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アルスの異世界日記  作者: 藤の樹


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62日目 新スキルの効果

●62日目(グリウス歴863年7月4日)

 

朝、門の前に来ると見知った顔があった。

「おーい、アルスじゃないか。」

2人の女性が手を振っている。アンジェとマリアだ。

「ようやく戻ってこれたんですね。輸送の護衛お疲れさまでした。」

「あら?アルスは私達の仕事内容を知っていたの?」

マリアは不思議そうにアルスに訊く。

「実は僕も遅れてですがギルドから偵察の仕事を回されたんですよ。一度合流しようとしたんですけど、皆さんが橋を渡った後だったので皆さんに会えなかったんです。」

「そうなのね。」

マリアは納得の表情だ。

「それでアルスはこんな所で何してるんだ?」

アンジェが(たず)ねてきた。

「僕はこれから、またギルドの仕事でエルフの国に行く事になり、これから出発です。」

「そうなのか。今度ゆっくり食事でもしながら、近況(きんきょう)を話そうじゃないか。後ろにいるピクシーの事も含めてな。」

2人とは、それで別れて出発する。


少し街から離れた所まで歩いてきた。

「リリー、ゆっくり行ってもいいけど、今日は夕方までに橋まで着こうと思う。いつも通り、飛んで行くけどいいよね。」

「いいよ。アルスの中に入ってるからビューッと行っちゃって。」

ではいつも通り行こう。

「フライ!」

「ミサイルプロテクション!」

地上から一気に30mくらいの高さまで上昇する。

そしてエルフ王国との境目である橋を目指す。

上空に上がるデメリットとして地上の索敵範囲が狭くなってしまう。

これは索敵が俺を中心に球状に行われるからだ。

それともう一つは空では索敵よりも視程(してい)の方が開けているという事がある。

つまり索敵は500mまでだが、

上空では500m以上見ることができるという事。

空を飛んでいる時は索敵に頼らず、目視で周りを確認する必要がある。

そして今、まさに遠くからこちらに近づいてくる飛翔体がある。

まだ、黒い点のようにしか見えないが徐々(じょじょ)に大きくなっているので、

こちらに向かって飛んでいる証拠だろう。

気をつけながら飛んで行くと、

その飛んでいるのは羽をはやした生物であるように見える。

鑑定を使ってみたが、まだ有効射程では無いので何かは分からない。

鳥にしては大きい。

結構こちらも飛びながら進んでいるのに

相変わらずこちらを正面に見据(みす)えて飛んでいるように感じる。

そしてその大きさから考えるとかなり大きいと予想される。

ちょっとマズいかも。

一旦、地上に降りた方がいいように思えてきたので、地上に着地する。

飛んでくるモノは羽の形状から前世のアニメや映画で

見られるようなドラゴンを彷彿(ほうふつ)させる姿に見える。

地上で様子を見ていると、高度も下がってきていて、

どうやらこちらを標的にしているのは確実のような気がする。

接敵(せってき)前に魔法防御を固める必要がありそうだ。

仮想的をドラゴンとすると、ブレス攻撃もあるかもしれない。

「ディテクトエビル!」

「ディテクトインビジブル!」 

「フライ!」

「プロテクションフロムファイア!」

「プロテクションフロムコールド!」

「プロテクションフロムエビル!」

「マジックプロテクション!」

「マジックシールド!」

「アースシールド!」

「プロテクションシールド!」

「ミサイルプロテクション!」

必要そうな魔法をかけていく。

そうしている間にその姿形が分かった。

「鑑定!」

すると、どうやらワイバーンのようだ。

以前呼んだ資料によるとこういった単騎での出現は、

はぐれワイバーンであるらしい。


すでに魔法の有効射程に入っている。

飛行しながらの戦闘はこちらに不利なので、このまま地上からの迎撃をする。

「能力強化-全」

「リピート・ハイデンスペル・ライトニングストライク!」

ワイバーンの更に上空から突然落雷が発生し、

大きな轟音(ごうおん)と共にワイバーンに直撃する。

しかも立て続けに2つの落雷が発生し、その2つとも直撃した。

ワイバーンは突然の落雷で大きなダメージを受け、

錐揉(きりも)みしながら墜落していく。

すでに最初に比べ随分低空になっていたことが幸いし、

頭からの墜落は避けたようだ。

しかし、それでも高さはそれなりにあった為に墜落ダメージも相当なはずだ。

すでに瀕死(ひんし)ではあったが起き上がる力もないようだ。

「ライトビュレット!」

貫通力に物を言わせた攻撃は、目論見(もくろみ)通り巨体を貫通して

ワイバーンに止めを刺した。

近寄ってみると、随分大きい。

今回はこちらが先行して攻撃できたから、余裕があったが、

いきなり接敵したら苦戦するかもしれない。

今回は幸運に恵まれたようだ。

ワイバーンの死体は異空間収納に仕舞っておく。

空を飛んで移動するのも危険なので、テレポートで移動する事に変えた。

道を少し外れて移動すれば、問題ないはず。

消費MPは大きくなるが、1回の間隔を開ければ、

戦闘になってしまっても大抵の場合、対処できるはずだ。

途中、2台の馬車がエルフ国側から来たが、特に見つかることもなかった。

そろそろ日が暮れようとした頃に、橋に到着する事が出来た。

橋を歩いていると、対岸のから、誰何(すいか)の声が聞こえてきた。

「こんにちは。ランゴバルドの冒険者です。」

「冒険者か。ギルドカードを見せてもらおうか。」

ここは素直にギルドカードを見せる。

カードを見た瞬間、橋の警護兵はカードとこちらを見比べる。

「これは、妖精族の友、アルス殿でいらっしゃいますか。」

ここでも、やっぱりそう呼ぶんだね。

「ええ、まあ、そうですね。」

自分が称号で呼ばれるのはいつまでも慣れないし、恥ずかしい。

「今日は、もう遅いですから、当宿舎でお休み下さい。」

態度を一気に変えて丁寧な言葉で言われた。

「それじゃあ、お言葉に甘えさせてもらいます。」

来客用の一室があてがわれた。

食事の時間にお礼としていくつかの果物と

軽く塩もみした野菜スティックを提供した。

野菜スティックはそれなりに好評で、お酒が欲しくなりますねとも言われた。

食事をしながら何人かのエルフと話をして

最近の情勢についての情報も仕入れた。

巨人族の襲撃からは問題なく立ち直ったようだ。

というのもエルフ側にはそれほど大きな被害が出なかったからだ。

どちらかというと、ドワーフ側での被害が大きかったらしい。

しかし、それも修繕はほぼ完了しているという話だ。


あまり仕事の邪魔をしても悪いので、さっさと部屋に入った。

今回のワイバーンの戦闘でレベルが19になった。

そして驚くことにSPが3000も入ったのだ。

考えられることは『限界突破』のスキルを取った事だ。

説明にはレベル上限10アップ、SP獲得上限1000アップ、

基礎ステータスレベルアップ時+5とあったが

このSP獲得上限とは最初、ストックできる上限数だと思っていた。

表示された分母が5000から6000になっていたからなのだが、

いつもより1000多くSPを獲得したとなると、

獲得もストックも両方1000上がると考えて良い。

このことから限界突破のスキルは最優先で

取得すべきと考えた方が良いかもしれない。

考えた末、次回のレベルアップで損をしない為に

今回は限界突破をLv4まで上げる事にした。

そのせいで今回のレベルアップでは、能力が全く変わらない結果となった。

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― 新着の感想 ―
本来ならレベル1で取るべきスキルだな
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