番外編 バレンタインデー編④
今日はバレンタインか。
学校へ行くと色んな女子からチョコを貰った。
一応これでも男女問わず友達は多い方だ。ほとんどは友チョコと言われるやつだろうが、中には知らない子から貰ったものもある。
せっかく作ってくれたものだし、ありがたく頂戴しますよ、うん。
俺は帰ってもすることがないので、校内を永遠とブラブラしていた。時に出会う友達と騒ぎながら過ごし、また校内をブラブラと散歩する。
そんなこんなで日が暮れてきたところで、見慣れた場所にたどり着いた。
そうだ、久しぶりにお邪魔してやろうかな。
そう思い、とある教室の扉を開ける。
「ご、牛王!?何しに来たんだよ!?」
ちょうど配信が終わったらしく、配信部屋からつづりが出てくるところだった。
「用がなきゃ来ちゃダメなのか?」
そう、ここはvirtual部の教室。俺は部員じゃないが、お邪魔したって怒りゃしないだろう。
「別にダメってわけじゃ……」
「あ、蓮くんだ!いらっしゃい♪ちょっとまってて」
みこがつづりの後ろからひょこっと現れ、なにやら自分のカバンを漁り始めた。
なんだろうか。まさか、ナイフでも突きつけようってわけじゃ……
「はいこれ!昨日のお礼だよ♪」
その手に持っていたのは、ピンク色の装飾がされた袋だった。中にはハートやくまの形をしたチョコが沢山入っている。
可愛らしいそれを持つのは、ちょっと気恥しい。
「俺のために作ってくれたのか?まさか本命!?みこったらこんなところでそんな……照れるよー」
「違うってばぁ!お礼って言ったでしょっ」
頬を少し膨らませているみこ。
「ではわたしからもどうぞ」
それはチョコレートというより、絵だった。しかも俺のvirtualの姿をそのまま表現している。
「は?なにこれやば。まぢもんじゃん」
「え、先輩方用意してたんですかっ!?牛王に!?」
つづりがそんな酷いことを言う。
「へー……つづりは用意してくれなかったんだ?ふーん……へー……」
「牛王こそ、チョコ欲しいんだ?」
「別に?あ、もしかして作れなかったんだ?」
「違いますー!わたしをなんだと思ってるんですか」
そっか……つづりは、用意してくれなかったのか。
別に残念とかそんなの1ミリも思ってはいない。ただ、作ってくれなかったんだ、ふーんくらいだ。
「仕方ないなぁもう……」
そう言って手渡してきたのは、なんの装飾もされていない青い箱だった。
「地味だなぁ」
「うるさいなぁ!文句言うなら返してっ」
「やだねー!貰ったもんは返しませーん」
今までいろんなバレンタインチョコを貰ってきたが、今回のが一番嬉しいかもしれない。
仕方ないやつらだ。
「なぁこれ、硬いんだけど……食べたらバリって……ブラウニーじゃないの?」
「う、うるさいなぁ!そんなこと言うなら食わんでいい!」
つづりが全力でポカポカと叩いてくる。
そんな俺らを見て、みこも紫苑も笑っていた。
つづりは不貞腐れているし、ほんと反応が面白くて弄りがいがある。
「はいはい、ちゃんと美味しいから安心して」
今日もvirtual部は、平穏だ。
読んでくださりありがとうございます!
いよいよバレンタインデー編、最終回を迎えました。
如何でしたでしょうか?
楽しんでいただけたなら幸いです♪
さてさて次回は、本編に戻ります。
もうすぐで最終回を迎えますので、引き続き最後までご覧いただければとてもとても嬉しいです!
では、また次回をお楽しみに♪




