*第3章の登場人物
【主要人物】
木崎蒼馬
本作の主人公。五年前に、現代日本からセルデアス大陸へと召喚された元高校生。死と破壊の女神アウラの御子であり、「破壊の御子」という名で呼び恐れられている。
すでに領有しているボルニスの街の発展に注力していたのだが、ホルメア国が再び侵攻してくるとの報せを受け、再び戦いに身を投じる。
マーベン銅山襲撃によるドワーフ解放や銅塊強奪によりホルメア国の威信を揺らがせ、さらに「スノムタの屈辱」によって最強軍団「黒壁」を撃破し、ホルメア国を事実上崩壊させた。
その混乱に乗じて侵攻してきたロマニア国軍を退け、ついにはホルメア国の大半を掌握し、いよいよ西域全土にその影響力を広げようとしている。
目下最大の悩みは、「この年齢で自分を『僕』っていうのは、子供っぽいかな?」というもの。
御子としての恩寵は、自らの手では誰も殺せず、また何も壊すことはできないというものである。
ファグル・ガルグズ・シェムル
明るい栗毛のゾアンの娘。獣の神の御子であり、《気高き牙》と呼ばれる誇り高き女戦士。
蒼馬を「臍下の君」と定め、絶対の忠誠を誓っている。自他ともに認める第一の臣であり、また右筆として、さらには心の支柱として蒼馬にとって欠かすことができない存在。
その誇り高き信念に基づいた彼女の毅然とした言動は、他の種族ですら敬意を抱かざるを得ない。また、幼くして母親を失い、父親の手で育てられたせいか、自分を乙女と言うわりには男らしい。一部の読者からは「彼女の方が主人公っぽくない?」と言われている。
それならば蒼馬を女の子にして、彼女をオスケモにした方が女性読者の人気を得られたのではないかと作者を悩ませている。
彼女の御子としての恩寵は、不当な手段で彼女の誇りを傷つけようとすると、その人に災いがふりかかる代わりに、自らも誇りに反する行動がとれなくなるというものである。
【ゾアン】
ファグル・ガルグズ・ガラム
ゾアン十二氏族のひとつ〈牙の氏族〉族長で、シェムルの兄でもある黒毛のゾアン。眉間から鼻筋をとおって右頬に一筋の刀傷が走っているのが特徴。平原最強の戦士と讃えられる優秀な戦士。字は《猛き牙》。
性格はやや固く、融通が利かない面もあるが、その誠実さからゾアンのみならず他種族からの信も篤い。そのため蒼馬から全軍を指揮する大将軍の位を与えられている。
当初は大将軍とは何なのか深くは考えず、前線で戦うのを好んでいた。しかし、ロマニア国軍の大将軍ダライオスとの戦いを通じ、自らが引き受けた大将軍とは何なのか、その責務の重みを少しずつ理解し始めている。
最近は、ちょろすぎる妹だけではなく、やけに感情の起伏が激しくなった副官のシシュルをどう扱えばいいのかが悩みのタネ。
クラガ・ビガナ・ズーグ
ゾアン十二氏族のひとつ〈爪の氏族〉族長である赤毛のゾアン。その左目は、若き日の余興の試合においてガラムによって潰されてしまった。戦士としての力量はガラムに匹敵し、平原では両雄と並び称せられている。字は《怒れる爪》。
常識に囚われず、本能と直感で戦いの流れを読み取ることができる稀有の将才の持ち主で、蒼馬軍ではおそらく最高の将。
だが、将才にあふれる反面で他者からは何をしでかすかわからない奴と見られており、人望に劣る。
それは当人も自覚しており、そのためかつては敵視していたガラムを大族長に推すなど、一歩引いた立ち位置を取っている。
現在は獣将に任じられ、大将軍となったガラムの代わりにゾアンの戦士たちを指揮している。
後の世に、七腕将のひとり《憤怒の腕》と讃えられる猛将。
クラガ・ブヌカ・シシュル
〈爪の氏族〉に属する、蜜柑色の毛をした小柄な娘。ズーグの姪にあたる娘で、今はガラムの副官を務めている。
ガラムに対して信望に近い敬慕の念を抱いているが、かわいそうなことに朴念仁のガラムには気づかれていない。
最近、「スノムタの屈辱」で自分の失敗によってガラムに傷を負わせてしまったことと、ロマニア国追撃戦で叱責を受けたことを気にして落ち込んでいる。
本作で、一番ヒロインしているキャラクター。
ファグル・ジャガタ・グルカカ
〈牙の氏族〉の赤毛のゾアン。ガラムの父親だった先代族長の片腕であった壮年の戦士。字は《強靭なる牙》。
大族長となって平原の全ゾアンの上に立ったガラムの代わりに、実質的に〈牙の氏族〉を束ねている。
ファグル・グラシャタ・シャハタ
ゾアンでは珍しい弓を使う戦士。蒼馬に深い恩義を感じ、彼の忠実な護衛となっている。よんどころなき事情でシェムルが蒼馬の傍を離れなくてはならないときは、彼女から蒼馬の警護を頼まれるほど、その忠誠心は折り紙つきである。
エルフの指導により弓の腕前が格段に上がっただけではなく、蒼馬より下賜されたエルフィンボウによってゾアンでありながら凄腕の弓の使い手に成長を遂げている。
メヌイン・バララク・バヌカ
〈たてがみの氏族〉の若者。父親は族長のメヌイン・グジャタラ・バララク。
温厚で世間知らずなお坊ちゃまだったが、蒼馬たちと触れあうことで外界を知り、自分の氏族の行く末を案じるようになる。
また、最近出番が少ないことにも不安を感じている。
【ドワーフ】
ドヴァーリン
滅びた黒曜石の王国の戦士長であったドワーフ。
蒼馬がもたらした知識を基に、数々の道具を生み出したドワーフの名工であり、蒼馬に次々と無理難題を持ちかけられる苦労人。彼がいなければ蒼馬の知識も現実のものにならなかったと言われるほどの大きな功績を挙げた。ドワーフすごい。
最近、新しく同胞になったノルズリへ蒼馬の無理難題を押し付けてやろうと画策中。しかし、結局は新しい道具への興味に惹かれて、自ら苦労に飛び込むのに変わりない。
現在は、蒼馬に地将に任じられてドワーフの戦士たちを率いている。
後の世に七腕将のひとり《暴食の腕》と讃えられる。
ノルズリ
ホルメア国に占拠されていたマーベン銅山のドワーフたちの戦士長。
マーベン銅山の鉱山奴隷として使役されていたところを蒼馬たちに救われた。一族を存続させるためにやむを得ず名を捨て、ドヴァーリンらボルニスの血族と名乗る一族に合流することになる。
現在は、蒼馬がもたらす新しい道具への興味とそれに関われる期待に目を輝かせている。しかし、元からいるドワーフたちの生暖かい視線には気づいていない。
【ディノサウリアン】
ジャハーンギル・ヘサーム・ジャルージ
ディノサウリアンの中でも、もっとも獰猛と恐れられるティラノ種の戦士。
ただでさえ強いディノサウリアンの中でも突出した戦闘力を備え、その強さはもはやチート。しかも、どういうわけか本作品の最強の「萌え」キャラでもあり、三大チートキャラの不動の筆頭の地位を占める。
現在は、竜将としてディノサウリアンを率い、蒼馬の親衛隊的な立場にいる。
最近のお気に入りの言葉は「ばんぷふとー」。
ただし、意味はあまり分かっていない。
メフルザード・ヘサーム・ジャルージ
ジャハーンギルの息子。三兄弟の長男で、二刀使いの激情家な戦士。父親似の短絡的な性格をしている。
父親が「がお~!」している姿を見て、それをまねてしまったのが運の尽き。最近、自分も父親のように「ばんぷふとー」と言ってみたいのだが、言ったとたん父親に殺される気がするので言えずにいる。
ニユーシャー・ヘサーム・ジャルージ
ジャハーンギルの息子。三兄弟の二男で、鉄棍を使う寡黙な戦士。口下手であり、本人も言葉にするより行動を好む。
父親と兄が「がお~!」と叫んでいるのを見て、「俺は、ああはなるまい」と思った結果、無口になってしまった。
パールシャー・ヘサーム・ジャルージ
ジャハーンギルの息子。三兄弟の三男で、長槍を使う穏やかな戦士。他種族を見下す者が多いディノサウリアンの中では珍しく、他種族とも分け隔てなく接する温厚な性格をしている。
父親と長兄が「がお~!」し、次兄はめったに口を開かないため、やむなく世話焼きしているうちに、こんな性格になってしまった苦労人。
モラード・ジャバード・ソーミ
ディノサウリアンの中では奴隷種と呼ばれる種族で、生まれながらの奴隷。ガレー船の漕ぎ手から荷運び奴隷となっていたところを蒼馬に解放され、仕えることになる。
単純な力ではジャハーンギルすら上回るが、性格はおとなしく戦いには向いていない。そのため、戦いには参加せずに「ソーマの黒旗」と呼ばれる大旗の旗手を務めている。
【エルフ】
エラディア・オールドウッド
領主官邸の奥を取り仕切る女官長にして、弓将として黒エルフ弓箭兵と黒エルフ弓騎兵隊を指揮する女傑。
蒼馬麾下では、もっとも怒らせてはいけない御方。笑顔がとっても怖い。
ついにホルメア国を征服したことで、本当の宮廷を構築できると女官長としてひそかに意欲を燃やしている。
後の世に七椀将のひとり《色欲の腕》と讃えられる女傑。
エーリカ
蒼馬の宮廷で女官を務めるエルフの少女(?)。
その経歴から人間に対して強い嫌悪を抱いていたが、蒼馬に助けられたことから恩義を感じ、女官となった。女官となる際に、エラディアに調教まがいの教育を受けたらしいが、詳しくは聞けない。
イルザ、ニーナ、パウラ
エーリカとともにホルメア国から逃亡してきたエルフの少女たち。蒼馬の宮廷の女官見習いをしている。
最近「ヨーカンをもっと寄越せ!」と、ストライキを起こしたがエラディア様に鎮圧されてしまった。「私はお忙しいソーマ様を煩わせた愚かな糞虫です」と書かれた札を首から提げ、涙目でトイレ掃除をしている姿が頻繁に目撃されている。
【ハーピュアン】
ピピ・トット・ギギ
コバルトブルーの翼と髪をしたハーピュアンの女戦士。一見すると少女のようだが、れっきとした大人の女性。
鳥将に任じられ、蒼馬の軍の目であり耳であり口でもある特殊部隊「網」を率いている。
最近は、マルコに「何で、一日に何回にも分けて、少しずつご飯を食べるのですか?」と訊かれ、「私たちハーピュアンは一度に食べると体重が増えて飛びにくくなるなんて言えるわけないでしょ! こいつ、いつかコロス」とひそかに思っている。
【マーマン】
オルガ
ジェボアの沖にあるマーマンの国の女戦士長。本人は冷静沈着のつもりだが、感情が言動に出やすく腹芸が苦手。
腹違いの妹であるアドメテーを助けてくれた蒼馬に恩義を感じている。
テーテュース
マーマンの国の女王。蒼馬に対しては好感を覚えているが、公私をきちんとわけることができる有能な女王。
蒼馬から送られる醤油が、最近のお気に入り。
アドメテー
マーマンの国の第三王女。オルガとは腹違いの姉妹。
ジューダによって拉致され、奴隷として売り飛ばされそうになったところを蒼馬に助けられた。
【人間】
マルクロニス
元ホルメア国軍中隊長補佐。現在は蒼馬の下で、おもに人間の兵士の取りまとめ役をしている。傭兵団の中で育ったため、ホルメア国の兵士であったのに異種族に対しても偏見を持たない稀有の人材。
給金もたまったので、そろそろ引退して小さな酒場でもやりたいと思っている。
セティウス
元ホルメア国軍の小隊長。直属の上司であったマルクロニスが蒼馬の下についたため、なし崩しに彼もまた蒼馬の下についた。
気づけば蒼馬の武将として、それなりの地位に就いてしまった自分に、釈然としないながらも黙々と仕事をこなしている。
ミシェナ
ボルニスの街の財政を取り仕切る女傑。
際立った才覚はないものの実直にコツコツと仕事をこなすため、蒼馬から高く評価されている。
後に蒼馬から「もっとも功績を挙げた臣」としてその名を挙げられ、三角筆頭「もっとも輝ける小さい角」として讃えられることになる。
ソロン
本名はアウレリウス・エルバジゾ。ロマニア国屈指の名家の生まれで、ドルデア王の無二の親友であった。だが、無謀な征西の失敗を痛烈に批判したため、ドルデア王の怒りを買い、ロマニア国を出奔する。ボルニスの街で名を変えて隠棲していたところを蒼馬に見出された。
ロマニア国前王からは「国を任せるに足る」と称賛されるほどの奇才。三国志の水鏡先生ならば「大賢を手に入れば天下は手の中に落ちたも同然と言えましょう」と言いそうなほどで、本作品の三大チートのひとり。
後に破壊の御子ソーマ・キサキの三角のひとり「大賢」と讃えられる。
マルコ
元ホルメア国の密偵だった少年。無類の料理好きであり、食いしん坊。
料理に関すること以外では、凡庸以下。やや鈍いところもあるが、その類まれなる食べ物への探求心と欲求を蒼馬に見いだされ、彼の料理人に抜擢された。
平時は蒼馬の料理人だが、戦時においては兵士の慰労を目的とした給糧隊を指揮する。
後に破壊の御子ソーマ・キサキの「舌」と讃えられることになる。
【ホルメア国】
ワリウス・サドマ・ホルメアニス
ホルメア国の国王。名君と謳われた父王へのコンプレックスからダリウス将軍を遠ざけ、国を滅ぼしてしまった暗君。カリレヤ会戦において首を取られてしまう。
ヴリタス・サドマ・ホルメアニス
ワリウス国王の弟。無能で惰弱であるばかりか、享楽的という救いがたい愚物。
セサル王の策略によってドルデア王と通じ、母国にロマニア国軍を招き入れるという愚行を犯す。蒼馬の大反攻から逃れようとするが、ズーグによって捕縛されてしまう。
アレクシウス・ワリウス・ホルメアニス
ホルメア国の王子。もとはダリウスに憧れる少年だったが、自分が大将軍にふさわしくないという評をしているというのを聞き、憧れから一転してダリウスを怨むようになった。
ダリウス失脚後に、ホルメア国軍からダリウス派の人々を追放し、その後釜に自分の取り巻きを置くなど、軍を私物化する。
しかし、蒼馬との決戦である「スノムタの屈辱」で大敗。さらにルオマの街で兵を置き去りにして逃亡するが、セサル王の手に落ち、その後は消息不明となっている。
ワリナ・ホルメアニス
ホルメア国の王女。病弱であるため、あまり表には出ない内向的な少女。ロマニア国の侵攻を前に、ポンピウスの勧めもあって蒼馬へ降伏を決意する。
その悪癖から、一部の人からは「蟲姫」と呼ばれている。
ダリウス・ブルトゥス
ホルメア最高の将軍と呼ばれた老将。五年前の「ボルニス決戦」で蒼馬に敗北したことで失脚してしまう。しかし、それでもなお蒼馬を打ち倒さんと暗躍していた。
だが、切望していた蒼馬との再戦は叶わず、ホルメア国に侵攻してきたロマニア国軍を迎え撃とうとするワリウス王に殉じる。戦いの最中に錯乱したワリウスより軍権を預かり、奮戦するも力及ばず、敗れてしまう。
その最期に、最後の弟子となるピアータと出会い、彼女に破壊の御子打倒の夢を託して自決して果てた。
ポンピウス
ホルメア国で宰相を務めていた小柄で禿頭の老人。
かつては大宰相とも呼ばれ、ダリウスとともにホルメア国の黄金期を支えた人物。
ロマニア国の蛮行を前にし、ホルメア国を蒼馬へ譲渡することを決断した。
ヒュアキス
ホルメア国最強軍団「黒壁」の副官にして、実質的な指揮官。
ダリウスに対して崇拝にも近い忠誠の念を持ち、「名将の兜持ち」と呼ばれていた。
ダリウスが失脚する原因となった蒼馬を討ち取るべく最強軍団「黒壁」をもって戦いを挑むが、力及ばず、無念の死を遂げる。
アドミウス
ホルメア国最強軍団「黒壁」の将校。ヒュアキスに代わりアレクシウスの子守りを引き受けたために、「スノムタの屈辱」より生還。しかし、その後はアレクシウスの暴走に巻き込まれてしまう不運な方。
蒼馬に捕らえられた当初は「俺を殺せ!」と駄々をこねていたが、蒼馬がダリウス将軍のことを高く評価しているのを聞き「クッ……」と来て、ころりと蒼馬の評価を改めてしまったセルデアス大陸最初のクッころ騎士。ただし、需要はない。
カントビアス男爵
ホルメア国の辺境に領地を持つ小領主。ルオマの街から兵を置いて逃亡したアレクシウスを連れ戻そうとしたが、セサル王の配下の手によって殺害されてしまう。
ルドフス
ホルメア国の将軍のひとり。銅塊奪還を失敗したためにワリウス王に僻地へ左遷されてしまう。その後、ロマニア国に寝返った同僚カフナーによって討ち取られる。
カフナー
ホルメア国の若き将軍。ルドフスとともに銅塊奪還に失敗したため、僻地に左遷されてしまう。それを怨み、ヴリタスとともにロマニア国へ寝返るが、その際に命の恩人でもあったルドフスを手にかける。
その後、蒼馬の大反攻時にズーグによって討ち取られてしまう。
ミュトス・ボロン
ルオマの街の領主。ホルメア国西部の中心的存在。
ソロンによって口説き落とされ、ホルメア国で最初に蒼馬へ降った領主。
ピレモン
ジェボアの商人ジューダに資金援助をする代わりにマーマンの奴隷密売を持ちかけたホルメアの商人。その悪行がばれ、ワリウス王によってホルメア国から追放された。
【ロマニア国】
ドルデア・ナバス・ロマニアニス
ロマニア国に君臨する老王。セサル王の助力によって悲願のホルメア国侵攻を果たす。ところが、王都ホルメニアにおける戦いでソロンと蒼馬の策にはまり、大敗を喫する。その際、流れ矢を受けてしまい意識不明の重体となってしまう。
年老いてからの子供であるピアータ姫を溺愛している。
ゴルディア・ドルデア・ロマニアニス
ロマニア国の第一王子。軍事に関しては素人だが、内政や外交に関しては優れた資質を持っている。
だが、将軍や諸侯たちからは「頼りない王子」と見下されており、ガッツェンの街からの退去において、それが決定的なものとなる。それが原因で急速に王位継承者としての求心力を失い、ロマニア国に混迷をもたらしてしまう。
ロブナス・ファビウス
ロマニア国の将軍。美人計にはまった失点を挽回しようと決死隊を率いてロイロップスの砦を攻略し、これを陥落させる。だが、それはダリウス将軍の策であり、砦内に潜んでいた伏兵によって殺されてしまう。
ダライオス・ローガ
ロマニア国の大将軍。過去のダリウスとの戦いで左腕を失っているが、その剛勇はすさまじく、ロマニア国の大英雄や戦神の称号を持つ猛将。
また、自らが大将軍であるという自負と威圧によって、相手を萎縮させ、自らを大きく見せるという某古代中国戦記漫画の登場人物が間違って本作にやってきたような人。さらには自分が指揮する兵の数に応じて戦闘力がUPするチートスキルの所持を疑われている三大チートキャラの最後のひとり。
ただし、戦闘後に疲労と激痛が生じるというデメリットもあるので、他のふたりに比べれば、結構まとも。たぶん「あいつは我ら三大チートキャラの中では最弱」と言われる。
ピアータ・デア・ロマニアニス
ロマニア国の姫。じゃじゃ馬姫と呼ばれている。
花を愛で、鳥や馬とお友達になる愛らしい姫だったのが、何を血迷ったのかむさ苦しい男たちを率いて戦場を駆けるようになってしまった。
敵将ながらダリウスを尊敬しており、彼の死の間際には破壊の御子打倒の助言を授かり、その遺産を拝領した。
現時点では、ロマニア国内ですらその将才に気づいている者は少なく、ダリウスの首級を挙げたのも偶然と思われている。
デメトリア
ピアータ率いる百華隊の副官。ダライオスの孫で、ピアータとは乳兄弟の関係。ピアータの大国の姫らしからぬ奔放ぶりに振り回されている苦労人。
ララ
元ピアータの愛玩奴隷だった謎多き少女。遠くの出来事をあたかも見てきたように伝える謎の力を持っている。
しかし、ニュータイプではない。
【ジェボア国】
メナヘム・シャピロ
ジェボアを実質支配する十人委員と呼ばれる十人の豪商のひとり。海洋貿易により莫大な財を成している。
ヨアシュ・シャピロ
メナヘムの次男。「ヨーホー」が口癖の軽薄な青年で、世間からは「シャピロ商会の大うつけ」と呼ばれている放蕩息子。
しかし、より近しい者たちからは「メナヘムの秘蔵っ子」と呼ばれている。
父親と計らい、ジェボア商人ギルドを離脱してボルニスの街で商会を開いている。
コルネリウス、ヤコブ、カイアファ
ジェボア商人ギルド十人委員のメンバー。
ジューダ
ジェボア商人ギルド十人委員のひとり。父親が築いた商会の力で十人委員になったが、商人としての才は乏しい。そのため、度重なる失敗によって商会を傾けさせてしまい、それをピレモンにつけ込まれ、マーマンの誘拐と奴隷売買に手を染めてしまう。
【バルジボア国】
セサル・バルジボア
小国バルジボアの若き王。「絵狂い」の暗君と呼ばれているが、その正体は西域全土に広がる間諜組織「根」の総帥にして、兄弟すべてを毒殺して王位を手に入れたと言われる毒薬使い。
この世すべてに絶望した退廃的な享楽主義者で、自らの命も省みず西域に混沌をもたらそうと暗躍している。
しかし、蒼馬の本性に触れ、なぜか異様な敵意を示すようになる。
デリラ
バルジボアの間諜組織「根」の女間者。踊り子としてヴリタスに接近し、彼をセサル王の意のままに操っていた。
【その他の人々】
トゥトゥ
両腕を失った謎の青年。密偵や暗殺者をたばね、ダリウス将軍の手足となって働いていた。
蒼馬に対して強い興味を抱いている。
ダミア
トゥトゥの身の回りの世話や護衛をする長身の女性。男の兵士数名を一瞬で叩き伏せられる武勇を持つ。
【神々】
死と破壊の女神アウラ
創造神を殺し、七柱神を生んだとされる女神。
人の前に姿を現すときは、白い貫頭衣を身に着けた少女の姿になる。
蒼馬のことを愛おしいと言いながらも、過酷な運命に翻弄される彼の姿を嘲笑するなど異常な言動を取る謎多き女神。蒼馬をセルデア
ス大陸に召喚した彼女の目的もまた、今なお謎に包まれている。
趣味は、蒼馬をいじること。そのためならば路地裏で死体のマネだってします。
火の神
ディノサウリアンを生んだ神。
赤く燃える鱗のドラゴンの姿で現れる。
最近、大地の女神の甲殻の上で昼寝するのがお気に入り。時折、大地の女神が身体を揺らすので、その揺れに眠気を誘われる。
水の女神
マーマンを生んだ神。
白いイルカのような魚の姿で現れる。
兄弟神が自分の泳ぐ泉に直接口をつけて水を飲むのをいかがなものかと内心で思っている。
大地の女神
ドワーフを生んだ神。
岩のような甲殻を持つ昆虫の姿で現れる。
兄神が自分の上で昼寝をするのはやめて欲しいと思っている。身体を揺すって落とそうとしても、かえって気持ちよさそうに寝られて、内心では穏やかではない。
風の神
エルフを生んだ神。
幹に人の顔を持つ巨木の姿で現れる。
鳥の神が、兄神である自分の枝に止まるのは失礼ではないかと悩んでいる。
獣の神
ゾアンを生んだ神。
額に角を持つ獅子の姿で現れる。
水を飲んでいると泉の中から水の女神がジッとこちらを見つめているのは、きっと自分の自慢の毛並みに見ほれているのだろうと、ひそかに満足している。
鳥の神
ハーピュアンを生んだ神。
七色の尾羽を持つ巨鳥の姿で現れる。
自由に空を飛べる自分とは異なり、その場から動かない兄神である風の神を気遣い、できるだけそばにいてやろうと思っている。
人の神
人間を生んだ神。
光り輝く巨人の姿で現れる。ジュワ!
第三章はジェボア偏とホルメア編がひとつになっていたので、登場人物が多すぎた




