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俺のとなりの編集者  作者: 作者
第4章
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17/19

俺のまわりの流行は、まるで雲のよう。

 僕の絵本第3号ぐらいに描がかせてもらった、美瑛にある哲学の木が眠った。心に何も残らないという気持ちを遺して、眠った。

 その絵本は生物多様性をテーマとして描かれていて、ある主人公のサルがどこからか泣きながら走っているのである。そのサルは、いろんな動物たちとぶつかりながら大切なバナナをも落とし人里に下りて行く。お腹が空いてどうしようもなく、人間のお弁当にあったバナナを食べたサル。しかし山に帰る途中に、人里に下りる時にぶつかり合ったウサギがヘビに襲われており、たまたま無くしたとおもったバナナが偶然にもありヘビへと投げつける。ヘビはお腹が空いていただけだったらしく、草むらに帰る。ウサギとは仲直りする。ということで、動物のある食物連鎖の世界や動物それぞれの悩みを上げた作品で、そこにイメージとして哲学の木を使わせてもらったのだ。

 サルの空想のなかでひろがったイメージ、広大なる土地のなかでナナメに傾く木。まるで自分の姿のようで、それでいて実際にあったイタリアポプラの木。

 だが、その木は今はもうない。

 私有地ではあるが観光したいスポット。しかしルール違反するものがあとを絶たなく、それでいて寿命もそう長くないことから眠りに付いたことが報告された。



 何が話したいかって?うんん、なんか、ただ・・小さいときに聴いた、木の鼓動を思い出したんだ。




 酸性雨で生き耐えている木を、観ながら生活をしている。小さいときに見ていたあの木々たちが、昔と比べものないほど元気さが伝わって来ない。自分が大人になったからか、いいや、木々はたしかに訴えてきているのだ。天災が多かった今年、また食材が高くなろうとしている。食材だけではない、色んなものが値上がりをしている。

 今年のある野菜が甘みより苦味が多いと、事業所の片隅で盛り上がった。だから買うのを躊躇をするだとか、違う野菜を食べたほうがまだイイだとか・・。僕は薬の効果で黙っていることは出来たが、逆にそれが仇となった。

 違う、だってそれは違うからだ。野菜は知っている。野菜や動物たちは正直だ。正直すぎる。

 今年は、その苦さが人間たちに必要なのだ。わからないのか、判らないならそれは楽でいいかもしれない。でも僕は知っている、体が知っている、心が知っている。言わないとやっていけないのか?たとえ違っていたとしても、なんて息苦しいんだろう。



 こんなときに限って、「カーモン・ベイビー・ヤキニク♪」と頭で流れる。これは90年代に人気を博したユーロ・ビートのコンピ番を、歌詞とメロディーを流行にあわせ新たにリアレンジした曲で、「ダサカッコいい」と話題な曲。そんな曲がどこへ行くにも流れてくるため、そのキャッチーなサビメロディと歌詞が頭から離れない。歌詞はいたって単純なのだが、「いわいる共働き世代で子供の僕は一人ぼっち。だから今夜こそは、大好きなお肉で家族と笑いたい。お肉を目の前で焼いて食べたい。」という微かな願いが、時代とともに浮き彫りになったということだろう。

 そういえば携帯のCMのあの曲もそうだった。聴きなじみのあるフォークダンス曲を、誰もが目指す夢を歌っていた。会いに行けるを売りにした女子アイドルグループも、人に想いを寄せる気持ちをくじに例え、80年代メロディーと身近にある動きのダンスで心を動かした。他にもいっぱいある、だけど最終的に思うのが、身近な幸せを誰もが望んでる・・ということ。流行はあくまで、空の雲のよう。




 僕が僕であるためにはまず、薬を飲まないでも生活できること。頑張れば飲まなくても、この社会でやって行けるはず。体調管理も行動も、人間関係に対しても。世界を非難しているわけではない、ただ、あの気持ちを持続させるには、まだこの世界では遠すぎる。そう感じて・・・・・・




 

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