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         20 子供達

 アベルの娘アリサはマリエールとどう接していいか判らない。今日はお茶会だ。マリエールは気さくで優しい。いい関係が作れそうだ。

            20  子供達


 アベルの娘、アリサにとってマリエールは初対面と同様だ。アリサは21歳、マリエールとは会ったことはあるのだろうが勿論記憶がない。突然現れた叔母様が自分よりも美人で若く見える。20年間南の島や大陸を旅していたなんて信じられない。しかも昔から父が叔母様のことを自分のことのように自慢げに話していた。自慢の妹だと。もういない妹だとも。そんな叔母様が帰ってきた。アリサはマリエールとどう接していいのか迷う。アリサは自分がマリエールと年が近い気安い立場だと回りは思うかも知れないけどとてもそんな存在ではない。今日はアリサはマリエールとお茶会だ。お菓子はケーキと言うマリエールが作ったものだ。アリサは、

「マリエール様、美味しいですわ。今迄食べたことのないものですね。マリエール様はこんなものが作れるのですね。凄いですね。」

マリエールは恥ずかしそうに、

「様付けは止めて下さい。これまで一度も様付けはされたことはありませんわ。それに大したことはないですよ。材料があれば容易く作れますわ。今度婚約者の方に作って差し上げてはどうですか。作り方お教えしますわ。」

こういうところは普通の令嬢ぽい。マリエールの醸し出す雰囲気は穏やかだ。

「じゃあ、マリエールさんとお呼びしますわ。マリエールさんは4歳の頃から父と冒険者の仕事をされていたんでしょ。父が良く自慢してましてよ。」

マリエールは遠い目をした。

「あの頃私はお転婆だったのでしょうね。2人ともフライもできたし魔法も使えたし、お父さんは剣を私はアイテムボックスを持っていたから良く盗賊退治何かをしてましたよ。領の治安を守るためとか言ってましたが、本当は小遣い稼ぎがしたかったのだと思いますよ。」

4歳で何で盗賊退治ができるんだろう。アリサは、

「やはり、マリエールさんは万能の天才だったのですね。勉強も得意だったとお聞きしましたわ。」

マリエールは恥ずかしそうに、

「あれはお父さんと一緒に勉強しただけで、偶々判っただけですよ。ほとんどお父さんと鍛錬や冒険者してましたから勉強はほとんどしてませんでした。」

アリサにとってマリエールは別次元の人間だ。しかし優しい同じ年頃の友人にも思える。

 アリサには弟もいる。アレン16歳だ。将来伯爵家を担うだろう彼はマリエールに尊敬の眼差しを向けている。良く剣術や魔法の指導を受けているし、産業、事業、流通のことも学んでいる。

 ある時アレンはマリエールに盗賊退治の依頼を受けようと言った。ちなみにアレンもマリエールも冒険者だ。マリエールも乗り気だ。マリエールはアレンに、

「アレンさんは、フライも防御魔法も得意じゃないから先鋒は私がやるわ。」

今回は盗賊団のアジトも判っている。放置されているのは盗賊団の被害がそれ程甚大ではないからだろうか。

 盗賊団のアジトまではマリエールはフライでアレンはアンドロイドに抱えられて移動する。戦闘はすぐに始まった。一方的だった。アレンも戦闘に加わったがあまり戦力にならない。アレンは、盗賊狩りが終わってマリエールに言った。

「盗賊狩りのことは父に良く聞いたけどマリエールさんは凄い。盗賊達をばっさばっさ倒せるもな。俺は駄目だな。」

アレンは気落ちしたようだ。マリエールは、

「そんなことないよ。アレンさんは立派に戦っていたわ。」

マリエールはアレンのいいお姉さんだ。

 アベルの息子アレンはマリエールに憧れれている。剣術や魔法を習っている。一緒に盗賊狩りにいった。マリエールはアレンのいいお姉さんだ。

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