*第4章の登場人物
【主要人物】
木崎蒼馬
本作の主人公。現代日本からセルデアス大陸へと召喚された元高校生。死と破壊の女神アウラの御子であり、「破壊の御子」という名で呼び恐れられている。
何の力も与えられずに異世界であるセルデアス大陸に落とされながらも、人間と敵対していたゾアンを率いて西域の大国ホルメアを打ち倒し、すべての種族に平等と自由を保障する国エルドアを建国。今や新国家エルドアの王として西域中の注目を一身に集めている。
王に即位したことにともない自身の呼称を「僕」から「私」へと改めたが、いまだになれていない。なお、作者も同様である。
ファグル・ガルグズ・シェムル
明るい栗毛のゾアンの娘。獣の神の御子であり、《気高き牙》と呼ばれる誇り高き女戦士。
蒼馬を「臍下の君」と定め、絶対の忠誠を誓っている。
自他ともに認める蒼馬の第一の臣であり、また右筆として、さらには心の支柱として蒼馬にとって欠かすことができない存在。
蒼馬からは「我が半身」とすら評され、蒼馬が即位した際には王に対して様々な特権を有する王佐という役職を与えられた。
最近は、王のおやつを奪う権利の行使に余念がない。
【ゾアン】
ファグル・ガルグズ・ガラム
ゾアン十二氏族のひとつ〈牙の氏族〉族長で、シェムルの兄でもある黒毛のゾアン。眉間から鼻筋をとおって右頬に一筋の刀傷が走っているのが特徴。平原最強の戦士と讃えられる優秀な戦士。字は《猛き牙》。
一介の戦士から大きく成長し、今やゾアンのみならず他の種族の兵士たちまでも統率するエルドア国の大将軍となっている。
実は、三年の間に結婚して子供まで生まれました。
最近の悩みは、ズーグから生まれたばかりの息子を婿に寄越せと言われていること。
ガラムの結婚話は、外伝「大族長の休日2」として構想していたものの執筆はされていません。いつ結婚したんだ?! と思われるのも、すべては作者の怠慢が悪い。
クラガ・ビガナ・ズーグ
ゾアン十二氏族のひとつ〈爪の氏族〉族長である赤毛のゾアン。その左目は、若き日の余興の試合においてガラムによって潰されてしまった。戦士としての力量はガラムに匹敵し、平原では両雄と並び称せられている。字は《怒れる爪》。
エルドア国においてゾアンを率いる獣将で、後の世には七腕将のひとり《憤怒の腕》と讃えられる蒼馬麾下の最高の猛将。
妻帯者で、実はかなりの愛妻家。すでに妻との間に二女を設けており、長女とガラムの息子を婚約させようとしている。渋るガラムに「子供なぞ、これからバンバン作れるだろう」と言ったため、妻とシシュルから総スカンを食らってしまう。
ただし、そんなことを言っているくせに「娘は嫁にはやらんぞ!」と思っているただの子煩悩な親。
ファグル・ガラムディア・シシュル(クラガ・ブヌカ・シシュル)
蜜柑色の毛をした小柄な娘。ズーグの姪にあたる娘で、今やガラムと妻。ガラムの妻となったことで所属する氏族が変わり、名前も変わりました。
正式な名乗りは、ゾアン十二氏族がひとつ〈牙の氏族〉ガラムの妻、シシュル。
シェムルから「姉上」と呼ばれるのが嬉し恥ずかしい今日この頃。
ラブストーリーを書こうとすると部屋の壁に頭を叩きつけたくなる作者のせいで、せっかくの結婚騒動が書かれていない不運のヒロインでもある。
ファグル・ジャガタ・グルカカ
〈牙の氏族〉の赤毛のゾアン。ガラムの父親だった先代族長の片腕であった壮年の戦士。字は《強靭なる牙》。
大将軍となって多忙なガラムからは、正式に〈牙の氏族〉の族長になってもらい氏族を任せたいと再三頼まれているが、頑なにそれを拒否している。
この方もいろいろあるんです。
ファグル・グラシャタ・シャハタ
ゾアンでは珍しい弓を使う戦士。蒼馬に深い恩義を感じ、彼の忠実な護衛となっている。よんどころなき事情でシェムルが蒼馬の傍を離れなくてはならないときは、彼女から蒼馬の警護を頼まれるほど、その忠誠心は折り紙つきである。
最近、日頃の功績が認められて〈穿つ牙〉という字をいただきました。毎晩こっそりと格好良く字を名乗る練習をしています。
メヌイン・バララク・バヌカ
〈たてがみの氏族〉の若者。父親は族長のメヌイン・グジャタラ・バララク。
温厚で世間知らずなお坊ちゃまだったが、蒼馬たちと触れあうことで外界を知り、自分の氏族の行く末を案じるようになる。そして、それ以上に自分の登場が激減しているのを危惧している。
がんばれバヌカ! 次章は、君にも見せ場があるぞ!
でも、シェムルは諦めた方が良いよ。
お婆様(ファグル・マハヌヌ・カチュカ)
〈牙の氏族〉の巫女を務める、悪戯好きな老婆。巫女であり、子を成せなかったため、獣の神の御子となって苦労をするシェムルを我が子のように想っている。
多くの氏族の子供たちに囲まれたまま老衰のため亡くなる。
最期までシェムルのことを心配していた。
【ドワーフ】
ドヴァーリン
滅びた黒曜石の王国の戦士長であったドワーフ。
エルドア国のドワーフ重装歩兵を率いる地将にして、後の世に七腕将のひとり《暴食の腕》と讃えられる猛者というだけではなく、工匠としても有能で、蒼馬の中途半端な知識からも様々な道具を作り上げた。彼がいなければ蒼馬の知識も無駄なものとなっていただろう。ドワーフすごい。
最近、蒼馬の無茶振りを投げ渡せるノルズリという生贄ができたのが最大の喜び。
ノルズリ
ホルメア国に占拠されていたマーベン銅山のドワーフたちの戦士長。
今はエルドア国の血族に合流し、ドヴァーリンの副将として活躍している。
最近では蒼馬の「ドワーフならできるよね! ドワーフすごい!」攻撃の最大の被害者。いや、新しい知識や道具に触れるのは嬉しいのですが、限度というものがあるんですよ。
【ディノサウリアン】
ジャハーンギル・ヘサーム・ジャルージ
ディノサウリアンの中でも、もっとも獰猛と恐れられるティラノ種の戦士。
竜将としてディノサウリアンたちを率い、蒼馬の近衛兵のような立場にいる。しかし、普段は蒼馬を警護するわけではなく、王宮の庭園の陽だまりでゴロゴロしているだけ。
だが、その武力はディノサウリアンの中でも突出しており、自他ともに認めるエルドア国最強の戦士。
蒼馬から教わった言葉「ばんぷふとー」がお気に入り。何かあると口にする。
ただし、意味はあまり分かっていない。
最近、脳みそを使わなくなったせいか、あまりしゃべらなくなり、だんだん思考能力が退化し始めているのではないのか、と息子たちに心配されている。
メフルザード・ヘサーム・ジャルージ
ジャハーンギルの息子。三兄弟の長男で、二刀使いの激情家な戦士。父親似の短絡的な性格をしている。
最強の戦士である父親に憧れる素直な息子。父親のような強い戦士になるのが夢である。
ただし、その言動までは真似なくて良いと思います。
ニユーシャー・ヘサーム・ジャルージ
ジャハーンギルの息子。三兄弟の二男で、鉄棍を使う寡黙な戦士。口下手であり、本人も言葉にするより行動を好む。
暴走しがちな父親と長兄の良きブレーキ役も務めている。ただし、このふたりには言葉での説得が通じないことを学んだため、無口になってしまった悲しい過去がある。
パールシャー・ヘサーム・ジャルージ
ジャハーンギルの息子。三兄弟の三男で、長槍を使う穏やかな戦士。他種族を見下す者が多いディノサウリアンの中では珍しく、他種族とも分け隔てなく接する温厚な性格をしている。
何かと暴走しがちな父親と長兄をなだめ、無口な次兄の代わりに他の種族と折衝し、他のディノサウリアンたちを指揮する苦労人。
最近、頭部の脱皮不全が気になります。
モラード・ジャバード・ソーミ
ディノサウリアンの中では奴隷種と呼ばれる種族で、生まれながらの奴隷。ガレー船の漕ぎ手から荷運び奴隷となっていたところを蒼馬に解放され、仕えることになる。
単純な力ではジャハーンギルすら上回るが、性格はおとなしく戦いには向いていない。そのため、戦いには参加せずに「ソーマの黒旗」と呼ばれる大旗の旗手を務めている。
【エルフ】
エラディア・オールドウッド
エルドア王宮の女官長にして、弓将として黒エルフ弓箭兵と黒エルフ弓騎兵隊を指揮する女傑。
蒼馬麾下では、もっとも怒らせてはいけない御方。笑顔がとっても怖い。
ついにホルメア国を征服したことで、本当の宮廷を構築できると女官長としてひそかに意欲を燃やしている。
名前のエラディアとは、古代語において子供(もしくは息子)を意味する単語エルドアの女性形。つまり娘。自分に関係ある名前を蒼馬の国につけられ、ひそかに悦に浸っている。エラディア、恐ろしい子!
後の世に七腕将のひとり《色欲の腕》と讃えられる女傑。
エーリカ
蒼馬の宮廷で女官を務めるエルフの少女(?)。
遭難した蒼馬を助け、ともに山賊と戦った経緯から、今でも蒼馬から親しく声をかけられている。
それ自体は嬉しいのだが、その直後の女官長様の笑顔がなぜか怖いのでほどほどにして欲しい。
イルザ、ニーナ、パウラ
エーリカとともにホルメア国から逃亡してきたエルフの少女たち。蒼馬の宮廷の女官見習いをしている。
エルフの中で生活するようになり、外見に応じた幼い言動を見せるようになっていた。しかし、最近では無邪気な幼女の振りをして他種族の人からお菓子をねだる特技まで覚え始めている。
おそらく、少女のような無邪気な笑顔で男を手玉に取る悪女が見本として身近にいるのでしょう。怖くて、誰とは言えません。
【ハーピュアン】
ピピ・トット・ギギ
コバルトブルーの翼と髪をしたハーピュアンの女戦士。一見すると少女のようだが、れっきとした大人の女性。
鳥将に任じられ、蒼馬の軍の目であり耳であり口でもある特殊部隊「網」を率いている。
最近、マルコから「ハーピュアンは食いしん坊なんですね」とあらぬ疑いをかけられ理由を尋ねたところ「舌が長いのは食いしん坊の証なんですよ」とあっけらかんと答えられた。
ひそかに「ハーピュアンの舌が長いのは、手が不器用なのを補うためで、ソーマ様がおっしゃるところの進化と言う奴じゃボケがぁ!」と憤っている。
【マーマン】
オルガ
ジェボアの沖にあるマーマンの国の女戦士長。本人は冷静沈着のつもりだが、感情が言動に出やすく腹芸が苦手。
腹違いの妹であるアドメテーを助けてくれた蒼馬に恩義を感じている。
エルドア建国の式典においては客将となって七種の戴冠宝器のひとつ宝珠を捧げる役割を担った。
口癖は、「私は冷静沈着です」。ただし、本当に冷静沈着な人は、そんなことは言わない。
テーテュース
マーマンの国の女王。蒼馬に対しては好感を覚えているが、公私をきちんとわけることができる有能な女王。
蒼馬から送られる醤油が、最近のお気に入り。たぶん、後世では破壊の御子ソーマ・キサキの暗黒呪文ショーユの犠牲者となっている。
アドメテー
マーマンの国の第三王女。オルガとは腹違いの姉妹。
ジューダによって拉致され、奴隷として売り飛ばされそうになったところを蒼馬に助けられた過去がある。
実は、やんちゃな性格をしており、他のマーマンが嫌う陸上にも興味津々。腹違いの姉オルガを慕うお姉ちゃん子でもある。
【人間】
マルクロニス
元ホルメア国軍中隊長補佐。現在はエルドア国の人間種の兵士を率いる人将である。
そろそろ戦場の夜風も身体に染みるようになったので、セティウスに人将を譲って自身は貯めた給金で王都に料理屋でも開きたいなと計画中。
セティウス
元ホルメア国軍の小隊長。直属の上司であったマルクロニスが蒼馬の下についたため、なし崩しに彼もまた蒼馬の下についた。
気づけば蒼馬の武将として、それなりの地位に就いてしまった自分に、釈然としないながらも黙々と仕事をこなしている。
最近の悩みは、自分よりも年上で戦歴や家柄では足許にも及ばないアドミウスから「ご同輩」と言われること。頼むからやめて欲しい。
ミシェナ
エルドア国の財政を取り仕切る女傑。
後に蒼馬から「もっとも功績を挙げた臣」としてその名を挙げられ、三角筆頭「もっとも輝ける小さい角」と讃えられることになる。
ホルメア国の財務官吏との騒動から、ソロンの養女となった。今は義父となったソロンとともに生活をしており、その健康を気遣って、いろいろと世話を焼いている。
口は悪いが情に弱いソロンにとっては、まさに天敵。
部下からは「女侯爵閣下」と呼びかけると、一瞬硬直するのが面白いと言われている。
ソロン
本名はアウレリウス・エルバジゾ。後に破壊の御子ソーマ・キサキの三角のひとり「大賢」と讃えられる。
その知識や見識は他の追随を許さず、各国の王や要人たちからはありとあらゆる賛辞をもって讃えられているほどの大賢人。しかし、それと同時に「扱いにくい」や「使い手を試す性悪」などとも評されるトラブルメーカーでもある。
最近の悩みは、世話を焼きたがる養女のミシェナ。もうちょっと不健康で自堕落な生活をしても、良いんじゃないでしょうか?
マルコ
元ホルメア国の密偵だった少年。無類の料理好きであり、食いしん坊。後に破壊の御子ソーマ・キサキの「舌」と讃えられることになる。
料理に関すること以外では、凡庸以下。やや鈍いところもあるが、その類まれなる食べ物への探求心と欲求を蒼馬に見いだされ、彼の料理人に抜擢された。
蒼馬の料理に関する話を聞くのは大好きだが、唯一「大豆を腐らせたナットウ」なるものの話だけは、そろそろ勘弁して欲しいと思っている。
【元ホルメア国】
ヴリタス・サドマ・ホルメアニス
ワリウス国王の弟。無能で惰弱であるばかりか、享楽的という救いがたい愚物。
故国に仇敵ロマニア国の軍勢を招き入れた上に、ロマニア国に亡命する際には豚扱いされ、今やその名は地に落ちて泥にまみれてしまっている。
現在は亡命したロマニア国の一都市に飼い殺されている。ぶひっ!
アレクシウス・ワリウス・ホルメアニス
ホルメア国の王子。「スノムタの屈辱」後にセサル王の手に落ち、それ以降は行方不明となっている。後世では愚将の代名詞ともなっており、蒼馬のせいで運命を狂わされたかわいそうな人。
ワリナ・ホルメアニス
亡国の王女。病弱であるため、あまり表には出ない内向的な少女。
極度の偏食から貧血を患い、それによる異食症から土を食べる蟲姫という蔑称で呼ばれていた。現在は、偏食も少しずつ改善し、身体も健康となりつつある。
アッピウスとメンダックスの乱を経て、蒼馬とは友好的な関係を作っている。
シェムルを「お姉様」と慕っている。
ポンピウス
ホルメア国で宰相を務めていた小柄で禿頭の老人。
かつては大宰相とも呼ばれ、ダリウスとともにホルメア国の黄金期を支えた人物。
ホルメア国からエルドア国への様々な引き継ぎを終えた後、自宅にて急逝した。その死は蒼馬をはじめとした多くの者に惜しまれ、またホルメアの時代の終わりを告げるものとなった。
アドミウス
ホルメア国最強軍団「黒壁」の将校。現在は、人将マルクロニスの下で副将として「黒壁」を統率している。
平民上がりのマルクロニスやセティウスに対しても偏見なく、その経歴と能力を正しく評価して接していられるのも、すべてはダリウス将軍閣下の教育の賜物。
セティウスを先達として敬っていたら困り顔になられたので、今は「ご同輩」と呼ぶことにしている。それぐらいは我慢して欲しい。
メンダックス
おべっかだけで宰相まで成り上がった男。
王家簒奪を狙い、蒼馬とワリナ王女の殺害を謀るが、それを事前に察知していた蒼馬たちの罠にはまってしまう。ごますりの他にジャンピング土下座などの多彩な技を誇るが、ワリナ王女には通じず、蒼馬に捕縛されてしまう。
処刑の寸前まで見苦しく命乞いをしたが、結局は斬首されてしまった。
パダックス
メンダックスの息子。母親は降嫁したワリウスの妹で、ワリナ王女の従兄弟にあたる男性。
アッピウス侯爵
ホルメア国の北部に領地を構える貴族。その権力は、有力な諸侯が多い北部においても盟主と呼ばれるほどである。また、戦巧者と言われるほどの戦歴を誇り、それ故に非常に気位が高い。
そのため、奴隷の頭目とされる蒼馬に容易に降るのを良しとせず、また「裾持ち」と侮るメンダックスの下になるのも不服としていた。そこから生まれる焦りを見抜いた蒼馬の罠にかかって破れ、その首級を挙げられてしまう。
【ロマニア国】
ドルデア・ナバス・ロマニアニス
ロマニア国に君臨する老王。
現在は、王都ホルメニアでの戦いにおける負傷によって意識が戻らぬまま病床に伏せている。
年老いてからの子供であるピアータ姫を溺愛している。
ゴルディア・ドルデア・ロマニアニス
ロマニア国の第一王子。軍事に関しては素人だが、内政や外交に関しては優れた資質を持っている。
意識が戻らぬ父王に代わり国政を執っているが、ガッツェンの街での出来事以降、将軍や諸侯らから軽んじられ、国をひとつにまとめ切れず苦労している。
今はソロンと名を変えたアウレリウスを深く尊敬している。
ダライオス・ローガ
ロマニア国の大将軍。過去のダリウスとの戦いで左腕を失っているが、その剛勇はすさまじく、ロマニア国の大英雄や戦神の称号を持つ猛将。
現在はゴルディア王子の後見となり、王子を軽視する将軍や諸侯ら武闘派たちに睨みを利かせている。
ピアータ・デア・ロマニアニス
ロマニア国の姫。じゃじゃ馬姫と呼ばれている。
ホルメア国の最高の将軍ダリウスを敬愛し、その最後の弟子を自認している。卓越した指揮力と将才を示しているが、周囲からはいまだそれを正しく評価されず、ただの我が儘な姫のお転婆としか見られていない。
デメトリア
ピアータ率いる百華隊の副官。ダライオスの孫で、ピアータとは乳兄弟の関係。ピアータの大国の姫らしからぬ奔放ぶりに振り回されている苦労人。
たぶん、シェムルと知り合えば意気投合しそう。
ララ
元ピアータの愛玩奴隷だった謎多き少女。遠くの出来事をあたかも見てきたように伝える謎の力を持っている。
しかし、ニュータイプではない。たぶん名前に「ァ」が欠けているためだと思われる。
【ジェボア国】
ヨアシュ・シャピロ
ジェボア商人ギルドの十人委員のひとりだったメナヘムの次男。「ヨーホー」が口癖の軽薄な青年で、世間からは「シャピロ商会の大うつけ」と呼ばれている放蕩息子。
しかし、より近しい者たちからは「メナヘムの秘蔵っ子」と呼ばれている。
父親と計らい、ジェボア商人ギルドを離脱してボルニスの街で商会を開いている。
メナヘム・シャピロ
ジェボアの商人ギルドの十人委員だった豪商。今は長子のダニエルに商会を譲り、隠居している。
コルネリウス、ヤコブ、カイアファ、ダニエル
ジェボア商人ギルド十人委員のメンバー。
【バルジボア国】
セサル・バルジボア
小国バルジボアの若き王。「絵狂い」の暗君と呼ばれているが、その正体は西域全土に広がる間諜組織「根」の総帥にして、兄弟すべてを毒殺して王位を手に入れたと言われる毒薬使い。
この世すべてに絶望した退廃的な享楽主義者で、自らの命も省みず西域に混沌をもたらそうと暗躍している。
しかし、蒼馬の本性に触れ、なぜか異様な敵意を示すようになる。
デリラ
バルジボアの間諜組織「根」の女間者。踊り子から王宮の女官、侯爵夫人と様々な役を演じられる凄腕。セサル王の若い頃から仕えており、もっとも重用されている。
【その他の人々】
トゥトゥ
両腕を失った謎の青年。密偵や暗殺者をたばね、ダリウス将軍の手足となって働いていた。
現在は、エルドア国の女官長エラディアに取り入り、その下で暗躍している。
ダミア
トゥトゥの身の回りの世話や護衛をする長身の女性。男の兵士数名を一瞬で叩き伏せられる武勇を持つ。
【神々】
死と破壊の女神アウラ
創造神を殺し、七柱神を生んだとされる女神。
人の前に姿を現すときは、白い貫頭衣を身に着けた少女の姿になる。
蒼馬のことを愛おしいと言いながらも、過酷な運命に翻弄される彼の姿を嘲笑するなど異常な言動を取る謎多き女神。蒼馬をセルデアス大陸に召喚した彼女の目的もまた、今なお謎に包まれている。
蒼馬を怯えさせるために、少女・女性・老女の三段変身の技まで披露するようになりました。芸が細かい。
火の神
ディノサウリアンを生んだ神。
赤く燃える鱗のドラゴンの姿で現れる。
最近、兄妹神の仲を深めようと水の女神に話しかけるのだが、すぐに泉の底に逃げられてしまう。水の女神だからって、ちょっと冷たいんじゃないか、妹神よ? と自分の冗談にひとり満足している。
水の女神
マーマンを生んだ神。
白いイルカのような魚の姿で現れる。
最近、やけに自分へ話しかけようと湖に近づいてくる火の神に精神的にも物理的にも暑苦しいんですけど、と思っている。
たまに水を飲みに下りてくる鳥の神が翼で風を送り、湖を冷ましてくれるとホッとしちゃいます。弟神には感謝。できれば、ずっとそこで羽ばたいていてね。
大地の女神
ドワーフを生んだ神。
岩のような甲殻を持つ昆虫の姿で現れる。
地面に浅い穴を掘り、そこに身体を半分埋めるようにして昼寝をするのが好き。しかし、地面に穴を掘ると、必ず弟神である風の神の根っこが出てきてしまうので困っている。根を傷つけないように優しく土を掘っているというのに、それを風の神が笑いやがるのが腹立たしい。
風の神
エルフを生んだ神。
幹に人の顔を持つ巨木の姿で現れる。
最近、姉神である大地の女神が自分の根をくすぐって笑わそうとしているので困っている。姉神よ、根は私の足なのですよ。
獣の神
ゾアンを生んだ神。
額に角を持つ獅子の姿で現れる。
最近、やけに兄神の火の神が水飲み場にしている泉の近くにいるのが心穏やかではない。
神話の時代に、誤って火の神に触れて大やけどをしたから、動物は火を怖がることになったっていう設定があるんだよね。だから、そこを退いて欲しいんだが。
そんな気弱さを見下すように、最近じっと自分を見下ろしている弟神の鳥の神の視線に少しいらつきます。
鳥の神
ハーピュアンを生んだ神。
七色の尾羽を持つ巨鳥の姿で現れる。
最近、泉に近づく火の神を睨みつける獣の神のことが気がかり。水の女神をめぐっての三角関係なのだろうか? でも、獣の神よ。できればその背中の焦げ痕が消えてからの方が良いと思うよ。同じ神につけられた傷はなかなか治らないんだよね。
まあ、いずれにしろ水の女神は私に気があるようですけどね、と思っている。
人の神
人間を生んだ神。
光り輝く巨人の姿で現れる。
最近は、アウラとその御子のことが気がかり。
母にして姉たる女神よ。人の世に不介入の約定を守ろうよ。そりゃ、自分の御子をいじっているだけで助けてないし、介入とは言いにくいけどさ。
でも、あいつはいじめられると奮起して勢力を伸ばしちゃうマゾっぽいので、あまりいじめないで欲しいんだ、と蒼馬にあらぬ疑いをかけている。




