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アリサ8

私の恨みは自分があずかり知らぬところで王妃様が晴らしてくれていた。



~~~事はガーデンパーティーが終わりを迎える少し前・・・

「あらマリーナ、これが何か分かるかしら」

オルドリーネは取り返したサファイアの首飾りを得意げにマリーナに見せる。

「その首飾りがどうかしたのかしら。貴女程度の家では価値のある物なのでしょうけれど、サファイアなんて珍しくもないわよ」

そういえば先ほどのアリサとか言う下級貴族も似たような物をつけていたわね。

サファイアの相場に大きな変動でもあったのかしら。

「あら、おわかりにならないの?ふふっ、これはエクスカリバーにはめる魔石よ。さっき盗人から取り返してきたの」

ん、ゲームで見たエクスカリバーの魔石とは色や形が少し違うけれど、シュキエルはこいつにご執心だし、これだけ自信を持って言うからにはシナリオ通りに彼から送られた物と言うことか。

「それ本当に魔石なの?」

「形は違うけどシュキエルがくれた物だから間違いないわ。愛しの彼は私の物よ」

この女!

「ふん!所詮魔石だけ有っても対応する武具がないのでは意味はないわね」

「負け惜しみね。武具だってシナリオ通りに私が王子たちと遺跡に取りに行くんだから、全部私の物よ」

「シナリオにこだわっているなんて馬鹿な女ね。私はすでに遺跡を見つけて傭兵に内部を探させているわ。貴女が行った時にはもぬけの殻でしょうね」

「卑怯よ!」

「その顔、とても愉快だわ」

マリーナは高笑いをあげながら去って行った。

「くそっ、あの女め」

オルドリーネはいまいましげに呟く。

「失礼、オルドリーネ嬢であろうか」

あら、いい男・・・

オルドリーネの機嫌はイケメンの騎士に声をかけられたことで急速に回復した。

「はい、そうですわ」

「私は近衛騎士隊のコリントと申す。少々お時間をいただいてもよろしいだろうか」

私は差し出された騎士の手を取った。



「わたくしが首飾りを盗んだと仰るの。これはシュキエルからもらうはずだった物をあの女から返してもらっただけよ」

「衛兵たちには、会場で取られた首飾りを取り返したい、と言ったそうだね」

「会場で取られたなんて言ってないわよ。ただわたくしの大切な首飾りをあの女が返してくれない、とお願いはしたわ。そしたら呼び出したあの女、池にわたくしの首飾りを投げて逃げたんですのよ。捕まえてくださいな」

「・・・・・」


~~~


あの日の夕刻、帰ってきたお父様はオルドリーネが最果ての修道院に向かったことを教えてくれた。

当初、お父様も相手が言い逃れをした場合、立証が難しいと考えていたそうだが、オルドリーネはわるびれる様子もなく自分がやったことを自白し、私が悪いと言い放ったそうだ。

あまりに突き抜けた馬鹿さ加減に恐怖を感じてしまいそうだ。

本人が罪を認めた?とは言え、ほぼ同格の家同士のいざこざであればここまで厳しい罰が課されることは少なく、お金で解決するのが普通であり王妃様が介入してくるようなことはない。

だが今回は王妃様主催のガーデンパーティーでの出来事であった事と衛兵が絡んでいた。

父も衛兵が絡んでいたのだから王宮に報告しないわけにはいかず、王宮の者もガーデンパーティーの会場警備の衛兵だったのだから主催者に報告しないわけにはいかなかった。

”娼婦になるのと修道院で生涯を終えるのとではどちらが良い”とは王妃様がオルドリーネに言った言葉だそうだ。

オルドリーネは私に対したように王妃様にも意味不明な言動をしたようなので同情の余地はない。

ちなみに首飾りは戻ってきた当日に売り払った。

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