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無限転生の召喚士  作者: 阿澄龍之輔
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一章 12 英雄との出会い

クリスティア達を見送った狐太郎は宿に戻り女将に数日分の宿泊費を払い、街へ出た


心配なのは心配だが宿で塞ぎ込んでても仕方ない気分転換だ

街の至る所には露店が並び人通りもそれなりにある

需要があると言うだけあって活気もある

露店に並ぶアクセサリー類はどれも装飾重視で魔力付与などはされてないものが多い

それを歩きながら眺めているとふと1つの露店で足が止まる

商品はそれなりに並んでいるがその中で目に止まった物があった


「いらっしゃい」


露店の主に声をかけられる

見ればローブを羽織ったお爺さんだった


『これ・・』

「少年、これがわかるかね?」

『ガラス細工ですよね?』

「ほう?若いのにガラス細工を知ってるとは・・大したもんだ」

『お爺さんが造ったんですか?』

「まさか、委託されて売っとるだけさね。まぁ小遣い稼ぎにはいいからの」


狐太郎はガラス細工の商品を手に取って眺めてみる

まだ作りは粗いが丁寧に彫られたそれは月や太陽をモチーフにしたネックレスだ


『(師匠のじゃないな・・造りが粗い)造った人に会えますか?』

「それはできんのだ少年。何故ならわしも知らないのだからのう」

『直接会って取引したんじゃないんですか?』

「わしが会ったのは仲介人だった。まぁ身分は高そうな感じはしたがの」

『わかるんですか?』

「貴族階級が着るような服を着ていたからのう」

『なるほど、ありがとうございます。これいくらですか?』

「気に入ったかね?中金貨3枚じゃな」

『はい』


袋から中金貨3枚を取り出しお爺さんに渡す


「ほっほっほ、少年は金持ちじゃな。子供が買う物にしては高すぎるとおもうがの」

『そうなんですか?』


未だ金銭感覚が欠如している狐太郎は高いのか安いのかわかっていない


「ふむ、少年は身分が高い所の子なのかの?っといらん詮索はマナー違反じゃな」

『田舎暮らしですよ』

「ふむ、そうか。なら1つ少年に忠告じゃ。あまり街中で目立つような振る舞いは控えた方が良いぞ。目を付けられかねんからの。少なくとも今のわしらのやり取りを見て少年が小金持ち程度には認識したものが何人かおる。気をつけなされ」

『ありがとうございます』

「ほっほっほ、礼儀正しい子供にアドバイスじゃ。年寄りの戯言だと思って構わんよ」


お爺さんに挨拶して露店を離れると小腹が空いてきた

まだお昼にはなってない

露店には食べ物を売っている所も多く何かの肉の串焼きや煮込みスープなどある

狐太郎は肉の焼ける匂いにつられ近くの串焼き屋に立ち寄る


「らっしゃい!ボウズ何本だ?」

『えーと、2本くらい』

「あいよ!大銀貨2枚だ」


串焼き屋の店主は手早く焼きあがった串焼き2本を狐太郎に渡す

狐太郎は迷いもせずに大銀貨2枚を店主に渡す

周りの人間は気の毒そうな視線を狐太郎に向けるが狐太郎は気づかない

店主は狐太郎のお金が入った袋をチラリと覗き込むと商売に戻った


狐太郎は串焼きを頬張りながら歩き出す

肉には塩のみの味付けだがなかなか美味しく2本をあっという間に平らげ、近くにあるゴミ箱?に食べ終わった串を捨てる


次の目的場所はギルドだ

アムエルからも街へ行ったらギルド登録くらいはしといた方が良いと言われていたし、何より冒険者と言うのは狐太郎もなりたいと思っていたのだ


そして探すこと十数分、見事に迷う狐太郎

微妙に人通りが少ない通りに来てしまったらしく、道を聞こうにも人はいない

すると向こうから数人がこちらに歩いてくるのが見えた

狐太郎はギルドの場所を訪ねようと声を掛けようとするが嫌な感じがして思いとどまる

こっちに歩いてくる人数は3人

それが3人共狐太郎にニヤついた笑みを向けていたからだ


「ようボウズ、金持ちなんだろ?ちょっと俺達貧乏でな。有り金全部恵んでくれねぇか?」


真ん中に立つ一際背の高いスキンヘッドの男が前へ出る


『そんなお金持ってないよ』

「嘘言っちゃいけねぇな、さっき高そうなネックレス買ってたじゃねえか」

『それでもうお金ないよ』

「だとよ?」


とスキンヘッドの男が狐太郎の後ろに問いかける

振り向くとガタイのいい2人組、1人は見たことある顔だった

と言うかさっき見た顔だ


「ボウズさっきぶりだな。串焼き買うときにチラッと見たが大金がはいってたぜ」


答えたのは串焼き屋の店主だった


『あ、なるほど。グルだったんだね・・』

「そもそも通常の10倍の値段吹っ掛けても平気で払う奴は田舎者か金持ちくらいなもんだ」


今更ながら吹っ掛けられた事に気づく狐太郎

ふつふつと怒りが沸いてくる


『んじゃその吹っ掛けた金額返してもらっていいですか?それで見逃しますよ』

「はぁ?何言ってんだこのガキは」

「ぷっくくく・・状況ってもんを理解してねぇなガキ」

「お前は有り金全部置いていくか、死んで有り金全部取られるかの2つしかねぇんだよ」

『有り金取られるのには変わらないじゃないですか』


理不尽な問にキレる狐太郎

内心ではどうするか迷っていた

ゴロツキの実力なんかたかが知れてるだろうが騒ぎを大きくして面倒な事になるのは御免だ

しばしの逡巡の後聞こえた声はこの場にいる誰のものでもなかった


「ではわたしが決めてやろう」


全員が声のした方を振り向けば路地裏の民家の屋根に人影が見えた

その人影はみんなが見つめる中、ジャンプして狐太郎の側に降り立つ


「こんな子供に5人がかりとは恥ずかしい奴らだな。という事で返り討ちだ」


割って入った人物は髪の色はブルーで短く切りそろえられ逆だった髪

身長は175cmくらいだろうか鎧の類は身につけていない

顔はすこぶるイケメンである

どうやら敵ではないらしいが、狐太郎は側に立つ男にも警戒心を持った


『(強いな・・)』


確信があるわけではないが恐らく自分よりも強い


「なんだてめぇは?邪魔するつもりか」


ゴロツキ特有のセリフを吐くゴロツキ達


『(こういう輩はいつの時代も言うセリフが同じだな)』


今度ゴロツキ語録でも作ろうかと場違いな事を考えてる狐太郎をよそに乱入者とゴロツキ達の会話は続き双方納得行く答えに行き着かなかったようだ


「数ではこっちが勝ってるんだ!おめえらやっちまえ!」


前後から突っ込んでくるゴロツキ達

手にはナイフが握られている


「少年よ、前の3人は私に任せなさい」

『いいんですか?』

「はっはっは。心配無用だ」


無手でどうするのか見てたら魔法袋を持っていたようで袋から両刃の剣を取り出し、鞘から抜く

ひと目でいい武器だとわかる

狐太郎もそれを見て魔法袋から黒い鞘の日本刀を取り出し鞘から抜き放つ


「ほぅ」


横目で見ていた乱入者が感嘆の声を出す

狐太郎はゴロツキに向き直り

向かってくる相手の力を利用してカウンターを合わせる

ゴロツキの動きは素人に毛が生えた程度だった相手が子供だかは舐めてるのかもしれないが、狐太郎相手にその程度の動きでは相手にならない

斜め上から振り下ろされるナイフを半身ずらしてかわすとゴロツキのこめかみに日本刀の柄を叩き込む

そのまま流れるような動きでもう1人の方に接近する

もう1人はまさか仲間が一撃でやられるとは思ってなかったらしく驚き硬直している

それを見逃す程狐太郎は甘くない

刃のない方を相手の腕めがけて振るう

それを依けられるはずもなくモロにくらい倒れるゴロツキ

骨くらいは折れてるかもしれないが、そこまでは責任持てない


刀を鞘に収めポシェットへ仕舞い、向こうはどうなったか振り向いて見ると丁度3人目を切り伏せている所だった

ゴロツキは出血はしているが、大した怪我ではなさそうだ

こっちも加減をしたのだろう


武具を魔法袋へしまい振り返る乱入者


「思った通り強いな少年は。1人でも十分だったかな。ははは」

『いえ、助けていただいて助かりました』

「うむ、礼儀正しい子供は好きだよ僕は。おっと自己紹介がまだだったね。僕はレフィルと言う、冒険者をしている」

『狐太郎です。先日街に来たばかりです』

「ふむ、コタローか。して何故こんな場所に?親はどうしたんだ。子供が来る場所ではないぞ」

『いやあの、色々あって今は1人で旅をしてまして・・今日はギルドに行こうと思ったら道に迷ってしまい・・』

「なんと!?コタローは冒険者だったか」

『いえ、これから登録しに行こうと思いまして』

「ふむ、その実力ならすぐにでも活躍できそうだが、何歳なのだ?」

『15歳です』

「若いな。しかし冒険者登録は13歳から可能だ。どれ、わたしがギルドまで案内してやろう」

『いいんですか?』

「うむ、しかしその前にやらねばならぬ事があるがな」


レフィルが呟くと、他の通りから騒ぎをききつけた警備隊が数人こちらに走ってきた


「通報があったから来てみれば・・これはお前らの仕業か?」


駆け付けて来た警備隊のいかにも若そうな人が声を掛けてくる


「そうだ」

「ちょっと事情を聞きたいから一緒にきてもらうぞ」


警備隊と話すレフィルをよそに狐太郎は頭を抱えたくなった

面倒な事になった、色々と聞かれるのはごめん被りたいが逃げるわけにもいかない

うんうん唸っているうちにさらに警備隊が3人程やってくる

益々逃げ場がなくなる狐太郎をレフィルは笑顔で大丈夫だと頭を撫でてくる


すると後から来た警備隊の1人(リーダー格)がレフィルを見て驚愕する


「レフィルじゃないか!」

「シゼルか、遅かったな」

「シゼルさん知り合いですか?」


他の警備隊はリーダー各のシゼルと親しげに話すレフィルを困惑した表情で見る


「ああ、お前らも噂くらいは聞いたことがあると思うが【蒼い閃光】レフィルだ」

「え?」

「本物?」


シゼル以外の全員が一斉にレフィルを見る

レフィルはその二つ名は好きじゃないんだけどと言いながらも満更でもなさそうだ

警備隊の面々が驚きと感動にうち震えるなか、狐太郎は有名人だったのかと別の意味で驚く


「というわけで事情聴取は必要ない。大方このゴロツキ共がその少年に絡んでた所をレフィルが助けたんだろう」

「さすが、よくわかったね」

「何年の付き合いだと思ってるんだ」


シゼルはタバコ?のようなものを取り出し口にくわえ火をつける


「それじゃ僕らは用事があるからいいかな?」

「うん?構わないが何かあるのか?」

「この少年をギルドに連れていくんだ。冒険者登録する為に街に来たんだってさ」

「ほぅ、大丈夫なのか?」

「はは、さっき瞬く間にゴロツキ2人を倒して見せたよ」

「将来有望だな。頑張れよ少年」


シゼルが狐太郎の肩をバンバン叩く


「ああ、街でなんかあったら警備隊のシゼルの名を出せばいい。少しは役に立つ」

『有難うございます』

「シゼルだ。ここで会ったのも何かの縁だ。よろしく頼むぜ」

『狐太郎です。よろしくお願いします』

「レフィルはウグイス亭だったな。後で結果だけでも伝えに行くわ」


握手を交わし、よろしくとシゼルに手を振り歩き出すレフィルについて行く


後ろの方で他の警備隊がシゼルを質問責めにしているのが聞こえる

曰くサインをもらって欲しいとか握手したかったとか、紹介して下さいとかレフィル武勇伝を聞き出そうと必死だ


『あの、レフィルさん?』

「うん?なんだコタローくん?」

『レフィルさんは冒険者歴長いんですか?』

「そうだねぇ、まだ3年くらいかな」

『3年であんなに有名になれるんですか?凄いですね』

「なぁに、たまたま大口の依頼を運良く片付けられただけだよ。コタローくんは何故冒険者に?」

『えっと・・・爺ちゃんが冒険者登録くらいはしとけって・・』


実際間違った回答はしていない

現にアムエルからは見聞を広めてこいと言われたし、それには冒険者登録するのが一番だと言われてたから


「はっはっは、なるほど。たしかにあれば便利だからね。冒険者カードがあれば身分証明や色々な物に役立つからねー」


レフィルは納得いったのかうんうん頷いている

世話好きそうだが悪い人ではなさそうだ

それが狐太郎が感じた第一印象だ




これが後に英雄【蒼い閃光】レフィルと呼ばれる男との出会いだった







レフィル「そこまでだ!」

ゴロツキ「なにぃ!?」

ゴロツキ「どこだ?」

ゴロツキ「あそこだ」

レフィル「とうっ!!」

とか

不意に地面に影が指しゴロツキが見上げる

ゴロツキ「なんだ?」

ゴロツキ「鳥だ」

ゴロツキ「ワイバーンだ!」

ゴロツキ「いや人間だ」

と言うくだりも考えたんですが・・

ちなみに飛行機はないのでワイバーンにしましたが、ワイバーンなんかが街中にでてくるわけはありませんね(´・ω・`)


後はもう少し軽そうなレフィルもあったんですが辞めました。

世話好きの、いい英雄設定でいきます



そして下っ端野盗やゴロツキが離す定番語録も実は作ろうと思ってたりします。いつか役立つかもしれないのでw

誰かアドバイスくださいww募集しようかな・・

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