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ドクター感謝される。


 ミーアやハンター達は、手術室から出て来た、ドクターに駆け寄った。


「ドクターさん! ハンターは、どうなりましたか? 流石のあの怪我では、厳しい事は分かっていますし、覚悟は出来ております。正直に答えて下さい」


「ハンターの傷は内臓まで、到達しておりました。私が、開発した、内臓修復シートを適用し手術は、無事に成功しました」


「では?」


「ハンターは無事です。今は麻酔で眠っていますが、明日にでも話すくらいには、回復するでしょう」


 それを聞いたハンター達は、歓声をあげた!


「ドクターさん! スゲェ」


「ドクターさんは、神だ!」


「奇跡だ! あの怪我を、治せる方がいるなんて!」


 その殆どが称賛する声だった。


 無理もない、内臓まで達した怪我は、死病で有り、この世界での、致死率は百パーセントだったからだ。


「怪我を、されたハンターは、少しリハビリが必要ですが、また問題無く仕事出来るようになりますので、ご家族の方達は、ご安心下さい」


 ハンターの家族らしき方が、話しかけて来た。


「ドクター様。この御恩は一生かけて返して行きます。ありがとうございます」


「いえいえ。そんな大した事は、しておりませんよ! 医者として当たり前の事をしたまでです」


 このやり取りは、とても久しぶりの感覚だった。医療バカになっていったのも、人に感謝されるとても素晴らしい仕事だったからだ。


 アンが手術室から出て来て、話しかけて来た。


「ドクター所長。久しぶりの大きな手術はどうでしたか?」


「アン。からかうなよ、この程度の手術は、まだまだ余裕だよ! アンから見て私の腕はどうだった? まだまだ腕は鈍っていなかっただろう?」


「そうですね。とても素晴らしい腕でした。鈍っているなんてとんでもないですよね。まだ、進化していると思います」


「ありがとう! アン! アンのオペ看のおかげだよ」


 こういうやりとりを見ていたミーアは、とても悔しかった。目の前でイチャイチャしてる風に映ったのだった。


 そして、ドクターは、急にハンターの怪我が増えた事に疑問を持っていた。この前、ハンターのレベルが上がり怪我を、しにくくなっていると言っていたばかりだからだ。


 ハンターギルド長のゼンに確認してみる事にした。


「ゼンさん! ハンター達の怪我がまた、増えたがどうしたんだ?」


「ドクターさん、すいません。この周辺に出て来るモンスターが強力になって来たのです」


「強力に? 何故ですか?」


「何故だかまだ、理由が分かっていないのです」


「そうなんですね」


 ゼンの話を詳しく聞くと、この周辺のモンスターは、スライムや蜂、強くてポイズンスライムぐらいしか出なかったのだが、最近は、その上位種の、スライムナイトや、ポイズンスライムナイトが出るようになって来ているとの事だった。


 ドクターは、前から持っていた不安が大きくなって来ていると感じたのだった。

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