⑯ 春の会議
「緊急事態だ」
俺たち『SVT』の総合リーダーである静道先輩にそう言われて、公民館を出たところに集合した俺たちは、既にその危険度の高さを感じ取っていた
「後日、この周辺に台風が直撃するらしい。もしも何の対策もとらずに迎えると、桜に甚大な被害をもたらす可能性がある」
「……!」
時期的には珍しいが、来てもおかしくはない
それにしても……嫌なタイミングだな
「俺たちは、明日夜にシートで湖畔の桜を覆う作戦を行ないたい。この仕事は『SVT』にしかできない」
誰も異論は出さない
いつも通りの任務だ
「今回の任務は時間との戦いだ。湖畔の広場に桜の木は合計で1000本以上ある。深夜の間に、全てを行なう」
「過去最大規模の作戦じゃ無いですか?」
「そうだな、冴崎」
正直、結構ハードな任務だ
隠密作戦である以上、警備班と実働班に分かれる必要がある
人が来た時の迅速な対応もしなくてはならないから、御奈沢先輩には厳しい任務
少ない人手で、1000本を台風直撃までに包む
かなり難しいだろうな……
いい加減に覆えば布が台風に吹き飛ばされて効果は無くなるし、力を込めすぎたら時間が足りない
「首尾はどのように考えているんですか?」
俺が聞く
これでも俺はαリーダー、赤木導。先輩の判断を吟味するのも仕事だ
「いつも通り、隠密警戒班として鷹宮と水爪を組ませて周辺警戒、オペレーターは冴崎で、αチームとβチームに分かれて仕事をしてもらおうと思っている」
「了解……」
この場合……問題は人数不足が致命的か
一班あたりの人数は問題ないが、二班しか無いんじゃな……
「警戒班、作業済みの木の点検をお願いできますか?」
「……構わない」
「了解です」
俺の提案の許可ももらい、作戦のリスクが減った
一つずつ減らして行こう
「固定の機材やら、シートやらはどうするんですか?」
「あぁ、それは大丈夫だ。赤木。知り合いの土木業者からただで借りれる」
「それなら心配要らないですか」
「運搬は私が行ないましょう」
「あぁ、助かるよ。裏寡」
仕事は完全に決まったか……
βチームは新入りの御奈沢先輩をのぞいて4人か……少ないが、特殊部隊のβチームならなんとかしてくれるか
後は……俺たち次第だ
「ちょっと待ってください。」
裏寡が声を上げた
「明日の昼間に杭を打ち込んでも良いでしょうか?」
「あぁ……日陰は少なそうだから良いか」
「杭打ち機を使います」
「好きにして良いが、桜の木は感染症に弱いから傷つけないように気をつけろよ?」
「はい」
短めの、次回へのつなぎの話です
だから、明日も投稿しちゃおっかなー……
それはそうと
私、永久院悠軌、アメブロ始めました
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