保安隊海へ行く 136
喉を焼くウィスキーのアルコールに顔をしかめる誠。カウラは心配そうに見つめている。
「飲みましたよ!」
「おお、いいじゃねえの!さあ次だ」
そう言うと誠の手からコップを奪い取り、今度はラムを注ぎ始めた。
「貴様等、いい加減にしろ……」
「こうなったらもう駄目でしょ。ああ、やっぱり鉄板で焼いたキャベツはおいしいわ」
手を出そうとするカウラと無視を決め込むアイシャ。
「次、行くわよ」
パーラは残ったもつを自分の皿に移すと、またもつとキャベツを鉄板に拡げる。誠は景色が回り始めるのを感じていた。
「本当に大丈夫なのか?」
声をかけるカウラの声に少しばかりためらいが感じられるのは、誠の顔の色が変わってきているからだろう。要に渡されたコップを一度テーブルに置くと、誠はパーラが盛り付けてくれたもつに取り掛かった。
「遅くなりました」
マリアの声が響く。続くのはロナルド、岡部、フェデロ。そして遠慮がちに入ってくるのはレベッカだった。
「おい!眼鏡っ子!」
周りを気にしながら一人部屋に入るのを躊躇しているレベッカに要が声をかけた。
「私ですか?」
「他に誰がいるんだよ。ここ座れ!」
要はそう言うと自分の隣の座布団を叩く。
「でも……」
「でもじゃねえ!一応アタシが上官だ!上官命令って奴だ」
元々たれ目の要がさらに目じりを下げながら叫ぶ。
「じゃあ、すみません」
そう言いながらレベッカはパーラの後ろをすり抜けて要の隣の座布団に腰をかけた。
「畳の暮らしにゃ慣れてねえか?」
「いえ、大丈夫です」
恐る恐る要を見つめるレベッカ。上機嫌にテキーラを煽る要。
「まずどれで行く?」
そう言うと要は三本の酒瓶をレベッカの前に並べて見せた。




