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拾ったものは...

ブクマと閲覧数が更にのびてて、感動です!

評価もまだこんなにページ数が少ないのにありがとうございます!

期待に応えられるようがんばります!

「よし、じゃあ今日こそアダマンタイトと、あとは宝石!発掘しちゃうぞー!」


 マイホームの空間から出て、一路鉱山を目指す。もちろんその途中で採取するのも忘れない。


「あ!ピアリ草だ!こっちには凛花がある!」


 ピアリ草...レア度★★、怪我に効く。森に自生するよくある薬草。


 凛花...レア度★★★、精神系状態異常回復の薬の材料によく使われる。


 鑑定スキルと採取剥ぎ取りのスキルのコンボは、すごーく役立っている。


 視界に入った素材が、どういった効果があるのか、どれくらいのレア度なのかまで、その素材がある場所に自動的に、ステータスと同様の、説明画面のようなものが浮かぶのだ。


 ちなみにレア度が高い薬草は栽培している。というか薬草しか栽培していない。畑はあっても作物がないんだもん。


 栽培している薬草であってもアイテムボックスに保存していくのは忘れない。

 

 素材は、なくて困っても、ありすぎて困ることはないのだ。調合や錬金の練習にも使うしね。


 もちろん薬草を取り尽くして生態系を荒らすようなことはしていない。


「あ、魔石だ!中くらい、かな?」


 魔石というと、魔物の核というか、魔物を倒さないと手に入らないイメージがあったのだが、この森には極小〜中くらいの魔石がよく落ちていた。


 しかも錬金で合成して、大きな魔石にすることもできる。


 我が家には、冷蔵庫もエアコンも、大きな露天お風呂もあるが、すべて魔法スキルと、彫金スキル錬金スキルと、この魔石のおかげでつくることができていた。


 スキルと魔石超便利。


 魔石をアイテムボックスに収納すると、アイテムボックス内の、魔石(中)の数がまた一つ増える。もう少しで1000に届きそうだ。


 魔石(小)はその3倍、魔石(極小)は5倍ほどある。魔石(大)は100ほどだ。一気に魔石(大)にしてしまうことも考えたのだが...


 魔石の説明に、彫金と錬金スキルで宝石と魔石を使ってアクセサリーを作ることができ、戦闘用スキルがない人にも戦闘用の効果が付与できると書いてあったのだ。


 その原理を利用して冷蔵庫やらを作ったのだが、いずれ彫金で作るようなアクセサリーを作る際に、魔石(大)では大き過ぎるのではないかという危惧があった。


 それで小さいのもアイテムボックスに収納したままにしてあるのである。


「それにしても魔石、よく落ちてるなー...」


 ただの石より見る回数が多い。鑑定スキルと採取剥ぎ取りスキルが優秀なだけかもしれないけど。


 リーン


「ん、猪かな」


 常時発動している感知センスに、何かがいるという警鐘がなる。


探知サーチ、鑑定」


 この2つのスキルで、どんなものがいるか、距離や、対象のだいたいの情報がわかる。


「んんんんんん!?」


 探知サーチ鑑定コンボ結果は、初めての情報を私に示した。


 人間(男)12歳 状態 衰弱、擦り傷、打撲


 直接姿を見ていない生物の鑑定結果はこんなものである。もしくはスキルレベルが低いのかもしれない。


 って、人間だあああああ!


 ここ3ヶ月、すんごい平和な森なのに、誰にも会わないから、とんでもなく辺鄙なところにある森なんだろうと思っていた。


 まあ、居心地が良すぎて森の外にでなかった自分も悪いけど。


 急いでその男の子(12歳)のもとに駆け寄る。


 確かに意識はなく、打撲や擦り傷だらけである。


 鉱山の近くだけど、まさかあの崖から落ちたわけじゃないよね!?


「マイホーム!」


 放っておく理由はない。


 抱き抱え、家に入ると、2階のベッドに横たわらせた。


 この子の状態に必要な薬は...


 調合は、あまりスキルを育てていなかった。


 身体強化と健康スキルのおかげか、怪我らしい怪我も、病気らしい病気もしなかったためである。


 だが材料はアイテムボックスに山ほどある。


 それに、創造知識スキルが、衰弱と怪我の薬、更に気つけに必要な素材を教えてくれる。 


「調合」


 素材があっという間に混ざり合って液体化していく。


 錬金スキルで山ほど作った薬瓶を一つ取り出して、それを注いだ。


「飲めるかな」


 上体を起こして、口に瓶を当てがう。


「薬だよ、飲んで。もう大丈夫だよ。」


 口に注ぐと、男の子の喉が、ゴクリと薬を嚥下する音を鳴らした。男の子の身体が発光する。


「鑑定」


 人間(男)12歳 状態 元気

 詳細結果を見ますか?


 あ、なるほど。任意な感じなのね。どこまで見れるか興味はあるけど、今はそれどころじゃない。


 男の子の傷は全てなくなり、意識が戻ったのか、「ん...」と声が聞こえた。

 顔を覗き込むと、眩しそうに目が細められた。


「...精霊...様?」


「いいえ、人違いです。」

男の子(12歳)を拾いました。

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