序
フェリシタス・ヴェヒター作者のうたすけです。
知らない人がほとんどだと思います。そりゃそうでしょう、人気ないだろうから(笑)
今日は、なんとなく短めの物語を書きました。
つまらないくせに長いと思うかもしれませんが、最後まで目を通してくれると幸いです。
それでは、どうぞ。
(あれ、ここはどこだ…?)
寝ぼけた調子で起き上がり、俺は辺りを見回した。
そこは何かの建物の個室の1つ。壁も天井も白で塗ったくられている。家具の類の物は何もなく、外側と廊下側に窓があるだけだった。
なんとなしに廊下の窓からのぞいてみる。…同じような部屋があるだけだった。ただ、どの部屋にも真っ黒な棺桶があった。
自分の足元を見る。…下半身が棺桶の中に入っていた。左足の小指が欠けている。
(棺桶→葬式→死んだ人を弔う……)
連鎖して浮かんだ言葉で、今自分が置かれている状況を把握する。
「……そっか、俺、死んだんだっけか」
「狩野 誠二様、お目覚めになられましたか」
看護師の格好をした女性が入ってきた。
「あ、あの…」
「狩野誠二様、貴方は今から別の人間として生き返ってもう一度人生を送りたいですか?」
俺の質問に、目の前の女性は答えてくれなかった。
「……え?」
「…考える必要がありそうですね。わかりました、気が済むまでお考え下さい。ご決断されましたらこのボタンを押して私をお呼びください」
「え、あ、ちょっと…!」
バタン。
また無視された……
「…なんなんだってんだよ……」
数十分間何もすることもなく時間をつぶしていた俺はふと思いついてボタンを押した。
押してから1分で、先ほどの看護師さんが入ってきた。
「ご決断されましたか?」
「いや、そうじゃないんだけど…ちょっと確認したいことがあって」
「なんでしょう」
初めて俺の質問に答えてくれた。
「俺って今死んでるんだよね?」
「………はい、そうですが」
「死因は?」
「……○○○○○○」
「やっぱり」
「…それで、なんでしょう?」
「俺が死んだときに回りにいた人たちがどうなっているのか確認したいんだ」
「……少々お待ちを」
そう言って看護師さんは部屋を出た。
10分後。看護師さんがUSBメモリをもってやってきた。
「こちらに、狩野様が死ぬ前後20分の映像記録が入っております。ご覧になられますか?」
「…うん」




