【STO:16】異世界でヤるとき、行為に夢中になったらステータス差で相手殺しちゃったりしないのか疑問
キャラクターへの質問があれば、次回から後書きに掲載します
桃色の明かり、女性の裸体の描かれた雑誌、そして中央のハート型のベッドーー
ーーあぁ、これはアレだ。ウン。
「ラブホじゃねぇか!」
「ラブホ・・・?」
「ラブホとはなんですの?」
あかん、声に出てた。首を傾げる二人。とりあえずコロナティアが知らないって事は「ラブホ」という単語は無いと考えられる。
なら俺が特に答えなければ大丈夫、というわけかな?
しかし、石鹸のせいで萎縮させられていたが、この部屋の環境はそれを上回ってしまっている事に俺は気が付いた。
だが今は不味い、まだ時期じゃあない。いや自分で言っておいてアレなんだけど時期って何!?
俺多分抱き締められたらトマトみたいになるよ!?腹上死ってレベルじゃねーぞ!
「部屋が暗いな、宿としてどうなのだ?これは」
「というより、この宿はうら若き男女が二人っきりでセッーー
咄嗟に背後へと回りコロナティアの口を塞ぐ俺。明らかにステータス以上の動きを見せた気がする。
ーーぷはぁ!い、いきなり何をするんですの!?無理矢理は感心致しませんがどうしてもと言うのであれば致し方ありませんわ、わたくしの身体をケダモノの様に求め恥辱の限りを尽くすが良いですわ!さぁ!さぁさぁさぁ!」
異世界モノの小説を読んでいた時は、「性格が残念でも美人ならいいじゃん。据え膳食わぬは男の恥だろ!ヤらないとか紳士ぶったつもりか!?ヤれよ!」なんて思ってたけど、いざ目の当たりにすると・・・なるほど、これはダメだわ。
まさか過程を飛ばして賢者モードになるとは思わなかった。
「黙れドマゾ。ヘラリカ様は魔王様の娘であられるぞ。そんな事をしたり見せたりでもして魔王様に知られたら汚ぇ花火直行だバカ」
「別にコッソリやればーーって魔王様の娘?」
「うむ」
コロナティアの顔が油の切れたブリキのようにヘラリカへと向く。
「そんな馬鹿な!!魔王様に娘が居た事すら初耳ですわ!?・・・いえ、でもわたくしの最大魔法を受けても平然としていた事を考えると・・・」
とりあえずこの発情ドマゾはもう大丈夫そうだな。俺はほっと一安心してベッドに腰を掛ける。
一日付き合っただけでこの疲労感。あまりに二人のキャラが濃すぎるせいだ。もう少しステータス上がれば疲労も和らぐのかねぇ・・・?
そうそう、ステータスといえば今日の戦いでどの位レベル上がったかな?
「『ステイト』」
青い半透明の画面が現れ、俺のステータスが表示される。
今日はこのステータス画面さんには非常にお世話になった。魔法といってもMPを消費しないので使い放題だしね。
【NAME:御国 朝夜】(みくにともや)
【LV:18】
【BODY:No】
【STR:18】
【VIT:18】
【INT:18】
【DEX:18】
【AGI:18】
【HP:1/1】
【MP:1/1】
【SKILL:Error】
相変わらずスキルは読み込まないし、属性も無い。HPも1のままである。ステータスもレベルが1上がっても1しか上がらないから雀の涙程度の補正しかない。
と、なればステイトを更に活用するしかないか。大きさや密度を変えられるなら『形』も変えられるかもしれないし、遠隔操作も出来るかもしれない。
出来ればステイトの防御力とかも知っておきたいなぁ、盾みたいに防ぐにも利用出来たらステイト様々ですわ〜
とにかく検証がしたい、ヘラリカやコロナティアに協力して貰えれば良いのだが、正直力加減出来る連中には見えないので頼むのを躊躇っている。検証で死んだらシャレにならん。
「おい貴様」
色々と考え込んでいたらふと声がかかる。
はっと我に返り頭を上げるとヘラリカがしげしげとステイトを眺めている。
「これは何だ?」
「見たところ、スクリーンのように見えますが・・・」
「ステイトって言う魔法だよ。知らない?」
二人は首を傾げる。演技出来るような連中では無いのでどうやら本当に知らないらしい。
元々疑問があった。「何故この世界の魔法なのに地球の言語なのか?」街を歩けば見知らぬ言語、それならこの魔法もその地の言語であるべきだ。
今二人に確認して貰ったが、やはり見知らぬ言語だという。
異世界で習得したのに異世界では知られてない言語、知られてない魔法・・・
これはもう一度姫様に会って確かめる必要が出てきた。
「問題はどうやってタムルスに戻るか、だよなぁ・・・」
「む?タムルスへ行くのか?なら私の『ゲートオブハデス』で行けば良いではないか」
「あんな魔王の娘堂々宣言した挙句、俺まで道連れにしたんだから捕まるに決まってんだろ!?ていうかそんな物騒な名前だったのあの転移魔法!?」
衝撃の果実!じゃねぇや衝撃の事実だわ、ワープするたびに魂削られてそうな名前の魔法ってもうね。
「それで・・・このベッドで三人一緒に寝ますの?」
「・・・俺は床でいいッス」
「む?何故だ?三人寝れるスペースはあるぞ?」
首を傾げるヘラリカ。確かに普通なら黙ってれば美女二人と一緒に寝れるという美味しいシチュは逃したくは無い。ないのだが・・・
HP1の俺はこの化け物二人に寝返りをうたれただけでも死亡する恐れがあるのだ。
・・・悔しいが床で寝るしかない。
「まぁ、見張りですよ」
「おお、なるほど」
異世界による理不尽な恩恵を怨みつつ、部屋の扉の前で一夜を過ごすのだった。ちくしょう。




