表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
只人の『召喚魔法』運用法  作者: 上昇線


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/32

26

俺はこの周囲を探索し、簡易拠点として手頃な場所を探すことにした。

サバイバルの基本は水場の確保だ。


ゴアデビルを上空へ飛ばし上空から索敵させる。

ほどなくして発見した川へ向かう。


道中、魔物との遭遇はなくスムーズに到着した。

上流へ向かえば第二階層へのルートがあるかもしれないが、近くに切り立った滝を見つけたのでそちらの探索は後回しにする。


まずは住処の確保だ。

手頃な自然洞窟があればベストだったが見つからなかったため、岩肌を直接掘削して居住空間を作成することにした。


足首に付けた銀のアンクレットを通し、泥人形を召喚する。

現れたのは泥々の半不定形の人形だ。

俺の特性により昇格されているはずだが、俺の記憶にある姿よりも一回り大きい程度で元の形態を強く残している。

近接物理に強力な耐性を持ち、特に刺突武器による討伐はほぼ不可能とされる。


「お前はゴブリンと共に洞窟を掘るのを手伝ってくれ」

召喚獣への指示は思考だけで通じるが、口に出すことは無意味ではない。

身振りや発声を交えることで「召喚主側」のイメージがより明確になり、細かいニュアンスが伝わりやすくなるからだ。


泥人形は無言でゴブリン達と合流した。


次は資材の確保だ。

黒兵士を召喚し、5体の黒いスケルトンを呼び出す。

彼らには周辺の伐採を命じ、バリケードや洞穴補強用の部材を作らせる。


草花の指輪を発動させ、森林狼(フォレストウルフ)を召喚する。


現れたのは、黒馬に匹敵するほどの巨躯を持つ、美しい白い狼だった。


森林狼(フォレストウルフ)は本来、第二階位の魔物だ。

自分の知識では元は人間の腰ほどのサイズ感で大型犬と同等のはずだが、今のこいつは馬とほぼ変わらない威容を誇っている。

しかし、狼型の召喚獣は見た目で忌避されやすい魔物の中で最も人気がある。

いくら襲ってこないと言っても薄暗いダンジョンでの護衛には「頼れる犬」のような姿が安心感を与えるのだろう。


見た目も凛々しく、鼻先に触れるとしっとりと冷たい。

俺は一目で気に入った。

森林狼はそのまま黒兵士に追従させ、木材の運搬や周囲の警戒を手伝わせる。


召喚した魔物達がいそいそと働き始めるのを尻目に、俺はゴアデビルを引き連れて川辺を見て回る。

今回は鞍がないため黒馬は回収済みだ。


清流の中を覗き込むと魚影が数匹見える。

ダンジョンの魚は地球のそれとは生態系が異なるが、ダンジョン知識豊富な方と自認している俺でも全ては網羅していない。

だが、見覚えのある魚影を見つけた。

俺はゴアデビルに捕獲を命じる。


俺の命令には嫌な顔一つせず、悪魔は半身を水に浸した。

じっと動かず水面を見つめたかと思うと、一瞬の早業で水面を叩き、その手には魚が握り込まれていた。


迷宮ニジマス。

ダンジョン産の魚の中で最も生息数が多く、かつ美味いと評判の魚だ。

サラリーマン時代、配信者が美味そうに食べているのを画面越しに見ていた憧れの食材でもある。


俺はそれを何匹か捕まえてもらい、満足して拠点へと戻った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ