ACT.22 戸沢の挑戦
昼、レストランにて、RB20三人衆がいた。
カウンターの前には熊九保と川畑がいて、カウンターの奥には小鳥遊がいた。
小鳥遊はこのレストランでバイトをしているのだ。
「大崎ちゃんの活躍はすごいね。葛西サクラ、柳田マリアと有名な走り屋を倒しちゃったよ~♪」
「まだ大崎さんは無免許16歳だよ。無免許のドライバーが有名ドライバー2人倒すって有り得ないことだよ。
川畑もくにちゃんも無免許なのに、ドリフト甲子園に出場して好成績を残したから腕はあるけど、大崎さんはどこの大会でも出場してないし、サーキットには走ったことがない割には結構速いよ」
3人は翔子の活躍について話している。
未成年でありながら、有名な走り屋に勝っていくことをすごいという。
「前回のバトルはドリフト走行だけやなく、グリップ走行も得意と分かったで。どこで身に付けたんやろう」
「たしか、大崎さんは智さんに運転を教わってもらったんだと思うよ。最速と呼ばれた智さんから運転技術をすべて教わったんだし
翔子の走り方はどう身につけたんだろうと3人は考える。
実は、翔子の走り方はすべて智から教わったんだ。
ドリフト走行も、グリップ走行もみ~んな智から教わっている。
翔子にとって、智は姉や母のような存在で、同性の恋人、そして走りの師匠でもあるのだ。
(カチャン、チャラ~ン)
話しているうちに客(性別:男、年齢:20代ほど)が来る。
「ああ、客にはさっきの話は内緒にしとかきゃ……。いらっしゃいませ!」
話を終えて、小鳥遊は客に挨拶をした。
「あの……店員さんと客の2人……」
「え、何でしょう?(やばい、話を盗み聞きれたァ?)」
客の男は3人に何か訪ねる。
熊九保たちはさっきの話を盗み聞きされたと思ってビビるが……、
「君たちかわいいね。アニメに出てきそうな顔だし、3人とも人形みたいだよ」
なんと、客は3人を可愛いと言ってくれたッ!
3人のかわいらしさは客の男が言ってくれたとおり、3人とも人形のように整った顔立ちをしている。
なんという可愛らしさだ……。
「あ、ありがとうございますッ!」
可愛いと言ってくれたお礼を3人はする。
その後、1時になると熊九保と川畑は帰って行き、4時頃には小鳥遊も帰って行った。
夜8時、レストランにWHITE.U.F.Oのメンバー2人が来る。
リーダーの戸沢と、昨日のバトルで敗北した柳田だ。
「戸沢、昨日はごめんな。大崎に負けて………」
「構わない。あいつは強すぎたからな……」
昨日の翔子とので敗北した柳田は負けたことを謝る。
「自慢のサイドブレーキドリフトで勝てると思ったら、終盤パワーの低下を感じてしまい、最終コーナーで追い抜かれたじゃん……。あいつは化け物か……」
「 Exactly(意味:そのとおり)だ。あの女は化けモン、俺をビビらせた。雨原芽来也以来にビビらせた」
前の君たちは見ただろう、昨日道を見ながら翔子の恐ろしさを語っているのを見ただろう。
戸沢はWINDSONIC雨原芽来也以来だと語っている。
「ビビったとは……こんなにヤバい走り屋とは衝撃的だぜ、大崎という奴……」
戸沢の話を聞いて、柳田もビビる。
「けど……これは俺に決意ができたんだ。あいつ……ワンエイティ乗りの大崎翔子という小娘にバトルを挑むことにした。こいつにはビビったが、チームリーダーとして、榛名の走り屋として逃げてられない!」
大崎翔子の走りにビビった戸沢だが、
ここでバトルを挑むことを宣言した。
チームメンバーが負けたことに逃げたくないからバトルを挑むことにした。
昨日の走りにビビったことがバトルをしたいという決意を強くする。
「大崎翔子には絶対勝つ。ビビらせたからには実力を見てやろう」
「本当に言っているのか、戸沢ァ!? あいつ強いぞ」
「本当に言っている。強いから挑む。ビビって逃げるんじゃなく、ビビって挑むんだ!」
戸沢の決心は強い。
ビビったから翔子に挑む。そう決めたんだ。
ビビらせた相手には逃げるんじゃなく、挑む。
その思いを胸に、翔子へのバトルを行うことを決意した。
翌日、朝9時。智の家。
今日は智が仕事に行っているので家にいない。
変わりに翔子がいて、失神して倒れている。
「と、智姉さん……」
動かない。まるで普通の屍のようだ──。
失神して動かない翔子が中にいる家の前に1台来る。
車種は白いDC5型インテグラタイプRだ。
車の左ドアから柳田が降りて、家に来る。
「誰かいませんかァーッ!」
柳田はインターホンを鳴らす。
その音で翔子は起き上がる。
「はーい! すぐ開けます……って、あんたは……柳田マリアッ!」
柳田マリアが突然家に来たことに翔子は驚く。
「なぜ来たのォ!? 用がないなら帰ってッ!」
「用はあるじゃん。あたしじゃなく、一緒に来た人が用をもってくるじゃん」
実は用がある。
柳田ではなく、一緒に来た人のほうが用があるんだ。
「俺が用を持っている。俺の名はWHITE.U.F.Oの戸沢だ」
戸沢も智の家に入る。
柳田の言う一緒に来た人とは、WHITE.U.F.Oのリーダー戸沢国光だ。
「俺の用とはバトルを申し込むことだ」
翔子に対する用とはバトルを申し込むことさ。
昨日、レストランにて戸沢は翔子とバトルしたいと柳田に言っていたんだ。
「昨日、俺はお前の腕を恐れたんだ。その恐れたことがバトルをやる気にした。お前の腕を確かめたくてバトルしたいんだ」
バトルしたい理由を話す。
翔子の腕を恐れた戸沢は、翔子の腕を確かめたくてバトルしたいんだと言っている。
「俺は榛名では5本の指に入る実力を持っている。お前は未成年なのに有名ドライバー2人倒すほどの腕を持っている。腕のいい2人同士でバトルはどうだ?」
(今回はどうしようかな……前やった2つのバトルは智姉さんに止められたけど、したバトル……。今回はどうしようかな……。熱くなりすぎないように冷静に考えよう……)
今回の翔子は冷静だ。
バトルをしたいかしたくないかを考えている。
「どうだ? バトルはしたいかしたくないかの選択肢を待ってるぜ?」
翔子の答えを戸沢は待つ。
「やっぱ考えてくよ。気が向いたら答えを言うと決めるからね」
翔子の答えはこれだ。
バトルの件は考えとくらしい。
「そうか……。また俺に合ったら本当の答えを言ってこい。選択肢を楽しみにしてるぜ」
答えを聞いた後は戸沢はDC5に乗って去っていく。
「バトルは挑んでよいのだろうか、ハッ……」
挑むべきだったのだろうかと考え、ため息をつく。
午後3時、RB20三人衆が智の家に来た。
リビングで3人は会話する。
「今日の朝、WHITE.U.F.Oのメンバーが家に来てバトルを申し込んで来たんだ」
9時に起きたことをRB20三人衆に話す。
「それで、申し込んだんですか?」
このことについて申し込んだのか、熊九保は聞く。
「考えとくと言ったんだ。まだ答えは言っていない」
答えはまだ決まってない。
まだ考え中だ。
「その答えはいつ言うの?」
小鳥遊が聞く。
「まだ考え中なんだ」
話していても考え中。
翔子の裏は誰にも見えないのだ。
「WHITE.U.F.Oって大崎はんがそのメンバーを前に倒したチームやん。今回また挑んできたわけやな?」
WHITE.U.F.Oがまた挑んできたんや?
と川畑は聞く。
「またWHITE.U.F.Oが挑んできたけど、挑んできたのはリーダーの戸沢のほうなんだ。戸沢は地元榛名では結構強い走り屋らしいよ」
挑んできたのはリーダーの戸沢だと言う。
「戸沢は結構速いと言いましたね、どれぐらい速いんでしょうか」
「う~ん。初めてチームのリーダーと戦うし、強いと思うよ。車種はFFでノンターボのDC5インテグラ、これはおれのワンエイティとサクラのJZA80より遅そうに見えるけど、油断できそうに見えないよ。そして、今では珍しくなった男の走り屋でもあるんだ」
もしも戸沢が相手なら初めてがいっぱいある。
1つ目はチームのリーダーのこと。榛名最速のWHITE.U.F.Oのリーダーを努めており、腕も中々のもの。サクラや柳田より強敵かもしれない。
2つ目はFFでノンターボの車。今まで翔子はJZA80、C33、Z33(ツインターボ仕様)といったハイパワーターボのFR車と勝負してきた。しかし、戸沢は違い、FFでノンターボのDC5に乗っている。車を見れば油断できない。
3つ目は男の走り屋だ。走り屋といえば男モノもイメージが強いが、最近草食化が原因で男性の走り屋の数が減っており、今では女性のほうが多い。戸沢は今では数少なくなった男の走り屋さ。
夜の9時、赤城山。
オレンジ色の車、黄色の車、青色の車……。
熊九保のC33、小鳥遊のHCR32、川畑のA31が赤城山の山を登っていく。
頂上に着き、3人はそれぞれの車から降りる。
「何もないのに人が集まっているなあァ……」
熊九保の言うとおり、今日は何もない日なのにギャラリーがいっぱいいる。
どうしたんだろう。
「あれは何、なんだろう、くにちゃん気になる」
小鳥遊が何か発見する。
それは……。
「あれは──DC5インテグラの男──WHITE.U.F.Oの戸沢やッ!」
WHITE.U.F.Oのリーダー・戸沢国光を発見した。
3人は彼の近くへ行く。
「あんた、大崎さんに挑もうとした走り屋でしょ」
「 Exactlyだ。俺が大崎翔子とバトルしようかなと考えている走り屋、WHITE.U.F.Oの戸沢だ」
翔子に挑もうとした走り屋だと聞いて、熊九保は戸沢に話し掛けた。
「あたしは大崎翔子という人の友人ですけど、どうして挑んだんですか」
「俺はあいつの腕に恐れたからだ」
「大崎さんの腕がすごいということは聞いたことがあります。あんたの腕もすごいと彼女から聞きましたけど、本当なんでしょうか」
戸沢が強いのか聞いてみることにする。
「Exactlyだ。俺は榛名最速チームのリーダー、肩書きだけで分かる」
「じゃあ腕がいいなら──あたし勝負してください!」
「何言っとん、熊九保はん……」
「落ち着いてよ……熊九保さん!」
突然、熊九保はバトルを申し込んでしまった。
どうしよう!
早く書きたいのに遅くなった>_<




