目次 次へ PR 1/10 プロローグ 人生というものは、時折どうしようもなく理不尽だ。 数分寝坊したせいで馬車に乗り遅れることもあれば、数分早く家を出たおかげで雨に濡れずに済むこともある。 そして私はーー、たった数分早く一人の男を助けてしまったせいで、後に人生を盛大に狂わされることになる。 もっとも、この時の私はそんな未来など知る由もなかった。 だから、今はただーー目の前にいる男を見ながら、私は盛大に後悔していた。 (なんでここにいるのよぉぉぉ……!)