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パーティーメンバーに婚約者の愚痴を言っていたら実は本人だった件  作者: ぷにちゃん
第二章 死亡フラグいっぱいゲームスタート!
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37:学園に帰還

 無事に遠征課題の終わったロゼッタたちは、普段通りの学園生活が戻ってきた。一言で言うならば、とても平和だ。


「いやいや、ロゼッタ様……試験って知ってる?」

「え?」


 学生生活を謳歌しそうになっていたロゼッタの耳に、カインの発した不穏な単語が届いた。そう――学期末試験だ。

 えっえっえっえっ、もうそんな時期だっけ? と、ロゼッタの顔が青くなる。


 まさかそんな。学園が終わったらルイスリーズとカインと一緒に冒険者ギルドへ行き依頼をこなし、帰宅後筋トレをしてそのまま疲れ果て就寝――なんていう毎日は、断じて送っていない。

 嘘ですすみません、送っていました。


「今日から依頼はお預け、みっちり試験対策の勉強かな……」

「そんなご無体な……!」


 テキストを持つカインに、ロゼッタは首を振って詰め込むなんて不可能だとアピールをする。しかし、カインは鬼コーチだった。


「将来恥をかくのはロゼッタ様と、その夫であり、国王であるルイスリーズ様だよ? ロゼッタ様は、本当に試験勉強をみっちりやらなくてもいいと思ってるの? 別に、試験勉強なんて各自でやっておけば事足りるんだから」


 いつもより早口なカインの言葉に、ロゼッタの脳がこれは怒らせてはいけない速やかに謝罪せよと警鐘を鳴らす。


「私が悪かったです。今日から寝る間も惜しんで勉強をします」

「ちゃんと復習すれば試験だってちゃんと点数取れるから、大丈夫だよ」

「……うん」


 テストに、筋トレに、冒険者に、やることがたくさんあってなかなかに大変だ。しかし、学園はまだ始まったばかりなわけで。


(生きて卒業できるのかな……)


 なんて不安が、ロゼッタに付きまとう。

 しかしぶんぶん首を振り、「そんな弱気は駄目!」と自身に喝を入れた。



 ちょうどホームルーム開始のチャイムが鳴って、ロージー先生とレオが教室に入ってきた。


(えっ、レオ?)


 レオとはシャリリア領で別れたので、王都に行くということは知っていたが、学園で再会するとは思わなかったのでロゼッタが驚いた。

 結局、剣の鍛錬もルイスリーズの空いている時間に見てもらっている。加えて、学園の授業でも鍛錬の授業はある。


「さあ、皆さん席に着いて。ホームルームを始めますよ」


 ロージー先生が手を叩くと、全員がすぐに集中した。


「遠征課題で知っていると思うけれど、勇者のレオさんよ。特別講師として学園に来ていただいたので、みなさん彼から多くのことを学んでくださいね」


 レオ――勇者が特別講師ということで、教室は一気にざわめいた。

 剣のセンスであれば、おそらく騎士でもそうそうレオには敵わないだろう。みんなその技術が欲しいし、令嬢はお近づきになりたい子もいるかもしれない。


「剣の扱いと、魔物との戦いの実践を教える。短期間だが、よろしく」

「「「よろしくお願いします!」」」


 浮足立つみんなとは裏腹に、ロゼッタは嫌な汗が止まらなかった。


(攻略対象キャラクターが学園に大集合しちゃってる!!)


 思っても見なかった展開に焦り、しかしかといって今更どうしようもできない。レオに学園には来るなと言っておけばよかったのだろうか。


(どうか生きて学園の卒業式を迎えられますように――!)


 ロゼッタは心の中でそう叫ぶのだった。

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