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ハリガネベイスボウラーズツウ!  作者: 椎家 友妻
第二話 碇の不満、小暮の悩み
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11 初恋事件

 「あ、あの、さ・・・・・・」

 「おうよ」

 「正直な所、俺の事、どう思う?」

 「へ?」

 思わぬ質問に、思わず()頓狂(とんきょう)な声を上げる俺。

何なんやろうこの質問。

とりあえず俺は小暮に聞き返した。

 「あの、どう思うっていうのは、どういう事?」

 「だ、だから、その・・・・・・

俺は、女として、どうかって事だよ・・・・・・」

 「え・・・・・・」

 な、何やねんこの展開は?

何でこいつはいきなり俺にそんな事聞くねん?

おまけにこいつのモジモジした態度。

それらをひっくるめて考えると、こいつはまさか、まさか・・・・・・。

 「お、お前まさか、俺の事が好──────」


 「違う!」


 俺がセリフを言い終えるより先に、小暮に完全否定されてしもうた。

しかもメッチャでっかい声で。

そして小暮はこう続けた。

 「そうじゃなくて!

俺は女として、ちゃんと振る舞えているのか聞いてるんだ!

断じて君に恋愛感情を抱いてる訳じゃない!

全く!全然!これっぽっちも!」

 「分かった分かった!それ以上言うな俺が傷つくから!

それより、女らしく振る舞えてるかって何やねん?何でそんな事聞くねん?」

 「コンプレックスなんだよ」

 「コンプレックス?」

 「昨日俺のおじいちゃんに聞いたかもしれないけど、

俺、小さい頃におじいちゃんに野球道具を買ってもらってから、

ずっと野球に没頭してたんだ。

毎日毎日、日が暮れるまでボールを追いかけてた」

 「その頃は野球に夢中やったんやな」

 「ああ。それで、野球をやるのはやっぱり男子が多いから、

俺の友達も、(ほとん)どが男子ばかりだった。

そのせいか俺自身、言葉遣いや仕草が男っぽくなったんだ」

 「まあ、お前は自分の事を『俺』って言うしな」

 「子供の頃はそんな事は全く気にならなかった。

でも中学に上がってから、ある事件が起きたんだ」

 「事件?」

 「その名も、『初恋事件』」



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