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ふ、フルボッコ

「ちょっとね……落ち着いて聞いて欲しいんだけどね?」

 フィナが苦笑いしながら言う。

 俺達は宿屋に居る。

 ラングドンが奴隷商人だと知っていたランバートって奴が船に来た時に、

「お前がランバート一家を倒したのか!?」

 みたいな感じで驚いた後、俺が宿屋を取ってないと言うとギルド、バルチックの力で宿屋を無理やりに開けさせたと言う訳だ。

 ちなみに音が漏れ出ない石で作っているらしい。

「何……イタッ!」

 俺は女達にフルボッコにされて大怪我した身体で言う。

 多分、目は腫れてるし、唇は切れてるし、痣だって出来てるだろう。

 なんか、最後の大技で顔を怪我した女の子が居たらしい (しっかり治るらしい)。

 まあ、俺が悪かったので素直に殴られたのだが、まさか土を固めて作った鉄槌 (魔法) を人の顔面に喰らわすとは……すげえ痛かった。

「えっ、とね……」

 もじもじしながらフィナ。

 何だ?

 まさか……告白!?

 いや、それは無いな。

 顔は赤く無い――寧ろ青ざめてるぐらいだし。

「スイマセン! 私があなたを召喚しちゃったのかもしれません!」

 …………………………………………………………………………………………………………。

 永劫かと思う程の時間の後、

「え」

 俺は、召喚される程の魔力を持っているらしい。

「はああああああああああああああああああああああああ!!!???」

 大絶叫。

「だって私未熟で……火竜を呼び出して失敗したと思ったら時間差であなたが」

 そんな言い訳なんて聞いていなかった。

―――――後日

「御主人様。朝ですよ起きてください」

 甘ったるいピンクボイスで俺は起きた。

 あまりにも最悪な召喚だと俺は思う。

 不幸にも程があると俺は思う。

 総合すると、すげえ泣けた。

 泣き疲れた。

 そんな事を思い出しながら目を開けると……メイドさんが居た。

「へ?」

 メイドさんだ。

 もっと正確に言うと。

 メイド服を着た馬鹿フィナだ。

 豊満な胸が見えてしまうエロいメイド服だ。

 殆どブラジャーである。

 フリルの付いたスカートは短く下手するとパンツが見えそうだ。

 正直見てられない (しかし、緻密に説明済み) 。

 え? え? え?

「なんッ……なんだ、そのカッコはぁ……?」

「メイド服だけど?」

「いや、そうじゃねぇだろ! なんでそんな服着てんだよ!」

 むふふ~ん。と胸を張る……うわぁ止めて下さいそれ。

「男=エロメイドさん大好き! なら、罪滅ぼしもエロメイドさんで!」

 どうだこの案! とばからに胸を張る――ッてだから止めろっつうの(しかし、頬は緩みっ放し)!

 どっから買って来たんだよそれ……。

「つーか男=エロメイドさん大好き! ッて何だよ! つーか御主人には敬語で話せや!」

―――そんなこんなで―――

「肩でも揉めや。馬鹿メイドが!」

 馬鹿メイドに命ずる。

 フハハハハハハハハハ! 俺は復讐してやる。復讐してやるぞォォォ!

「はい、分かりました御主人」

 にっこり笑顔で肩を揉んでくれる。

 俺は昼飯を食べる。

――――1時間後―――――

 肩を揉む力が弱ってきているにも関わらず嫌な顔一つせずに肩を揉んでくれるメイドさんにすげえ罪悪感が……。

「あの。もういいです」

「はい分かりました御主人」

 にっこり笑顔で言う。

 じーーー。

「ええと何?」

「何? とは何ですか御主人」

「じーーーっと見つめてくるから」

「嫌でしたか? 御主人」

 うるうると瞳を潤まして言うメイドさんに、

「いや、別に……」

 ハッ! 俺は復讐する為にフィナをこき使おうと思ったんじゃねえか!

「オイ! このポップコーンを食べさせろ!」

 はい御主人。と言ってポップコーンを摘まんで俺の口に入れる。

 は、恥ずかしすぎるぞこれは……!

 想定外の事実に驚きを隠せない。

「御主人様。あ~んでございます」

 にっこりではなくニヤリと笑ったのは俺の気のせいか。

「ほら、あ~んでございます。御主人ぁ?」

 やっぱりだ。

「お前、ノリ始めてるだろ!」

「何の事ですか御主人?」

 あくまですっとぼけるメイドさん。

「はい、御主人ぁ」

 甘ったるいピンクボイスで近づいてくるフィナ (もう完全にメイドじゃねえ) に押し負けて口を開ける。

 咀嚼する時にフィナの指まで口に含んでしまった。

「ッ……!?」

 俺とフィナはズバン! と音速で離れる。

 メイドさんが言う。

「恋人同士みたいですね……御主人様?」

 顔を赤らめながら、上目遣いの瞳をうるうるさせて言うフィナにちょっとくらっと来た。

「あは、あはははははははははは」

 恋人同士……確かに馬鹿ップルぽいよなぁ、コレ。

「確かに馬鹿ップルぽいよな」

 ポツリと漏らした一言の所為で気まずい雰囲気になったので罪滅ぼしは終わったのだった。

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