#38.魔道学院の入学式
セントアリアに来てから、約1か月半が過ぎた。
こちらの暮らしにも慣れていき、ギルドの仕事もどんどん、していき、気付けばランクはFに上がっていた。
月の暦が変わり、9月1日。
今日は、セディア魔道学院の入学式。魔道学院の生活初日だ。
東の大陸では、新学年、新学期は9月から始まるようだ。
「ごじゅじんざまぁぁ、ぎをづげで、いっできでくだざーい。」
「・・・・。行ってらっしゃいませ、・・・・・ご主人様。・・・・・絶対・・実践の授業で・・・召喚魔法で・・・呼んでください。駆け付けます。」
シロンとユキナは魔道学院に通っている時間は基本的に屋敷でお留守番。
二人とも涙目で見送る。
毎日こんなことされたら、たまったもんじゃない。
事実、魔道学院の入学が決まってからのギルドの仕事は、シロンとユキナの活躍と連携がすさまじく、特に討伐依頼は、数時間で、無双して片付けたようなものだった。
「ご主人様、見てください。5匹討伐しました。」
「あの、私は、6匹です。」
「ちょっとユキナ―、なんでちゃっかり多く討伐してるのよ。」
「ふふふ、二人とも甘いですわ。10匹無双しましたわよ。」
「甘いな、お前ら、私は20匹だ。」
この争いにミランダとカミラさんも混ざっていくのが通例だった。
なぜか知らないが仕事はかなりはかどった。
おかげで、依頼がサクサク進み、しかもより多くの魔物を討伐したということで、大半の依頼の報酬が増額されていた。
そして、今日、いよいよ、いつも一緒にいたシロンとユキナは一時期僕と離れるということもあって、
このような涙目になりながら、見送られていったのである。
「いじめられたら、相談してくださーい。いつでもシロンが、もふもふしまーす。」
僕は手を振り返して、屋敷の庭の門を出る。
シロンもユキナも大げさに手を振っている。
そんなこんなで、セディア魔道学院の入学式だ。
魔道学院は王宮の貴族街の西側にある。
中央広場から北西に続く道を、15分ほど歩けば到着だ。
ちなみに、モナリオ家からも15分くらいの距離で行ける。
この魔道学院も、王都の建築に習い、白いレンガの塀で囲まれていた。
その校門をくぐり、入学式へと向かう。
入学式は、魔道学院の一角、大講堂で行われるそうだ。
すでに大講堂では、僕の他に、大勢の人数が集まっている。
新入生の人数は全部で80人ほどいるそうだ。
「えー、皆さん、入学おめでとうございます。本日はお日柄もよく、素晴らしい入学式となりました。皆様はこれから3年間ここで、学んでいただきます。どうぞ仲間とともに実りある学院生活を送ってください。」
ポールさんはかなりかしこまっている。理事長の挨拶だ。
来賓として、任務から帰ってきた、アルベルトさんとパメラさんも参加している。
「おめでとう、翔太朗君。お話は色々聞いたよ、すごい風魔導士になってね。」
「すごく楽しみよ。今まで楽しくなかった分、学院の生活を楽しんでね。」
アルベルトさんもパメラさんも、『イーグル=アイ』の一件について、聞かされた時は、目を丸くしていた。
「魔力量を感じたとき、すごい魔導士になると確信していたよ。」
「大丈夫よ。すぐに狙われたりしないわ、逆にそのような人から翔太朗君を守るのが私たちだからね。」
このご夫妻も、ポールさんやアレックスさんが、言っていたことと同じことを言っていた。
この国に来てよかった。少しでも恩返しができるように頑張ろう。
パメラさんが、ミランダのもとで、内緒話をしている。
「いい、ミランダ。翔太朗君と、楽しい魔道学院での生活をするのですよ。絶対に後悔しないでね。」
「はい。お母様。」
無事に入学式が終了する。
「さて、これから、クラスに移動してもらう。各自、配布された資料にクラスの名前が書いてあるので、そこに移動してくれ。」
配布された資料には、『吉田翔太朗殿のクラスは、1年5組です。』と書いてある。
もちろん、ミランダにも同じように、『ミランダ=モナリオ殿のクラスは1年5組です。』と書いてある。
理事長で、ミランダの祖父。ポールさんの取り計らいで。こうなっている。
僕たちは、1年5組の集合場所まで移動することにした。
大講堂を出て、長い廊下を歩いていく。魔道学院の校舎がいくつも連なっている。
1年5組は、ここだな。
一つの教室に張り紙がはってある。
僕と、ミランダは教室に入って、席について、待つことにした。
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