといい狩場とかを見つけたとなれば、情報を出してもいいかな? って話だよね。

 まぁ、第2フィールドを教えればお米バブルも弾ける訳だけど。……いや、そもそもバブルは最初だけだったっけ。


「そう言えば運ちゃん達も田んぼを作ってるんだよね」

「原始的な感じだけどね。ただあそこは川も近いから水には問題が無いみたい」


 そっか。川の水を引っ張ってこれるなら、田んぼを作るにはもってこいだよね。

 あぁ、こっちも川から水を引っ張ってこれるようにしないとなぁ。井戸のポンプだと労力がね……。


「とりあえず。こちらの情報を出す時は慎重にならないとなぁ……てか、ゴーレムはもう倒したのかな? もし倒していたとして、ゴーレムのコアを確保しているなら、情報とソレの交換でも良さそうな気がする」

「確かにソレはありかもしれないわね。彼らには錬金術師がいないからコアなんて不必要よね」

「……人形は?」

「あー……錬金術のレベル的には出来ると思う。ただ、どんなタイプにするかが悩ましいんだよね」


 コアは1つしか無いからね。何を作るかはしっかりと考えないと。

 だって錬金人形とは言え、上手く使えばかなりの仕事をこなす事が出来るんだよ。


 それこそ、戦闘であれば盾役から移動用とかも可能だし、拠点の事を考えたら農業からポンプに橋を操作する役まで。

 ただその用途によって、その姿を変える必要があるわけで……そうなると、コアがもっと欲しい! って話なんだけど、ゴーレムがいないから無理がある話。


 だからこそ! 確定でゴーレムを倒せるだろうフィールドボスとしての出現。これで彼らがコアをゲット出来るのであれば! って思うんだよね。


 コアが2個あれば、アレやコレやと悩む必要性が少しだけど減る。ソレだけで心にも余裕が出来るしね。


「あ、それならフィールドボスの話を、情報交換の時にちょっと含ませて教えるとか?」

「でもあのゴーレム討伐は大変だったよ? 準備も無しで突撃するようなことをしたら……」

「流石にソレはないと思うかなぁ。だっていい感じの大人が付いてるじゃん」

「……無謀は無い」


 話でしか聞いてないけど、バスの運ちゃんとガイドさんのコンビは優秀らしい。なので、しっかりと安全を確保しつつ行動してくれるんじゃないかな? って思っているみたいだけど。


 あのゴーレムは安全を確保した程度でどうにかなるのか? 情報も無しに戦うとかかなり厳しいと思うんだけど。


 俺たちの時は、罠に嵌めまくってなんとかしたけど、それも秋山さんの土魔法があってこそ。

 しかもゴーレムのやつは投石もしてきたしね。そして、それを防いだのも秋山さんのストーンウォールなんだよね。

 あの戦いは秋山さんがいなければ成り立たなかったと言っても過言じゃない。


 じゃぁ他の拠点の人たちはどうなんだろう? 土魔法特化の人とかいるのかなって話になるんだけど……。

 残念な事に、運ちゃん達のジョブ編成は教えてもらっていない。まぁ、俺たちの方も教えてないから仕方ないけどね。


「あのバーサク女子が通用するのかってのもありそうだよなぁ」

「バフを沢山掛けたら、案外彼女だけでも行けるかも?」

「それに毎日レベリングも行っているみたいなのよね。私達がゴーレムへ挑んだ時よりもレベルが高いはずよ」

「……レベルを上げて物理で殴る」


 ジャイアントキリングは狙えないけど……ってか、そもそもソレは狙うモノじゃないよね。冒険をせずにレベルを上げてから挑むのが正解だよ。


 しかしそれでもなぁ……レベルが高くてバフを掛けまくったとは言え、前衛がゴーレムをフルボッコにするとかはちょっと。

 あれだけ苦労したのを考えるとね。ちょっとだけ気分が凹んじゃうよ。

ブックマークに評価などなど! ありがとうございます(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)ペコリ♡...*゜

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― 新着の感想 ―
[気になる点] ざっと読んだ範囲での誤字?報告です >「そう考えると、やっぱり見つかってないだけで、かなりと多い場所に居るとかかな」 と多い は 遠い では? >「原始的な感じだけどね。ただあそこ…
[一言] 交渉の時に、塩の効いたおにぎりを、、、もっていってごちそうするとかは、いじめかなー? 俺ならやるけど
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