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天の心
四季の国の案内人になってどれくらい経っただろう。様々な人々を案内してきた。
死を受け入れる者、懐かしき人物に再会する者、恨みを手放す者、死の原因をそれでも愛する者……。
人間というのは奥が深い。何千年見てきても未だにわからない。
けれど、それが酷く面白い。そして愛おしい。
いつしか私はその輪に入りたいなんて思って、人々に関わることが増えてきた。
しかし私は神のはしくれ。人間じゃない。それは叶わぬこと。
すると、それぞれの国から私への呼びかけが聞こえてきた。
「天さーん! 一緒にお花見しようよー!」
「虫捕りやろうや!」
「もみじ狩りのお供をしてくれませんか?」
「雪像作り、楽しいよ!」
今まで私が導いてきた人々。私は思わず顔を綻ばせた。
私は神のはしくれ。だけどここではそんなこと関係ないのかもしれないね。
「私は一人だ。順番に行くよ」
私はふわりと降り立った。
ここは四季の国。四季の国は君達を歓迎する。いつか、その生を全うしたら来ておくれ。穏やかで、優しい季節と、不肖案内人の私が出迎えるよ。
それじゃあ、待ってるからね。




