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女神リーザちゃんの日記  作者: へるきち


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どらごん戦争(8)女神の林檎

生命の実は、おいしいらしい。


ただし、2個目を食べると、死ぬよりつらい目に合う。

ドラゴンから生命の実を貰った時、クリーム閣下がかたくなに食べるのを拒否していたのは、既に1個食べていたからだね。3000年も前に。


閣下は、3000年前に、ドラゴンに会ったという事?


「どらごんのむらで、シスターに貰ったのよ」

どらごんのむら、3000年前説が追加された。


「そのシスター、ミーに似てなかった?」

「え?うーん…。所作とか喋り方は似てた?かしら。メイド服は着てたけど、違うかしら」

3000年も前の事だ、さすがに忘れてるか。


クリーム閣下が、やけに年上っぽい理由が分かった。

わしも、ガワは0歳児とはいえ、前世は50過ぎなのに。

縦ロールによる効果かと思っていたけど、3000歳だったのか。

やたらご飯食べさせるし、おばあちゃんぽいとこあるもんな。


しかし、3000年も幼女のままとは。

生命の実、おそるべし。


コルサには、その生命の実の効果が、宿っている可能性がある、という。

乳歯が抜けたのに、また乳歯が生えてきたんだと。

知らずにどこかで拾って食べたんじゃないの?

人類史上でも、3つくらいしか存在しないようだけど。

何か似たものは食べたのかも知れない。

一度死んでから、蘇っているくらいだし。


セリカ先輩とミーが帰ってきたら聞いてみようか。

エタナル神社の初代シスターなら、何か知ってるでしょ。


どらごん組のメンバー達が、規格外過ぎて、ついていけない。

女神の幼体のわしだけ雑魚じゃな。


そんな規格外の一人、ハナちゃんがズンダから帰ってきた。

彼女は、人間なんだろうか?魔女だったりするのかも知れないなあ。

処刑された王女は、影武者の方だったそうだ。

ズンダの騎士達や、国民にとっては、影武者の方が本物だから、むしろ、本物のコルサよりも、クーデター先導の適任だったのかもね。


偽王女を担いでいたハナちゃんは、影武者に出し抜かれたわけだ。

そして、悲しいことに、影武者は普通の幼女だった。

戦場にただの幼女が居れば、そりゃ討たれるわ。


今回の件は、天変地異みたいなもんだね。

どうもならんわ。


影武者幼女を保護していたのが、誰なのかとか。謎は残るけども。

偽ズンダ王女災害は、終了。


災害の後は、復興が必要だ。

災害で家に帰れなくなった被害者も居る。

カステーラ家の中庭に居る、女騎士の群れとか。


ズンダの近衛騎士達が25人も集まっている。

騎士と言うと、ぎらぎらの金属鎧のイメージだけど。

こいつらの見た目は、武士と言うか、くのいちと言う感じ。腰の剣も、やはり日本刀風味。メイド服まで混ざってんな。どこかで、潜入工作でもしてたのかな。


「彼女達を、どらごん組に入れてはどうでしょうか?」

カステーラ軍から逃げた連中が、なんでカステーラ家の中庭に居るのかというと、キナコとアンが回収したからだ。もしかして、オモッチ姉妹だけで、ターマの国盗り出来たのでは?

あれ、でもアンをいじめてたんじゃなかった、こいつら?仲間にしていいのか?


「私が鍛え直します」

お姉ちゃん、張り切ってますね。かわいがり対象が出来て嬉しいのじゃろう。。

いじめっ子達も、近衛騎士隊の裏番長には勝てないことを悟って大人しくしておる。

本物の王女付きの裏番長は、影武者王女付きの隊長を倒しちゃったからね。

ズンダの近衛騎士隊長は、ドラゴンを倒せるんだっけ?

じゃあ、キナコはドラゴンスレイヤースレイヤーだ。


どらごん組は、労働力を求めている。くっころな女騎士は好都合な拾い物であろう。


「お前らを受け入れるには、条件があるのじゃ」

わしが、そう言うと、中庭の女騎士達が、びくっとなる。

彼女達から見れば、わしはドラゴンスレイヤースレイヤースレイヤースレイヤーだからな。

キナコを倒したことも無ければ、倒そうとも思わないが、キナコをすら倒す、コルサちゃんのあるじなので。

ドラゴンスレイヤーなのは事実じゃ。


「けつ…」


ケンちゃんと誰か結婚してやれ、と言おうとしてやめる。

他人の嫁さんの世話なんか知らんわ。

女騎士にも自分の繁殖相手を選ぶ自由はあるじゃろ。どらごん組にオスは居ないけどな。


「けつを出せ?」「喜んで出すわ」「どんな落とし前よ」「腕を落とせなら分かる」「騎士としては終わりじゃない」「誰か代表して腹切れば?」「あんた、やりなさいよ」「隊長が襲われた時逃げた奴居たわよね?」「その話、今蒸し返す?」


女だけの職場、うるせえな。けつ出すな。


「今のなしじゃ。無条件で、おまえらの身柄は、うちで預かるのじゃ」


「おまえら!おやぶんのいうことはぜったいだぞ!わかったか!」

コルサちゃんが、突如一喝。

「「「「「はいっ!!」」」」

さすが王女じゃ。一瞬で、近衛女騎士共を掌握。


「おまえらには、あしたから、どぼくこうじをしてもらう!いいな!はいかイエスでこたえろ!!」

「「「「「はいっ!!」」」」


やつらにはドラゴン山で土木工事をしてもらう。


マンションはこんがり黒焦げ、カステーラ家は、家屋もセットで売った。団子屋だけでは手狭じゃ。

わしらには家が必要なのじゃ。


ドラゴン山を実効支配するためにも、森を開拓してマイホームを建てるよ。

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