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忘れられた記録の中の残響
昨日の廊下での騒動の後、栞たちは記録クラブが古い気象現象に関する文書を保管していることを知る。その記録はニヴラに付きまとう不思議なそよ風と奇妙なほど一致しており、グループはニヴラの力の起源について疑問を抱き始める。
記録クラブの雰囲気は極めて静かで、昨日の騒がしさとは対照的だった。春香と優は、栞、香織、ニヴラを古びた革で装丁された本がひしめく棚へと案内した。室内には古い紙の香りと、かすかにオゾンのような匂いが漂い、空気が重く感じられる。学園の歴史を調べている最中、ニヴラは触れると微かに震える棚の前で足を止めた。
埃をかぶった書物を手に取ると、栞は驚きに目を見開いた。その本には、ニヴラが集中力を欠いたときに見せる幾何学模様と酷似した、風の流れを示す詳細な挿絵が描かれていた。春香はいつもの冷静な分析眼で、その頁を指差した。「起源の風」と呼ばれる古い力について記された一節があった。それはただ空気を動かすだけでなく、眠れる街の記憶をつなぐ力であると説明されていた。ニヴラは静かに頁を見つめていた。その挿絵はただの絵ではなく、自身の気配に呼応して柔らかな光を放っていた。ニヴラに備わる能力の謎はますます深まり、彼女の運命は学園の歴史そのものと複雑に絡み合っていくのだった。




