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ACT.30 RB20三人衆と一緒に行こう

今回からキャプター3「三姉妹と最強チームの分裂」が始まります。

 戸沢との勝利から一夜が明けて、4月20日の朝8時、前橋の智の家。

 家には智のR35はない。彼女は仕事に行っている。

 家にある車は翔子のワンエイティただ1台だけだ。

 前橋の智の家にオレンジの車1台が来る。

 熊九保のC33ローレルだ。

「大崎さーん! 来ましたよー!」

 運転席から熊九保が降り、

 後部座席から小鳥遊と川畑が降りる。

(ピンポーン!)

 熊九保は智の家にインターホンを鳴らした。

「ゴォウゥ……。誰か来た、熊九保さんかな?」

 智がいないから翔子が倒れている。

 が、熊九保が来たことによって起き上がり、家のドアを開ける。

「おはようございます、大……崎さん?」

「大崎ちゃん、どうしたの?」

「どうかしたんやろうか?」

 熊九保ら3人はあいさつをするが、

 3人は衝撃的な光景を見てしまったッ!

(チーン)

 智がいないため、翔子はまた倒れてしまった。

「起きてくださいッ! 昨日のバトルで疲れたんでしょうかッ!?」

 倒れた翔子を熊九保は起こそうとする。

 翔子が倒れたのは昨日のバトルで疲れたからだと熊九保は考えるものの、

「バトルで疲れたから倒れたんじゃあないんだよッ! と、智姉さんがいないから━━倒れたんだよ」

 ”バトルで疲れたから倒れた”と言う熊九保の言葉に反応して翔子が起き上がる。

 熊九保は勘違いしたようだ、翔子が倒れたのはバトルの疲れではなく、智が仕事に行ったから倒れたんだ。

「大丈夫ですよ、智さんはすぐ帰ってきますよ。おらを智さんだと思ってください」

「気持ち悪いよッ!」

(バーンッ!)

 自分のこと智だと思ってほしいと言う熊九保の発言に腹を立てた翔子は熊九保をグーで殴る。

「やめてくださいッ! 勘弁してくださいッ! 謝りますから」

「今度、自分のことを智さんと思ってほしいて言ったら許さないからね」

 あの発言は普段明るい翔子が許せないことらしい。

 翔子のにとっての姉さんはこの世に1人だけだ。

「今日は街をおらのC33に乗ってドライブしましょうよ。おらたちと一緒に車に乗って楽しい日々を過ごしましょう」

「うん、いいね。今日はブラブラして過ごそうよ」

 今日は車に乗ってドライブしようと熊九保は考える。

 翔子はこれに賛成だ。

「その前に何か持ってくるよ」

 何か持ってくると翔子は言い、家に入ってその何かを探してくる。

「これだよッ! 智姉さんの写真ッ! 走り屋時代の写真ッ!」

 何かとは━━そう、走り屋時代の智の写真だった。

「失神しないように持ってきたんだ」

 これがなければまた失神してしまう。

 失神しないように智の写真を持ってきたのだった。

「うわあッ! かっこいいッ! これはなんですかッ!」

「かっこいいでしょ? 走り屋時代の智姉さんの写真。その頃の智姉さんはR35ではなく、ワンビアに乗っていたんだ」

「へぇ~あの頃の智さんに会いたいです」

「会いたいでしょ? おれも走り屋時代の智姉さんに会いたいよ~」

 走り屋時代の智が写る写真を見て、格好良さのあまり会いたいと言った。

「では、早速出発しましょうか。大崎さんは助手席に座ってください」

 もう、出発したいところだ。

 翔子は言われたとおりにC33の助手席へ座る。

 それに続いて、小鳥遊と川畑は車の後部座席に座った。

 熊九保は運転席に座り、エンジンを掛ける。

(ブブブ、ブン)

「じゃあ行きまーす」

 アクセルを踏んで、4人を乗せた車は出発開始。

 1日のドライブが始まった。


 前橋市の道路。

「これまでの大崎さんの活躍について語ろう」

 これまでの翔子の活躍について語ろうと熊九保は考える。

「まずはJZA80スープラ乗りの葛西サクラとの対決。あの時はおらたちはいませんでしたけど、あの対決はどうだったんですか?」

 最初は80スープラを操る、DUSTWAYの葛西サクラとの対決だ。

 あの頃、熊九保たちはいなかった。

「バトルを挑まれたきっかけはおれがドリフト走行会に参加したからなんだ。ドリフト走行会に参加したおれはすごいドリフトを見せたから、サクラがおれを追って智姉さんの家まで来てバトルを申し込んで来たんだ。おれはそれを承諾した」

 まずバトルのきっかけのことを話す。

 バトルのきっかけはドリフト走行会でサクラを驚かせてしまったことだ。

 ドリフト走行会が終わった後、サクラは翔子にバトルを申し込むために智の家にやってきたのだった。翔子はこのサクラの挑戦を受け入れた。

「バトルは緊張したけど、勝つことができた。赤城の下りにはSAKURA ZONEという第2高速セクション後のコーナーから第3工即セクションまでの所まで指すサクラが得意なゾーンがあってサクラはそこで一度も負けたことがないんだ。しかし、そのSAKURA ZONEでサクラの80を追い抜いた」

 SAKURA ZONEでサクラを追い抜いたことも話す。

 サクラとのバトル前は「ここで葛西サクラに勝てる走り屋なんて1人もいない」と言われたSAKURA ZONEだが、翔子はここで追い抜き、SAKURA ZONEで初めてサクラに勝った走り屋となった。

 サクラとのバトルの後、無名だった翔子の名前は群馬中の走り屋たちに広まった。

「大崎さんはSAKURA ZONEで初めてサクラを倒した走り屋になったんですか、すごいですね。次は隣の榛名山を拠点に構えるチーム、WHITE.U.F.Oの柳田マリアです」

「そうだよ。あのパワーはバケモノだった」

 次の話は500馬力ツインターボのZ33型フェアレディZを操る、隣の榛名からやってきたWHITE.U.F.Oの柳田マリアとの戦いだ。

 彼女は車が速いだけでなく、フットブレーキなしのサイドブレーキドリフトも強烈だった。

「バトルする前は年齢を偽ったり、バトルをキャンセルしようとしたりといろいろあったけど、そのことは謝ったことだからいいや」

 柳田戦前は年齢を18歳と詐称(さしょう)したり、キャンセルを考えようとしたことが翔子を悩ませたが、そのことはバトル当日に謝った。柳田は許してくれた。

「柳田のZ33はとても速かったよ。直線では新幹線と競争してる感じだったんだ。コーナーも速く、サイドブレーキだけコーナーを攻めていった。けど、それに弱点が判明したから無事に勝利できたよ」

 500馬力もある柳田Z33はそのハイパワーから直線ではとても速く、翔子ワンエイティを抜いた後は翔子との距離を離していった。直線だけでなく、柳田のスキルから来るサイドブレーキドリフトにより曲線でも速く、その技でも翔子を苦しめた。

 しかし"グリップ力消費しやすい"というサイドブレーキドリフトの弱点を翔子は見抜き、後半グリップ力を失って遅くなったことに悩まされる柳田を追い詰め、最終コーナーで追い抜いた。

 柳田への勝利は公式戦2勝目で、よその走り屋に勝利したのは初めてだ。

「弱点を見抜いて勝ったのは大崎さんは天才ですね。そして昨日、柳田の親分こと戸沢国光。このバトルではおらは助手席に座っていました」

 柳田の次はその親分、DC5型インテグラ乗りの戸沢国光、昨日戦った走り屋だ。

 熊九保はバトルの際、翔子のワンエイティの助手席に座っていた。

「昨日の大崎さんはすごかったですよ。おらが負けたミッドナイト・ドライブを防いだんですよ。ミッドナイトドライブを防がれた戸沢は減速してしまいました」

「ウェヒヒ、そんなことないよ。その次にタックインで抜かれたよ」

「けど、すごいじゃないですか。おらを倒した技を防いだとはすごいと思います。抜かれた後の追い上げもすごかったですしね。無免許とは思えない走りでした

 戸沢の得意技、ミッドナイト・ドライブを防いだことが熊九保はすごいと言う。

 けど、翔子はすごいということを実感していない その後はミッドナイト・ドライブとFF専用の技・タックインを組み合わせた技「ミッドナイト・ドライブ・タックイン」で抜かれてしまったんだ。抜かれた後はだいぶ距離を離されてしまうものの、最後の連続ヘアピンで追いつく。

 葛西サクラ、柳田マリア、戸沢国光と群馬中の強力な走り屋を倒していった翔子は無免許のドライバーとは思えない。

 彼女は本当に無免許なんだろうかと思ってしまうほど速い美少女だ。

「大崎ちゃん、本当に無免許なの? 運転上手いから無免許なの?」

「本当に無免許だよ。まだおれは16歳だし」

 翔子の上手すぎる運転技術から、本当に無免許だろうかと小鳥遊は気になって聞いてくる。

 それに翔子は正直に「無免許」と答えた。

「大崎はんの年齢は16歳なん? 運転上手すぎるし、幼く見える外見やし、そう思えんけど」

「16歳だよ。生まれ年は1999年、ノストラダムスの予言が外れた年であって、ジョ●ョ第4部の設定年だよ。誕生月は1月、山羊座だよ」

 運転の上手さと幼すぎる容姿から、川畑は気になって本当の年齢を聞く。

 翔子は正直に「16歳、1999年生まれ」と答える。

「運転上手すぎるし、容姿は未発達で幼すぎるし、本当に16歳とは思えんわ……」

「くにちゃんもそう。運転上手すぎるから大崎ちゃんは無免許だと思えないよ━━」

 運転が上手すぎる翔子が本当に16歳、無免許だと聞いて2人は驚いた。

(バタンッ!)

 熊九保C33が何かにぶつかるッ!

「おい、日産をダメにしたクズティアナッ! おらは許さねェーべッ! インテグラ以外のFFは認めんッ! ティアナに乗る奴は土下座しろッ!」

 ぶつかった車は熊九保C33の前を走る日産のティアナだった。

 ティアナが嫌いな熊九保はわざとこの車にぶつかったのだ。

「うちもティアナが嫌い。スポーティじゃないFFセダンに魅力なんてないんやッ!」

「くにちゃんもティアナが嫌いッ! この車はブサイクで地味だし、前輪駆動だよ。魅力は内装が広いだけ。こんな車はくにちゃん好きじゃあないッ!」

 後部座席の2人も熊九保に便乗してティアナを馬鹿にする。

 2人もティアナが嫌いだ。

「みんな落ち着いてッ! この車はどこが悪いと思うのォッ!?」

 ティアナを馬鹿にする3人を翔子は止めようとする。

「大崎さんは黙ってくれべッ! なんでティアナはFFなのにFRのローレルの後継なんだァ!? ローレルの真の後継車はV35スカイラインだべッ!」

 止めようとした翔子に黙ってほしいと言う。

 熊九保はティアナがFFなのにローレル後継と名乗ることを許せない。

 ローレルの真の後継車はV35スカイラインセダンだと思っている。

 その後ティアナとは交差点で別れて、熊九保C33はティアナとの別に道を行く。

 ティアナと別れたことによって、ティアナを馬鹿にしていたRB20三人衆は落ち着きを取り戻す。


 ギャグ回から始まった新キャプター。

 相変わらず熊九保らRB20三人衆はティアナが嫌いですね──(^。^;)

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