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能力創造者と苛烈な異世界  作者: タピタピ
異世界国家と能力創造者
31/53

勇者。

目を覚ましたアレイは取り敢えず起き上がり伸びをする。


「くぅー……」


ひとしきり伸びをしてからアレイは自分が儀式の間で倒れた事を思いだし辺りを見渡す。見れば豪華な部屋に机や椅子更に暖炉など他にもキラキラした調度品など貴族などが好きそうな部屋のベットで寝かされていた事を知る。


ベットから降り久々にゆっくり寝たな、そんな事を考えながら外に出ようと歩き出した所で扉が開きヴェルが入ってくる。


「あ、起きた?」


「ああ、よく寝た」


アレイはそう言いもう一度伸びをする。それをみてヴェルはため息をつき扉を締め椅子に腰掛ける。


「まあ座ってよ、これからの話をしよう」


そう言いヴェルはアレイに座るように促す。アレイはそれにならいベットに腰掛けるとヴェルは話始めた。


「先ずは召喚された勇者のことなんだけどさ」


「勇者は魔王復活に備えて世界最大の魔術学校に行くことになった」


ヴェルは淡々と話続ける。


「当初は聖王の名の元にルべリオで訓練し育てていくつもりだったんだけどさ、アレイが寝てる内に五大国会談があってね。これは通信術式で行われたものなんだけど、その中で勇者の独占を禁ずるって協定が結ばれたんだよ。当然聖王は猛反発したけれど他の四大国を敵に回すわけにもいかないから了承した。」


「まるで道具だな」


アレイは勇者の扱いに嫌悪感を露にする。


「その認識はほぼ間違ってないね。それでさ今代の勇者なんだけどね?やっぱり異世界からの召喚って事で其々が特定の分野に特化した能力をもっていたんだよ。」


「んん?」


「特定の分野、まあ全て戦闘に携わるものなんだけど、大雑把に別けると、剣士、魔術師、斥候、ってなってるんだよ」


「一人たらなくね?」


アレイは純粋にそう思うが、


「最後の一人に関しては異例でね。能力事態は持っているんだけどそれを明かさないんだ、解析をして能力を知ろうにも解析も通じない。聖王はそれを知って今凄く悩んでる。戦闘訓練も参加させられないし、かといってどの分野で使えるかも解らない

勇者の中でも不信感が漂ってる。彼については学園に行かせるかも議論されている。」


「ん?じゃあそいつ以外その世界最大の魔術学校に行くのか?」


「ところがさ、学園には行きたいって言うんだよね。でも能力は明かさないでどうしようかって。せめて戦闘系のスキルを持っているなら良いんだけど」


「それなら一回模擬戦やれば良いじゃん」


アレイは当たり前の様に言うがヴェルは首を傾げる


「模擬戦?」


「知らねーの?」


「模擬戦ってあれだよ、刃の潰した武器で戦う奴な、後は即死する攻撃を禁止でやる戦闘の事」


「なるほどね、模擬戦か…やってみるか~…」


ヴェルは頭をかきながら言う、てゆうかこの世界の人間戦う時はいつも命懸けなのか。アレイはヴェルに聞く。


「いや?勿論似たような事はするよ?ただ刃を潰すとか即死する攻撃禁止とかはしない。どんな攻撃も辺りどころが悪ければ死ぬ危険はあるし、刃を潰す事に関しては正直必要ないね。訓練だから得物を変えたんじゃ実戦の経験にならないから。」


「戦闘大好きか!」


アレイは即座に言うが、ヴェルは慌てた様に言った。


「違うよ!アレイのいた世界は知らないけどこの世界は魔物がいるからね、それにどんな魔物もスキルを持ってるからさ。小さい頃からスキルの扱いを学ぶし、魔術を使えるなら魔術学校に通わす。今度勇者達が向かう学校は適性と才能が有るなら卒業まで無償でいけるしね。そういうとこで戦う術を学ぶんだよ。」


「なるほどなー」


アレイは納得したように頷く


「そう言うこと。それでねアレイに話って言うのはさ」


ヴェルは本題を話始めた。


「さっきの最後の勇者の護衛として学園に一緒に行ってほしいんだよね。他の勇者はルべリオから護衛が着くんだけどさ、その勇者に関してはちょっと言いづらいんだけど、期待無しだから一人で行くならって条件なんだよ。それはこの世界に来たばかりの彼にとって死にに行く様なものだからさ。君みたいに反則でたらめなスキルを持ってれば別だけどね」


「すげー言われてるな、まあ、でも良いぞ。召喚に失敗したからそれぐらいやってやる。ただ仲間は連れて行くぞ」


アレイはヴェルに対しそう告げる


「かまわないよ、何人?」


「俺を入れて3人だな」


「アレイとロアとプレア?」


「そうだ。」


「わかった。じゃあそういってくるよ。それじゃあ僕は一回聖王の所に行ってから勇者の所に行くからアレイは先に勇者の所に行ってて」


「どこいんだ?」


「城の中庭。」


それだけ良いヴェルは部屋から出ていく。アレイは道を聞くのを忘れたがその辺歩いてれば誰かに会うだろと思いながら部屋を出る。



アレイが廊下を歩いていると、前からプレアとロアが歩いてくる

ロアはこちらを見ると少し小走りに近寄って来て声をかける。


「主よ!眼が覚めたのか!」


心配そうな、嬉しそうな表情でいった。


「全く、心配はあまりかけないでくださいね?」


プレアもロアに続き声をかける。


「心配かけて悪かった。流石に連戦で疲れたんだよ、てかロアはあの金髪に勝てたのか?」


アレイは疑問に思ってた事を聞く


「ああ!勝ったぞ!主が殺す気で掛かってたから我もそう言う戦い方をしたのだ!あいつ、レオも中々だったがまだまだつめが甘かったのだ!」


「レオも弱いわけじゃ無いんですけどね?、まあ聞いた話しによると戦いに対する意識の差で負けたと言うとこでしょうか。正直甘過ぎですね」


「なるほどな、まあその話は道中にでも聞く。それよりプレア、中庭ってどうやって行くんだ?」


アレイはロアにそう返し、当初の目的の場所を聞く


「中庭ならここから少し歩きますね。理由は歩きながらでも聞きましょうか。こっちですよ」


そういいプレアは来た道を引き返す、アレイとロアは二人について行く


「ヴェルにさー今代の勇者のめんどうみんの頼まれた」


アレイはぼそっと言う。


「主よ、勇者とはどの勇者なのだ?」


「なんでも鑑定を無効化する勇者らしいぞ、他の勇者と違って手に余るから学園を卒業するまで護衛をしてほしいってさ」


「その護衛は私たちだけですか?」


「そうだぜー俺等だけだ」


「だからよー取り敢えず戦闘できるのか見るために模擬戦するって話しになってよ、今からする予定。」


「「模擬戦?」」


二人は同時に首を傾げる。そしてアレイはヴェルにした説明をすると納得と同時にあまり効果は無さそうと言った。





アレイ達がそんな話をしてる内に中庭に着いた。中庭はさすが王城と言うこともあり中々の広さで、そこの中央で一人の少年が立っていた。



アレイは取り敢えず声を掛けようと近付くが



「・・・だよ」


「ん?」


勇者が何か言ったかと思い聞き返す、だがよく聞こえないためアレイは勇者の直ぐ傍まで近付き声をかける。


「どうした?」


「・・・なんで俺、こんなとこいんだよ、ふざけんなよ」


「おい?」


「俺はただ帰り道を歩いていただけなのに、あいつらが」


「おーい?」


「・・・こんな訳の解らない場所に、訳の解らない能力で、訳の解らない生物の王と戦えって、馬鹿かよ。そんなのおかしいだろてか、なんであいつらは頷いてんだよ。あいつらこそ馬鹿か」


「・・・おーい」


アレイは再三に渡り声を掛けるがいっこうに反応する気配が無い

少し心が折れそうになるが、アレイはもう一度声をかける


「なーさすがに俺も傷つくぞ?」


見た目自分の頭一個分身長の小さい男に何度も無視をされ、軽く泣きそうになる、そして。


「・・・あんた誰だよ、あんたも俺に戦えって言うのか?」


やっと、やっとの事でアレイの方を見て勇者は話す。アレイは会話が成り立ちそうな気配に軽く感動を覚えるが、それをこらえ話しかける


「いや、言わねーけどさ、ん?いや今から言うわ。お前さんの勇者としての力見せてくんね?」


アレイは軽い口調で言う。だがその言葉が触れてはいけない線に触れたのか勇者はアレイを睨み付けながら叫ぶように言う


「いい加減にしろよ!!どいつもこいつも!!戦え戦えって!!なんでだよ!!んな急に言われて頷けるわけねえだろうが!!」


叩きつけるように言う言葉にアレイは少し驚くが、ちょうど良いと思いそのまま煽る


「それが、お前が呼ばれた理由だからだよ、勇者。」


「諦めろよ、お前はもう戦うことから逃げらんねえよ。この世界はお前が言うのを聞く限りで、お前が居た世界より、争いに満ちた世界だからな。」


アレイは淡々と告げていく


「戦うか、逃げるか・・・どんな奴かと思えばこんなうじうじしてる奴の護衛なんてかったりーな」


アレイは吐き捨てる様に良い勇者の様子を伺う。


「良いぜ、そこまで言うなら見せてやるよ、俺がこの世界に堕とされて見についた力を」


そう言い、勇者は三歩ほど下がる。その瞬間アレイと勇者の周囲を囲む様に薄く光壁が出現したと同時に


「やほーアレイ今から始めるの?、あんな気がのらなさそうだったのにもぎせん?やってくれんだね!結界張ったから好きなだけ暴れて良いよ!あ!勇者君もね!」


完全に他人事の声が聞こえ、アレイが後ろを振り向くとプレアとロアが立っている真ん中にヴェルがおり満面の笑顔で立っていた


どうやら、自分が模擬戦をするつもりが、やらなくて良くなった事が凄く嬉しいらしい。どこまでもめんどくさがりの姿だった。


「いや、僕等は模擬戦なんて知らないし?だったら言い出しっぺがやった方が良いでしょ。ねえ?」


ヴェルはそう言い他の二人に同意を求める、すると二人も頷き。


「すまぬ、主よ。我も今回は解らんかった。」


「アレイさん。頑張ってもぎせん?やってくださいね!」


「お前ら絶対わかってんだろ!!」


アレイは完全に観戦モードの外野にやじを飛ばしてから、勇者に向き直る、すると怒りの表情を浮かべた勇者が言う。


「ぶっ殺す!」


そう言い勇者は掌を前に向けた。







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