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リバース ワールド オンライン  作者: 白黒招き猫
サイドストーリー3  カーバンクル ツアー
229/230

vs ソウル・イーター

こちらもラスト2話。


読みにくい気がするので、戦闘は流れ中心であまり細かく書かないようにしました。



 なんだかんだで討伐完了。

投げる物が無くなれば、また触手攻撃に戻っちゃったからね。

墨やら溶解液やら吐いてきたけど、それだけだ。

途中の雑魚と大差は無かったよ。


 交代で囮になってボコる事しばらく。

パターンさえ読めれば割と安全に攻略できたよ。

ボスの倒された部屋はどうやらセーフティエリアになったようだ。

見た目は宝物庫か財宝部屋だけど。


「結構な臨時収入になったな」


「修理費差し引いても黒字だな。追い回されたかいがあったぜ……」


 ヒデさんと最初に囮になったタクさんが大量の金貨を収納しながらホクホク顔で話す。

この金貨、通貨のゴールドじゃなくて『古い金貨』っていう換金アイテムみたい。

一枚いくらかは分からないけど、これだけでかなりの金額になりそう。


 一方のマサさんとマスターは武器と美術品を集めている。

美術品も換金アイテムだね。

壺とか彫刻とかも、壁にぶつかっても壊れなかったんだよ。

デカい分、古い金貨よりも単価は高そうだ。


「うーん、武器は見た目が華美なだけで平凡な性能だな。呪われてないけど、付与スキルもない」


「ふむ、それなら大ボス戦で使い潰しても気にならないな。売れば高いかもしれないし」


 マスターが並べたアイテムをマサさんが鑑定して収納していく。

戦利品を片付けたら次はメンテナンス。

粘液で劣化した装備をマサさんが簡単に修理していく。


「ここじゃ、簡易の整備しかできないからな。劣化が酷い装備は交換しろよ」


「「「了解」」」


ーーーーーーーーーーーーーー


 ギィ……


 ディープ・ガーディアンの守っていた扉を開ける。

下り階段か。

明かりも無いのにぼんやりと階段が見える。

下が見えないほど長いね。


「この深さ……行先は船倉か?」


「いや、船の高さ超えてるだろ」


 前列を歩くマスターとタクさんが呟く。

まあ、このダンジョンの後半はどう考えても異界だもんね。


 バチャ!


「む、浸水してるな」 


 最初に階段を降り切ったマスターが、うんざりした顔で足元を見た。

深さは足首くらいだけど、この足場の悪さは戦闘時にはかなりの負担になりそうだ。

スピードタイプのマスターとヒデさんには特に。


 階段を下りた先は水没した広い廊下だった。

明らかに不自然に幅が広く、天井も高い。

そして突き当りにある朽ちかけた金属扉。


「ここが終点みたいだな。開けるぜ?」


 タクさんが扉に手をかけて問いかける。

マスターたちが頷くと、タクさんは扉を一気に開け放った。


 バァン!!


「うげ……」


「これはまた……」


 扉の先は悍ましい儀式場だった。

不気味なオブジェがあちこちに並び、壁には紫の炎が灯る松明。

天井からは生臭い海水……いや、粘液が滴り落ちている。

見るだけでSAN値が削られるレイアウトだ。


「足元の海水に粘液が混じっていくのか?」


「長期戦は不利か……」


 タクさんとマスターに続いて入ってきたマサさんとヒデさんが、天井と足元を見比べる。

なるほど、あの粘液はただの演出じゃなくてトラップなのか。


 ニチャリ……


 部屋の中央で湿った音がすると、壁際の松明の炎が強くなった。

暗い炎で薄暗く照らされた影。

それは法衣を着込んだ軟体生物だった。


「こいつがソウル・イーター……」


 大まかな姿はディープ・ガーディアンと同じ。

イカのような頭部に袖と足元から覗く吸盤の付いた触手。

だが、二回り以上大きい。


 さらに特徴的なのは目だ。

眷属のような無機質な目じゃない。

確かな知性とそれを上回る狂気を感じる。


〈プギャアアアアア!!!〉


 触手の一本に杖を掲げ、幽霊船の主が咆哮を上げた。

同時に大量の水がレーザーのように放出される。

貫通力の高い水魔法『ウォーター・ガン』かな。


「うおっと、発射時間が長え!」


「水球? ビットみたいなもんか?」


 違う、ただの『ウォーター・ガン』じゃない。

横に逃れたヒデさんを追うように水流が薙ぎ払われる。

ソウル・イーターはそっちを見てもいないのに。

奴の周囲に浮かんだ水球が、本体とは別にオートで僕らを攻撃しているんだ。

水流を盾で防いだマサさんの言うように、ビットみたいなものなんだろう。


 さらに本体の嘴のような口から紫の霧が吐き出される。

おそらくは毒霧、かなり範囲が広い。

毒霧が部屋中に広がり、暗かった部屋がさらに視界不良になる。

気休めだけど光球を浮かべておこう。


〈キュ!〉


〈プグァ!〉


 対抗するようにソウル・イーターも水球を増やす。 

相手は一体だけど水球のせいで手数が多い。

ディープ・ガーディアンは物理型だったけど、こいつは魔法型か。

う、毒霧がこっちにも……。


「リーフ!」


〈キュイ!!〉


 マスターの指示を受けて、皆に毒を防ぐ光属性の補助魔法をかける。


ボヒュ!!  ボヒュ!!


 さらにマスターが水球を炎のバレットで撃ち落とす。


〈プルグアアァ!!〉


 ブオン!!


「うお! やっぱ来たか!」


 ガキィ!


 投げつけられた不気味な石像をタクさんが戦斧で叩き落した。

やっぱりディープ・ガーディアンと同じく、部屋のオブジェクトを利用するタイプのボスか。

でも、それより問題は……。


「なあ、全く効いてる様に見えないんだが……」


「触手も切り落とせないぜ。どうなってんだ?」


 ヒデさんが大剣で本体を斬りつけても、全く効いてる様子がない。

タクさんが触手を切り落とそうとしても切れない。

もしかして、条件を満たさないと倒せないタイプ?


「マサ、ちょっと部屋を調べてくれ。俺は水球の迎撃で精いっぱいだ」


「了解。タク、ヒデ、少し耐えててくれ!」


 不気味な祭壇……何かの儀式?

周囲には燭台や石像。

壁際には松明と……武器?

もしかして、この武器で攻撃しろとか?


「ダメだ! 前の部屋と同じ普通の武器だ!」


 違った。

鑑定したマサさんが大声で伝えてくる。

と、その声に反応したソウル・イーターの眼がマサさんに向けられた。


 ビュン!


「うおっと!」

 

 延ばされた触手をマサさんは屈んで躱す。

って、え? 武器を掴んだ?

マズイ!


〈キュイ!〉


 ガキィ!


「!? す、すまん。助かった……」


 間一髪、僕のシールドが間に合った。

マサさんは僕らの方に戻ってくる。

武器を投げないで振るってくるなんて。


 ブン!


「おっと」


 マサさんが離れると、掴んだ武器をマスターに投げつけてきた。

距離によって武器を使ったり投げたりするみたいだね。

何でもかんでも投げつけていたディープ・ガーディアンとは違うということか。

でも、それより問題は……。


「結局、それらしい仕掛けはないぜ。時間をかけて調べれば別だけど」


「2人が持たないぞ。装備がもう限界だ」


 雑魚と同じくソウル・イーターの身体も武器劣化の粘液で覆われてるみたい。

ヒデさんの大剣もタクさんの戦斧も表面が溶けてボロボロだ。


「予備の武器は?」


「もう少ない。さっき拾ったノーマル武器も使えばまだ持つが……」


 ソウル・イーターに攻撃が通らないんじゃジリ貧か……。

いったいどういうギミックなんだろう。

と、その時。


「オラアアアァ!!」


 タクさんが本体めがけて捨て身の特攻を仕掛けた。

しかも、その手には禍々しい斧が。

え? あれって、呪われた武器?


 ええええええええ!?

ギャンブル過ぎでしょ!?


非常に厄介なギミック系ボス。


ヒントから導き出される攻略のカギは?


次回決着。

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― 新着の感想 ―
ぶっちゃけ、キモい! まわれ右したい〜! でも、イカやタコは好きなんですけどね? 食べれば美味しいなら話は別なんだけどなぁ。
そんな突然8年振りの更新!? 初めてなろうで読んで、なろうで小説を読み始めたきっかけの作品なのでとても思い出深く、続きが読めて嬉しいです!
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