19 刺客3
マジすみません。
「いくぞ! お前ら、黒影の力を見せてやれ!!」
「「「「「はっ!!」」」」」
刺客達が一斉に私に攻撃を仕掛けてきた。
「んー、三分の二が近接戦、残りが弓で攻撃と。さすがの連携」
「はっ、殺されるというのに随分と余裕ではないか!」
私がすべての攻撃をかわしながら、冷静に現状を把握していると、そんな声がかかってきた。
「仕方ないじゃないですか。実際に余裕なんですから」
なので、そんな言葉を送り返しておいた。
「なっっ!? ふざけんなよっ、このガキ!!」
刺客達は見事に全員、激昂した。
(相手の冷静さを奪うのは対人戦の初歩ってどっかの小説で読んだんだよね。見事に全員怒ったよ。煽る才能があるのかな私)
「・・・そんなことより、弓、よけるのちょっとめんどくさくなってきたな。先にそっちをつぶすか」
私は近接戦を仕掛けてくる刺客達をよけながら、弓を持った刺客達の所へ走る。
「おいっ。そっちに行ったぞ!! 一斉に狙え」
リーダーの人がそんなことを言っているがもう遅い。
弓を持った刺客達と私の距離は十メートル、魔法を使える私にとってはすでに間合いに入っている。
「<身体強化・四倍>」
「放て!!」
弓が放たれるより速く、刺客達の背後に移動する。
「!? おい、消えたぞ!!」
「馬鹿野郎!! 後ろだ!!」
「え、ぐっ・・・」
そして、十六回目の手刀を刺客の首に。
(なんか・・・得意技になりそうだな・・・いやだな、手刀が得意技とか)
「くそっ、この野郎っ」
弓を持った刺客達が弓を捨て、短刀で切りかかってきた。
「遅い」
「ぐあっ」「ぐえっ」「おごっ」「ぎゃっ」
手刀はなんか嫌だったので、蹴りとパンチで全員気絶させる。
(手刀よりは絶対に痛いだろうが、しょうがない。あ、でも刺客だから遠慮はいらないか。ある程度、痛い目見せた方が逆にいい・・・よね? ・・・うん、そうだよね)
足元に落ちていた、短刀を拾う。
そして、残りの刺客達の方へ向かう。
「貴様、よくもっ」
先ほどの私の、戦闘を見ていたのか、少し勢いが小さくなっていた。
「先程までの勢いはどうしたんですか? ほら、早く、私を殺すのでしょう」
「くそっ、どうしてこんなことに!」
「隊長! 話が違います!! 楽な仕事だって言ってたじゃないですか!」
「俺だってそうだ! ただ、優しいだけの他に取り柄のない皇子を殺すだけのはずっぐはっ」
「優しいだけの他に取り柄がない?」
「「「「「ひっ!」」」」」
「あなた達はなにもわかっていないようですね?」
蒼焔様を悪く言う奴は絶対に許さない。
やっとテストが終わりました。
今週から、また更新していくことができると思います。
ぜひ、読んでください!




