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現実:土の種類 - 赤土

☆土の種類:

 人間にひとりとして同じ人間がいないように土にも同じものはなく土も場所によって違い、日本だと山の茶色い土・台地の黒い土・田んぼの灰色の土、アフリカに行けば赤い土、北欧に行けば白い土があり、地形や気候・土のもとになっている材質などが似通っていると同じような土壌になり、それがもっとも雑に分類すると世界で12種類に分けられる。


 12種類の中には黒い土もあれば赤い土・黄色い土も・灰色もあり、どれが肥沃か畑の土を想像してもらえれば黒くてふかふかした土がいい土と言われることが多い。


 この12種類の中でも黒い土は肥沃だと言ってよくて、赤い土や黄色い土などはやはり問題を抱えていると言えますが、ただそれでも、赤い土や黄色い土はまだ粘土を抱えているので、土は肥料をつかまえることができますが、世界には粘土すらない土もあり、そういう風に各地の土の特徴を押さえることで、どんな管理をしたらいいか提案できるということになります。



▼赤土:

 赤土(あかつち、せきど)は「赤い土」を指す総称で、その赤い色は一般に土壌に含まれる酸化鉄などに由来するが、ふつう火山灰土壌の表層の黒土くろつちと対応させて、有機物の少ない明るい褐色の心土を指して言う。

つまりは地味の乏しいやせた土地、不毛の地の事である。


 だが、約46億年前に地球を形成した鉄自体は、人類文明の進歩に欠かせない素材であるとともに、生物の進化や人間の生命に不可欠な金属で、鉄原子はアルミニウムやチタンと同様に岩石中に豊富であり、地球に限れば地球重量の3割から4割を鉄が占め、その可採埋蔵量は約2,320億トンと、他の金属と比べて格段に多い。


 なぜなら鉄は、宇宙の誕生ビッグバンと同時に始まった核融合の最終の姿で、構造的に最も安定した元素と言われているからだ。


 そう、鉄の起源は宇宙の誕生まで遡る。

宇宙の始まりのビッグバンで水素やヘリウムのような軽い元素が核融合で生成され、さらにそれが強大な恒星内の引力により原子同士が熱エネルギーを生み出す事で新たに陽子・中性子の結合が進み、もっとも軽い水素・ヘリウム以外のより重い元素が生み出される「核融合」(熱核反応)現象が起こるが、やがてこの反応は鉄で終わった。


 なぜなら核融合が起こると原子の総重量自体は増すのだが、熱エネルギーの放出により陽子や中性子1つ1つの重さは徐々に軽くなる為、鉄の原子核を構成する陽子や中性子は実は元素の中では最も軽いので、故に恒星内の核融合で新に生み出した元素が鉄で終わったことがわかる。


 つまりもっとも軽い元素である水素やヘリウムは、宇宙の始まりのビッグバンにより生成され、それより重い鉄までの元素は恒星内部の核融合により生成されるのです。


 そして鉄以上の重さの元素である金やイリジウム・ウラン・プルトニウムなどの重金属は、巨大な恒星が最後に引き起こす超新星爆発でしか誕生できないとされてきたが、最近では中性子星合体による大量の中性子の核融合により生成されるとも言われている。



  - 閑話休題 -



 腐植層の薄い暗赤色〜赤褐色の火山灰土や風化して褐色となった風化火山灰層『関東ローム層』のような火山灰層の土に対する俗称でもあり、高温のための腐植の蓄積が少ない亜熱帯多雨地域の広葉樹林下に発達する成帯土壌の一種 赤色土(せきしょくど)、鉄分を多く含んだ赤色の粘土を指す場合もある。

地方によりアカノッポ・アカオンジ・アカホヤなどさまざまに呼ばれ、表層地質学の分野ではローム(層)と呼ばれることも多い。


 また、粘土質のものは煉瓦や素焼き陶器の材料などにも使われ、顔料としての赤土は先史時代より顔料として利用されてきた。

播磨国風土記逸文には、神功皇后が三韓征伐の際播磨で採れた赤土(あかにを天の逆矛あまのさかほこや軍衣などを染めたとあり、また新羅平定後その神を紀伊の管川つつかわ藤代ふじしろの峯に祭ったとある。



▼赤土の種類:

 一般に鉄分に富む塩基性の火山灰ほど赤みがつよい。

同じ火山灰から表層の黒土、下層の赤土と分化することもあるが、現世に発達した黒土層に埋もれた更新世の火山灰風化物である場合も多い。


 より専門的には、下記のようにさまざまな「赤土」の定義がある。


●ラテライト - 熱帯各地。

 サバナや熱帯雨林に分布する貧栄養の酸性土。

地表の風化物として生成された膠結物質(粒子間に鉱物が入り込み、それが接着作用をしたもの)である。

雨季に有機質が微生物により分解することに加えて珪酸分や塩基類が溶脱したことにより残った鉄やアルミニウムなど金属元素の水酸化物が表面に集積して形成される。

 構成鉱物は主に針鉄鉱、ギブス石、ダイアスポアなどで、インドシナ半島およびインド、キューバなどサバナ気候地方に広く分布している。

やせ土なため農業には向いていないが、インドでは煉瓦をつくる原料に利用されている。

またボーキサイト鉱床はラテライトが最も利用されている例だが、インドや南米で見られるように帯状に分布するのが特徴である。


●赤黄色土 - 亜熱帯各地。

 温暖で雨の多い湿潤亜熱帯気候下に発達する成帯性土壌(気候的土壌帯)で、日本の代表的な土壌の一つである。

西南日本の低山・丘陵・洪積台地上に広く分布している赤色または黄色の下層土をもつ土壌の分類学的名称で、国内では南西諸島に発達する。

 下層土の色調のちがいによって「赤色土群」と「黄色土群」に細分され、両者の相違は局部的な内部排水の良否や母岩に含まれる含鉄鉱物の量質の差にもとづくものとされた。

しかし下層土の色調の相違以外にはきわめて類似した理化学的性質をもち、しかも赤色土群と黄色土群は地理的に隣接して分布するので、赤黄色土という土壌型として一括された。


●テラローシャ「紫色の土」- ブラジル高原。

 玄武岩質の火山岩が風化・酸化してできた赤色の土壌。

ブラジル高原の南部に広く分布する肥沃でコーヒー栽培に適する。


●テラロッサ「赤い土」 - 地中海沿岸など。

 石灰岩が風化・酸化したものだが、石灰に含まれる炭酸カルシウムが溶け出し、後に残った鉄分などが酸化したために赤紫色をしている。

もとは地中海沿岸のものを指したが、のち同じ起源の赤色土壌にも使われるようになった。

なお、石灰岩を起源とする褐色土壌はテラフスカと呼ぶ。

あまり肥沃でなく、果樹栽培に利用される事が多い。


●オークル - 南フランス特産

 顔料、タイルや素焼きの材料などに使われる。

 ルシヨン(地名)ブランドのものなどがとくに有名。

 一般には黄土として知られ、「黄土色」の名の由来でもあるが、実際にはさまざまな色味があり、赤みの強いものも多い。


●中国の“紅土” - 中国では「東北部の黒土、西北部(甘粛省など)の黄土レス、南西部の(雲南省など)紅土」といった言い方をすることがある。

 昆明の北東部約160kmに位置するエリア「東川紅土地」は、土壌に鉄とアルミニウムが豊富に含まれているため大地が酸化し、土壌が赤く美しい深紅色に染まって、遠くから見ると青い空と白い雲、緑の草地に赤い大地が相まって、他では見られない目を見張るような風景が広がっている。 

 これに対し昆明から北西に位置する東川周辺は、赤い大地が特徴的な「紅土高原」として知られる農村地帯で、長い時間をかけて紅い土地に段々畑がつくられ、畑と地面のコントラストとその広大な大地はまるでパレットのようだ。


●関東ローム - 南関東。

 関東ローム層で代表される日本の火山灰の分布地帯で、地表の黒土(くろつち)の下にある褐色の土層で、ロームといえば火山灰の風化物、とくに黒土の下方に現れる明るい褐色の風化火山灰層を指すようになった。

 表土の黒さと比べて、明るい赤みを感じさせるために、古くからこの土層は赤土とよばれてきた。

 富士山からの玄武岩質降下火砕堆積物が酸化したもので、鉄分を含み粘りけがある。

 一方ヨーロッパでは、ローム化ということばが風化粘土生成とほとんど同義に用いられる。



▼火山灰起源の土壌:

 火山灰の分布する北海道・東北・関東・中部・九州の各地方で赤土といえば、耕地の下層土や道路わきの切り通しにみられる褐色の緻密(ちみつ)な土壌を指し、これは粘土粒子が多くかつ含水比が高いので、直接地表に露出している場合は、雨後のぬかるみや強風時の塵害(じんがい)の原因となる。


 なお、その赤み(実は褐色)の根源は火山灰の風化生成物としての酸化鉄にあり、粘土質の由来は火山ガラスや火山岩片の変質した二次鉱物(主としてアロフェン)の微粒子によるが、火山灰起源の土壌でなくても、その上下の層や隣接地にある灰色や淡黄色の土層に比べて褐色または赤色を帯びる場合は、やはり赤土と呼ばれる事もあり、いずれにせよ赤土の呼称は学問的に定義づけられたものではない。


 だが砂質地における客土材料や、盆栽などで使われる赤土には、粘土質に富む火山灰起源の土壌が供与されると言う。


 一方西南日本、とくに東海・中国・北九州・沖縄などに分布する「赤色土」や「黄色土」は、火山灰地帯のいわゆる赤土よりも赤みが強く、亜熱帯気候下で長期間を経て生成した土壌であり、火山灰起源ではなく熱帯地方の「ラテライト性」土壌に近い成因をもち、土壌学的に定義された類型に属している。

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