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僕が英雄?記憶にないんですけど?  作者: 髙龍


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第七話

受付嬢のミーネに連れられ案内されたのは2階の奥まった部屋だった。


ミーネが扉をノックする。


「入ってくれ」


と中から声が聞こえ入室する。


部屋の中は書類で埋め尽くされていた。


「すまないね。こんな部屋で」


そう言ってきたのは眼鏡をかけた金髪の美女だ。


耳が長いのでエルフかもしれない。


「ギルドマスター。はじめましてF級冒険者のジントです」


「アマンダです」


「カノンです」


「サノスだ」


「わざわざ呼び出してすまなかったね。しかし、君達も悪い。F級冒険者なのにオークを大量に持ってきたのだからね」


「本当ですよ。オークなんて駆け出しの冒険者が狩る相手ではないです。評価をどうするかで職員で大揉めしたんですからね」


「すみません。ですが、規則には抵触していないはずです」


「何も私達は罰する為に呼び出したわけではない」


ギルドマスターのその発言でアマンダとカノンがほっと溜息を吐き出す。


「が、そのままというわけにもいかない。君達の実力を確かめてからになるが冒険者ランクを上げさせてもらう」


「それは・・・。でも、いいんですか?」


ジントがそう言うのもおかしなことではない。


新人冒険者は早い者でも1年はFランクのままだ。


その理由は少しでも経験を積ませることにある。


「実績と言う意味では十分だ。ジント、アマンダ、カノン。君達は登録して1ヶ月ぐらいだったな?」


「はい。その通りです」


「問題なのは登録して3日のサノス。君だ」


「何の問題があるんだ?」


サノスはめんどくさいと思いつつもそう答える。


「過去の事例も色々調べたがどんなに実力がある者でもEランクに上がるには1週間かかる。その意味がわかるか?」


「前例がないっていうなら作ればいいじゃないか」


「私としては構わないのだがな。上が納得しないんだ。極端な前例を作れば風紀が乱れる。それを良しとしない老害連中がな」


「冒険者ギルドも大変なんだな」


「他人ごとのように言うね。君の進退がかかっているんだが?」


「俺はどっちでもいい。金さえ稼げればな」


「なるほど・・・。登録を担当していた受付嬢から聞いた人物像とはずいぶん違うな」


「あぁ・・・。それは・・・」


アマンダが代わりにギルドマスターに答える。


「お酒を飲むと性格が変わるんですよ。動きも変わりますし」


「なるほど。酒を飲むと性格が変わるのか。というか、依頼中も酔っぱらっているのか?」


「そうなりますね・・・。後、お酒が抜けた後はお酒を飲んだことも記憶にないですね」


「それは、大丈夫なのか?」


ギルドマスターは心配そうにそう聞いてくる。


「今のところは問題は起きていません」


「酒の下りは忘れることにするよ」


ギルドマスターはそう言って苦笑いしていた。

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