幕間 サブストーリー&2章を書き終えて
幕間 ~~~ 女狐逃走 踊り子はひとり西へ ~~~
バルストを揺るがした男爵逮捕劇。
領主ゼニスキーを始め、悪事に加担していた騎士や商人たちも次々と拘束されていった。しかしその中に、一人だけ姿を消した者がいた。
ゼニスキーお抱えの踊り子――インペー。
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ガラガラと車輪の音が響く。
バルストから遠く離れた街道を、いくつもの荷馬車が西へ進んでいた。
島の西側へ商品を運ぶ商隊。
商人や護衛、旅人たちに紛れ、その荷台に一人の踊り子が腰掛けている。
インペー「ふあぁぁ・・・平和ねぇ。」
大きな欠伸。
何気なく東の空を振り返る。
既にバルストの街は影も形も見えない。
インペー「ゼニスキーのところも、そこそこ稼げたんだけどなぁ。」
彼女の声に同情の色はない。
ただ、少し儲け話を惜しむような軽い口調だった。
インペー「まっ、捕まっちゃったものは仕方ないか♪」
小さく笑う。
そして懐へ手を入れた。
取り出したのは、手のひらに収まるほどの奇妙な物体。
淡い光沢を放つ、見慣れない過去遺物。
ゼニスキーの屋敷に保管されていた品の一つだった。
インペー「ふふっ。あのドサクサなら、誰も気付かないわよねぇ。」
指先で遺物を弄ぶ。
使い方など知らない。
何が起きるのかも分からない。
それでも。
過去遺物が高値で取引されることだけは、嫌というほど知っている。
やがて街道の先に分岐点が見えてきた。
その先。
島の西部には、バルスト王国とは異なる旗が風に揺れている。
その旗が示すのは帝国の領地であること。
インペーは過去遺物を再び懐へしまうと、楽しそうに脚を組み直した。
インペー「さて、と。」
口元に笑みを浮かべる。
インペー「今度はどうやって稼いでやろうかしら?♪」
商隊は西へ進む。
新しい火種を一つ載せて。
女狐インペーの逃走劇は――まだ始まったばかりだ。
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2章あとがき
おはようございます、こんにちは、こんばんは、おやすみなさい。
どーも、作者です。
2章、書き上げさせていただきました。
そしてきっと忘れ去られていたであろう(苦笑)インペーさんのその後も、サイドストーリーとして書き上げさせていただきました。
書きたいことがたくさんあるんですけど、それを上手いこと章ごとにまとめながら書くのって本当に難しいですね~~~。
大きな矛盾が無いように書いているつもりではありますが、「おや?」と思うところがあれば、こっそり教えていただけるととても助かります。
さて2章の読後感は如何でしたでしょうか。
あまりいたずらにキャラは増やさないように思っておりますが、スコット・ネーレ姉弟コンビは結構お気に入りです。
過度に性格を破綻させないよう、とは思ってるんですが、スコットくん良いですよねぇ・・・。
作者が悩まなくても勝手に全速力で駆け抜けてくれる彼は、わたしにとって本当にありがたい・・・
もし読者のみなさまにも「お、このキャラちょっと良いやんけ」と思っていただける描き方が出来ていれば、作者冥利に尽きます。
2章全体としては割とありがちなストーリー展開だったと思います。
ごめんなさい。やっぱり作者の趣味なんです・・・苦笑
もしくは作者の脳みそが足りないせいですかね!
今後もこの幕間では本編で触れられなかった部分や、本編の裏で起きていたことの補足なんかもしていけたらと思います。
1章のあとがきと重なりますが、物語が少しでも皆様の感情を動かせていたら、これほど嬉しいことはありません。
物語も3章に突入し、トリステン島の他の地域への冒険も進んでくると思います。
是非ラウルたちと一緒に冒険するような気持ちで読んでいただけると嬉しいです。
それではまた、3章のあとがきで!




