魔法食堂のおうちカレー・5
異世界料理再現同好会と、本の魔女および魔女の司書が魔法食堂マリエットに集まったのは、それから十数日後、マリエットの定休日だった。
前回よりはだいぶリラックスしている同好会三人組の正面には、いつも通りの清楚な微笑みを浮かべるクラリサと、ウキウキと楽しげに笑うセラがいる。
本日の魔女様とその司書様は、長い髪を纏めて綿の簡素な服を纏い、袖をきりりとまくってやる気十分のスタイルだ。そう、バルトは再現料理に二人を誘ったのである。
「大丈夫そうだな。手をしっかり洗ってから作業開始だ」
「心得た。言われたとおり、入れてみたい食材も持ってきたよ!」
「そちらについてはわたくしがお出しします」
「おう、わかった」
さすがにいち食堂のキッチンに五人は入らない。カミラとジョットはカウンター前に待機し、手伝いおよび応援係だ。
セラは二人へにこりと微笑み、クラリサから受け取った油紙の包みを開けた。
「今日は牛肉のカレーにしようと思うのだけれど、いいかな?」
「何も悪いところがないし良すぎる……! 良いお肉だこれ……!」
「ふふ、それはよかった。ちなみに二人はどんなカレーが好きなのかな」
「具材はごろごろ大きめのほうが食べ応えがあって美味いッス!」
「私はチーズと卵を乗っけて焼くのが好きなんだよお!」
思い思いに自分の好きな物を勧められ、セラは孫でも見るような微笑ましそうな顔をしてふむふむと頷いた。
「おお、そうかね。ではそうしてみるとしよう」
「あんまり合わせてやんなくても良いぞ」
「大丈夫だ。というかわたしは今とてもわくわくしているのだよ」
「そいつぁ良かった」
セラとクラリサがカレー作りを覚ええれば、うちに依頼になんてせずとも、今後も好きなときに自分のおうちカレーとやらが作れるだろう。という思惑でバルトは二人に、再現料理への参加を頼んだ。
渋られるかとも思っていたのだが、実際には予想以上にセラが乗り気だ。人生をなげうつほど知的好奇心に溢れている彼女は、料理の実践もまた興味の範疇内だったらしい。
セラは牛肉をまな板の上に乗せると、首を傾げてバルトを見上げた。
「肉も大きめに切ったほうが良いかな? それとも薄切り?」
「好みによるが、薄切りのほうが早く食える」
「薄切りにしよう」
即答だった。ついでに目がとても真剣だった。しかも腹の鳴る音まで聞こえてきた。
まさかカミラじゃあるまいし、天下の本の魔女様がカレーが楽しみすぎて食事を抜いてきたなどということはあるまい。そう思ってバルトはちらりとクラリサの様子を伺うものの、美貌の司書様は黙って首を横に振った。二人の間に沈黙が流れるが、当のセラはいそいそと鍋やフライパンの取っ手に触れている。物珍しいのだろう。正直薄々そんな気はしていたが、どうやら彼女はカミラと同じタイプらしい。
「バルト、じつは私は野菜を切ってみたいのだがね、ド素人でも可能だろうか?」
「まあ……、基本さえ押さえればド素人だろうが野菜でも肉でも切れる。ただしクラリサに手伝ってもらってくれ」
「わかった!」
なんなら返事もちょっとカミラに似ていた。頭が良いとこうなるのだろうか。
今日のカレーの具材は基本のニンジンジャガイモタマネギに、セラが持ち込んだ牛肉、マッシュルーム、温室で育てられたらしい季節外れのナスまである。
バルトはさっさと野菜の皮を剥き、隣のセラへと渡していく。包丁の持ち方などの基本的な動作を教えてやれば、彼女はスルスルと知識を吸収していった。隣で片時も目を離さず見守っているクラリサも居ることだし、野菜を切るくらいは任せても大丈夫だろうとバルトは判断した。
それを更に正面から固唾を呑んで見守っているカミラとジョットの様子は、まるでニーコが料理をしていたときのようだった。まあ経験値で言えば圧倒的にニーコのほうが勝っているだろう。
鍋にバターを溶かしてまずはニンニクを炒め、続いて薄切りにした牛肉を入れる。軽く火が通って肉の表面の色が変わったところで、セラが切った野菜を火の通りの早いナスだけ除いて入れ、バルトが作っておいた飴色タマネギも投入する。
「初心者がタマネギ切るのはつらいだろうから、今回は先に作っといた。自分で作るときはそっちの料理長さんに頼んでみるといい」
「心得た。……ところでそろそろスパイスを入れるタイミングかな?油と馴染ませ炒めると香りがよく出ると読んだことがあるのだが」
「ああ、実際やってみたら良かったよ。ダマにもならないしな」
さすが本を大量に読むあまり食欲が抑えきれずカレーを依頼してきただけあって、セラは調理工程にも詳しかった。
用意済みのスパイスは前回使った五種類と、カルダモン、シナモンだ。ついでに黒胡椒も少々。あまり増やしすぎても使いこなせる気がしなかったため、ひとまずバルトはこのくらいで纏めることにした。
ついでに肉の臭み消しのローリエとローズマリーも鍋に入れ、野菜ブイヨン、ナッツペースト、牛乳と少量の生クリームも注ぎ入れる。普通のワインと迷ったがライスワインも投入した。元々が日本のカレーをリクエストされていることを考えての判断だ。
それからバルトは、おもむろに小瓶を一つ取り出した。開けた途端、仲から甘酸っぱくてスパイシーな香りが漂う。
「ところでここに、うち特製ソースがある。中身は野菜とか果物とかスパイスとかハーブとか、あと塩と砂糖と酢なんか入れて煮詰めたやつだ。そのままでも美味い。これを隠し味として入れる」
「おお……、物の本でも、市販のソースを隠し味に入れるという記述はまま見られるからね! それっぽくて良いじゃあないか……!」
バルトが手にしているのは以前お好み焼きを作った際に作成したソースだ。単純にうまみが強く味に奥行きが出るから、という理由でこれを入れることを思いついただけなのだが、セラの予想以上の喜びっぷりに、バルトはすまし顔で頷いておいた。喜ばれているぶんには水を差す必要は無い。
あとはもうカレーが焦げ付かないようかき回し、途中でナスを追加するくらいしかやることはないのだが、その間国一番の権力者を放置しておくのもなんだか気まずい。というわけで、バルトはサイドメニューを作ることにした。
まずは鍋でジャガイモとニンジン、カリフラワーを茹で始める。
茹で上がるまでの待ち時間にもう一品を作るべく取り出したのは、おでんを作った際に使った大根と、タマネギだ。
「味は知らねえけど、カレーには付け合わせがあるだろ? らっきょうとかいうやつ。らっきょう自体は手に入らなかったが、シャキシャキして甘酸っぱい味ってところは多少再現できそうだから、これで甘酢のピクルスを作る」
「なるほど、良いじゃないか!」
今回はしっかり漬けたものではなく、千切りにしてさっと調味料と絡めた即席のピクルスだ。
これは少々セラに任せるのは難易度が高いため、千切りにするのもタマネギに牙を剥かれるのもバルトの仕事だ。
砂糖と酢を混ぜた調味料に千切りにした野菜を漬けたら、あとは暫く放置。次は野菜を茹でていた鍋から先に火が通りやすいカリフラワーを取り出し、ざくざくと切っていく。
次にニンジンを同じように切り、最後にジャガイモを取り出して、イモを潰しながらカリフラワーとニンジンをざっくり混ぜる。やや酸味をきかせたマヨネーズとみじん切りのハムを合わせれば、ポテトサラダの完成だ。
このメニューを選んだのも、セラが渡してきた本に記述があったからだ。
「素敵じゃないか。これも食べてみたいと思っていたのだ!」
「そりゃあ良かった」
言いながらバルトはカレーをかき混ぜた。バルトが作業をする合間に、気の利くクラリサや、カウンター席から腕を伸ばしてぐるぐるやっていたジョットのおかげで、底も焦げ付かず良い具合にとろみがついている。
よし、と頷き。バルトは全員を見回した。
「完成だ。好きな器持ってこい」
「やったー!」
「今日のカレーも楽しみッス!」
真っ先に歓声を上げたのはカミラだ。ジョットがそれに続き、二人揃っていそいそと食器棚の前へ立つ。ひょいひょいと気楽な動作で招き寄せられたクラリサとセラも、それぞれ自分好みの皿を選び始めた。バルトのぶんはいつも通り、カミラとジョットが勝手に選ぶことだろう。なのでその間サイドメニューを小皿に盛っておくのがバルトの仕事だ。
暫くして、自分好みの皿を選んだ四人がさすがに全員でキッチンに入るのは狭いと気づき、カミラとジョットは小皿を持ってカウンターへと戻った。
キッチン内に残ったセラは、真っ白で楕円形の皿をバルトへ差し出した。
「これに頼むよ!」
「わかった。で、ここに炊いておいた米がある。」
言いながらバルトはオーブンを開け、中で保温されていたダッチポットを取り出した。
セラが来る直前に炊き上がった米は蒸らすためにここで放置され、ほかほかの状態のまま登場を待っていたのだ。
図らずもお料理番組の定番、出来上がったものがこちらになります、をやっているのだが、それを知るものは異世界にはいない。セラの異世界知識も、流石にテレビ番組の細かなお約束はギリギリで守備範囲外なのだった。
「米はどれくらい盛る? こんくらいか?」
「もうちょっと……。あっ、そうそうそれくらいだ」
「了解。カレーは?」
「いっぱいがいい……!」
「わかった」
こう話しているとますますカミラみがある。バルトは内心そう思いながら、セラにカレーを盛ってやった。
クラリサやカミラやジョットのぶんも盛って、自分のぶんは少々控えめに。最近カレーの試食をしすぎて正直ちょっと飽きてきていたが、それでも美味いだろうことは間違いない、とバルトは確信している。
「じゃ、食うか」
「ああ、いただこう!」
カウンターに並んだ四人の様子を見ながら、バルトはカレーライスを一口掬った。
カレーは美味い。いつ食べたって安定して美味い。ピリッとした刺激と香りがが食欲を増進し、甘くてしょっぱくて複雑な味わいが、具材の肉と野菜を包み込んでくれる。そこに噛めば噛むほど甘みのある米がふんわり混ざり合って、スパイシーなのにどこか落ち着く味になる。
バルトの視線の先で、最初の一口を食べたセラがぱっと目を瞬かせた。もぐもぐと咀嚼し、飲み込んで、急いで次の一口を頬張る。無言のままにもぐもぐごくんと食べ進める姿は、言葉以上に雄弁だ。どうやら無事魔法食堂のおうちカレーを気に入ってくれたらしい。
それから思い出したように付け合わせのピクルスを食べ、またほこほこ幸せそうな笑顔を浮かべる。甘酸っぱくてシャキシャキのピクルスは口の中をさっぱりさせてくれて、次の一口がまた楽しくなるのだ。ポテトサラダは辛みを舌から拭い取り、同じく次の一口を新鮮にしてくれる。
他の三人も思い思いにカレーと付け合わせを食べては、ふにゃりと笑顔を浮かべている。驚いたことに、クラリサすらいつもよりちょっと表情が緩いのだ。
三分の一ほどを食べ終わったところで、セラはにかっと明るい笑顔をバルトへ向けた。
「とても美味しいよ!」
「そうか、よかった。あんた好みだったか?」
そう尋ねると、セラは少し考え込み、首を横に振った。
「いや、どうだろう、わたしはカレーの好みを語れるほどには、そもそもカレーというものを経験しきっていないと言わざるを得ない。つまりこのカレーこそがわたし好みなのだとは言い切れない。……が、美味しいことは間違いない!」
「それは好みっつって良いんじゃねえか……?」
「もちろん問題は無いだろう。好みだからこの味が良いのではなく、この味だから美味しいと感じたということだね」
「ああまあ、多分そう……」
ややめんどくさいセラをバルトは適当に流した。
「ま、これでカレーの作り方はなんとなくわかっただろうし、次は自分ちのおうちカレーってやつを作れば良いんじゃねえか? 自分の好みは自分で追求すりゃいいさ」
そう言われて、セラは目を丸くした。龍の巣を独り立ちしてすぐに世にも稀なる魔術を使う希有な魔女として、国を挙げて庇護されることになった彼女にとって、自分で自分の世話を焼くというのは慣れない行為だ。
一人で生きていけないほど世慣れしていないというわけではないけれど、ここ数十年はすっかり誰かしらが世話を焼いてくれている。それこそクラリサの世話焼きっぷりといったら超一流だ。
「……なるほど、そうか。あまり考えたことがなかったが、料理という新しい趣味を持つ選択肢もあるのだな」
「そりゃあるだろう。まあ、せっかく立派な料理人が身近に居るみてえだから、そいつから仕事を取りあげなくとも、一緒に横に立って料理を習えるんじゃねえのか?」
「勿論だ。料理長から学べることは山ほどあるだろう。彼は一流だからね!」
「なら最高だ。あんたの長い長い人生の中で、読んでも尽きないほどの本を読み続けるってんなら、きっと今回みたいに気になる料理だっていくらでも出てくるだろう。そんとき自分や仲間とああでもないこうでもないって悩んで、美味いメシを作るのは、きっと楽しいぜ」
ほんの少しだけ口の端を上げて、バルトはセラに笑いかけた。
去年の年の瀬に、銀貨十枚と珍しいワインと引き換えに始めた再現料理は、バルトの人生を少しだけ変えたらしい。
あのときは自分が偉大なる本の魔女様相手にこんなことを言うようになるなんて、思ってもみなかった。ついでに視界の端でカミラとジョットに腕組みしながらしたり顔でうんうん頷かれるようになるとも思っていなかった。
妙な感慨とちょっとした気恥ずかしさを感じて再び仏頂面になったバルトへ、セラはにこりと笑い返した。
「ああ、きっと楽しいだろう。きみがきっかけをくれた楽しさだ」
そんなことを言うセラに、バルトは親指でクイとカミラのほうを指し示す。
「いや、元はといえばカミラの食い意地が全部の始まりだ。あいつが異世界料理再現同好会の会長だからな」
「そう、私が会長なんだよ!」
「オレが副会長ッス」
えへんと胸を張るカミラと、その横でのほほんと笑うジョット。それから相変わらず目つきの悪いバルトをそれぞれ眺めて、セラはやっぱり楽しげに笑った。
「そうか、それはとっても、素敵だな」
食べてみたいと憧れた料理を仲間達と作り、それを食べて笑い合う。たったそれだけでこんなに楽しいのだということを、自分は今まで知りもしなかったらしい。そう気付いたセラは、同好会の三人を改めて見つめた。
仲間というものが掛け替えのないものなのだと、大事な司書達とこの数十年を過ごしたセラは勿論知っている。その仲間との楽しい日々に、どうやらもう一つの楽しい出来事が追加できそうだ。だからセラは、とある決断をしたのだった。
「ところで今からチーズ溶かすけど、食う奴いるか?」
「はいはいはい私食べる! 食べるー!」
「オレも! オレも食うッスー!」
そんなことはなんにも知らずに暢気に騒ぐ三人組を置きっぱなしにして、こうして同好会の大仕事は、大成功を収めたのである。
◇
さて、それから一週間後の魔法食堂マリエットの扉が、今日も今日とて勢いよく開かれた。
相変わらず魔術都市はまだまだ冬で、扉を開けるたびに冷たい風が吹き込んでくるし、店主は裏社会の人間かというくらい目つきが悪いし、常連の猫は日向ぼっこ中みたいに緩んだ笑みを浮かべている。
「バルトーッ! 今日のおすすめはなにかな!」
「今日は塩豚とジャガイモのコンフィが良い出来だ。あとデザートにはプリンがある」
「じゃあそれ! あとスープはあっさりめのほうでー、それから肉じゃがはある?」
「あるぞ」
「やったー!」
出された料理に歓声を上げてもりもり頬張り、半分まで食べ終わったところで、カミラはそういえばと鞄の中をあさり始めた。取り出されたのは角がちょっと折れた一枚の紙だ。
「じゃーん! 見てみて、じつはこのたび、同好会が部に昇格したんだよお! これ許可書!」
「へえ。……そりゃ凄いのか?」
「すごい! えっとねー、部になるためには一定の成果を上げていて、あと部員が五人以上必要なんだよね」
「……いつのまに三人も増えたんだ?」
首を傾げるバルトに、カミラはドヤっと笑顔を浮かべて指を三本立てる。
「本の魔女様と、司書様と、あと料理長さんだよ!」
「全員どえらいお偉いさんじゃねえか。あと成果ってなあ具体的に何だよ」
「美味しい料理をたくさん作ってるって本の魔女様が褒めてくれたことだよ!」
「職権乱用じゃねえか」
バルトはついつい突っ込んだ。しかし、うっかり本の魔女様とタメ口で話せる立場になってしまったせいでいまいち実感できないが、よくよく考えれば国王より偉い人間から直々にお褒めの言葉を賜ったなら、それは十分成果である。そのお偉いさんが部員になっているのはどう考えてもおかしいが。
「じゃあなんだ、俺は本の魔女様の外部顧問になるのか……? 料理の……?」
「そうなるね」
「料理長さんに任せろよそんなことは……」
「でも料理長さんは魔女様と一緒の立場で部活動をしたいらしくて……」
「だからって一介の食堂の店主を妙な地位に置いとくんじゃねえよ」
バルトはなんだか世界がだいぶ深刻な間違いを起こしているような気がしたが、どうやらいまのところそれらが正される気配がないことも察した。とはいえそんなよくわからない重責を背負いたくないし、できれば近いうちに逃げ出したいのだが、多分そううまくは行かないだろう。
「まあまあ、いいじゃない。べつにバルトを学園に召致しようってんじゃないんだし。まあ代わりにこの店に私達とか魔女様たちが来るんだけど」
「うちを勝手に部のたまり場にするんじゃねえ」
「バルト、そこは部室にするんじゃねえ、のほうがそれっぽいよ」
「やかましいわ」
今度ばかりはバルトもきちんとカミラを睨み付けたが、暢気で図太い猫は今日も平気な顔で口いっぱいに美味しいものを詰め込むばかりだ。
カミラの食い意地に端を発した一連の出来事が、更に自分の人生を少しずつ変えていっているらしいこの状況に、バルトはついついため息をつく。
けれどたいへん困ったことに、バルトはこれを本当には困っていないのだ。
なんせ異世界料理は美味しくて、カミラとジョットは愉快で良いやつで、そしてきっとセラとクラリサも、付き合ってみればみるほど楽しい奴らに違いないのだ。彼女たちが部に誘った真面目そうな料理長だって、だからきっと良い奴である。
美味いものを楽しい仲間と一緒に作って食べたら楽しい。それをバルトはもうすっかり知っているし、捨てるのが勿体ないと思うくらいにはたっぷり味わってしまった。
だからまあ、今回だっていつものように、バルトは仏頂面をしつつもスルスルと流されるまま楽しいほうへ進んでしまうのだ。なにせ美味いメシを楽しく食べることは、人生においてきっと一二を争うくらいに優先されるべきことなので。
そんなわけで、魔術都市トルト・マーニにあるちょっと変わった料理屋である魔法食堂マリエットには、異世界料理再現部が居着くようになったのである。
『魔法食堂異世界料理再現部』はこれにて一旦完結となります。
もし再開するとしたら、多分四月か五月ごろになるかも。
『鬱展開大好き主人公VS優しい世界』の続きを書くよ~と言っておいて先にこっちを書き始めちゃったので、さすがに次はちゃんとそっちを書きます。投稿開始は多分二月下旬か三月になります。二巻発売が三月なので、それに合わせるかたちです。ただし合間に何かしら別の短編は書くかも。
スケジュールはその時々の忙しさと肩こりと雪かきの頻度とハマった作品の巻数の多さに影響されるため、あんまりアテになりません。
ここまで読んでくださりありがとうございました!




