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世界にたったひとつだけ  作者: 猫依颯
蛇足たち
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うんどーかい 02

 備品のチェックは恙なく終了。採点板の周囲に飾り付ける花を作るための花紙と、採点板を窓枠に固定する為のガムテープ、それから当日使用する各種プリント類の準備を着実に進めて、遠足の引率で汀が居ない中、どうにか一回目の子どもたちとの打ち合わせにこぎつけた。

 なかなかに癖の強い6年と、受け持っている学年でもある5年。半分は指示が通るだけマシかと思いながら、プリントを配り役割分担を決めた。


 遠足から無事戻り、反省会という名の休憩を終えた汀が真っ直ぐに此方に向かってくる。

「ただいま。――どうだった、子ども等は」

 口から『お帰り』と当たり前のように出てきそうになるのをギリギリで呑み込んだ。此処は職場だ。家や近所のような目で見てはくれない。

「んー……一癖もふた癖もあり、かな。半分は云うこと聞くのが幸いって感じ」

「そっか。お前でそれじゃ、俺はそれに輪を掛けてしんどいかもな」

 何しろ接点がない。そう云って汀は肩をすくめた。


 次の係活動は、実際に校庭での採点練習、それから得点板の点数表示の練習に、閉会式での得点発表練習。

 採点練習は、古巣の審判係の子ども等のいい加減な態度にブチ切れて怒鳴りつけてみたり(あとで担当には頭を下げに行ったが)、子どもたちが意外と聞き分けが良かったり呑み込みが早かったりで、校庭に出て大多数を面倒見るのがちょいと大変だろうと思っていた自分の予想を良い意味で裏切ってくれた。これなら本番も任せられるだろう。

 残り時間もあと僅か、というところで合流してきた汀の方が、余程ぐったりしていた。……おかしいな、採点板の子たちと得点発表の子たち、合わせても片手の指で足りるんだが。

「大丈夫か?」

「ん……まあなんとかなるだろ。あいつら個性的過ぎて疲れた」

「……ああ」

 視線を辿る。確かに奴らは、学年でも指折りの変わり者たちだった。

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