11話 戦技を使えるようになったらしい
「取り敢えず、使ってみるから見ておけ」
「うん」
「ふぅー...」
父さんの周りになにか不思議な力を感じる
「ユーキは魔素を扱えるから感じると思うがこれが闘気だ、そしてこの闘気を纏っている状態を戦技の基本中の基本で、身体強化という」
「うん」
「取り敢えず、どれぐらい違うか知るためにこの状態の父さんと剣で打ち合ってみよう」
「わかった!」
「よし、行くぞ」
そう言った瞬間、物凄い早さで俺の懐に入ってきた
「ッ!!」
キン
打ち合えたのは一瞬で俺はなんとか剣を間に挟める事ができたが抵抗する暇もなく吹き飛ばされた...すげえ...
「ユ、ユーキ、だ、大丈夫かっ!?」
「ッつー、なんとか平気」
「そ、そうか、ふぅー、まあ今のが身体強化だ」
(あっぶねえ、いい所を見せれると思って加減忘れてた、てかよく無事だったな、、大怪我ぐらいはしたかと焦ってしまったが...)
「父さん?」
「あー、いやなんでもない。よしまずは闘気を出せるようになるか!」
「うん!」
体を覆う感じだったな、取り敢えず魔素操作で、魔素を10:0で闘気よりにしておこう
「んー、あっ、できた!」
以外とできた!わりと簡単だなー、でも力が湧いてくる感じがして好きだ
「はっ、はぁー?」
いきなり父さんが大声をあげた
「どうかしたの?」
「え、いや、闘気をもう纏うなんて、神童と言われてる子でも最初は腕だけとかなんだが...流石はユーキだ!!」
あー、うん、いつものね...
「じゃー、次は基本の戦技を教えるか、基本の戦技は斬撃を飛ばす、波斬、切断力をあげる、絶断、突きの威力をあげる、牙突、短距離移動速度をあげる瞬歩、体の耐久度をあげる不動だな、だが基本といっても戦技は消費魔素が激しくてな普通の兵士が戦闘で使えても20回ぐらいだろう身体強化も効率が悪いからな」
「なるほど」
たしかに魔法だったら使う時に規定量の魔力を流せばいいけど、身体強化とかダダ流しだしなー
「よし、取り敢えず基本の戦技の練習をやるか!」
「はい!」
そうして、おれは父さんとメイドさんに晩飯を呼ばれるまで特訓をしていた。...うん、戦技の方は急成長先輩が頑張っていた。
「ユーキ、今日はどうだった?」
「うん!戦技が使えるようになった!」
「あははは、ユーキは凄いぞー、1回見ただけでいろいろな戦技を使っていたからなー、僕の魔素の方が先に枯竭しちゃったし」
「おにーすごいー」
「エリス、ありがとう」
そのまま、家族団欒と食事が食べて、食事が済んだら突然、父さんが真剣な表情をして、こちらを向いた。
「どうしたの?父さん」
「ユーキ、お前はこれからどうするんだ?」
「これから?」
これから...なにかあるのだろうか?
「いやな、お前はまだ1回も家から出たことないだろう?それにあと1年したら学園の初等部に入る事ができるが、どうするんだ?」
たしかに、俺は1回も外に出たことなかったなー、毎日、特訓が楽しかったし。それに学園かー、調べた限りだと初等部の学園はこの街にもあったな。たしかに気になるが
「外には、でてみたいかな...でも学園は中等部から入りたいかな」
初等部の学園は魔法や戦技の授業はせず、マナーや歴史などを学ぶ。正直、面白そうじゃない。
「しかし、マナーは大事だぞ?歴史についてはお前がお母さんと勉強をしているのは知っているが」
「マナーは、それなりにできると思います。なので来年からは冒険者をやってみたいと思ってます。」
そう、冒険者、異世界といえば冒険者だろう!
「たしかに、ユーキはしっかりしているが、冒険者は早くないか?」
「だめ、でしょうか...?」
狡いとは思う、こんな聞き方をすれば父さんはダメとは言えないだろう。
「よし、良いぞ!だがその前に条件がある」
「条件...ですか?」
「来週、王都に父さんが率いる騎士団が王都に行くんだ、目的は報告と王都までの治安維持を目的にして、それに参加してユーキが冒険者として大丈夫か見極める、それが条件だ」
なるほど、それぐらいなら大丈夫だろう、しかしこの街を見回すより先に王都を見学する事になるとわな。まあ、楽しみだなっ!
「分かりました!」




