第三十一話 雑談する称号者達
普通のクラスを紹介してもアレだと気づいたので、ちょっと変わったクラスを紹介!
☆クラス紹介☆
呪術師
いわゆるシャーマン。相手のステータスを下げたり、状態異常を与えたりと、敵に回したくないクラス。
攻撃も苦手ではないが、回復の方が得意。でもちょっと受けたくない。
単独でも戦えなくはないが、燃費の悪さ(MP消費の激しさ)と、後衛共通のもろさが難点か。
強力なクラスなのだが、人口はあまり多くない。中にはすっごい変わり者もいる。
呪いやバッステの類の魔法を覚えると入手できる。
ここは戦場。数えるのも馬鹿らしくなるようなエネミーの大群が迫っている。
それに負けず、決して少なくはない人数のプレイヤーが、各々の全力を持って街を防衛している。
状況は不利。どうしても数の差を埋められず、更に相手に強力な個体も混ざるようになっていた。
そんな戦場に大きな変化が訪れる。突然、エネミーの一部が吹き飛んだのだ。
「……………」
その中心にいたのは、不気味なほど無表情で、不思議なほど綺麗な白い髪をたなびかせた少女。
そしてその両手には、小柄な身体に不釣り合いな、巨大な大剣が2本握られていた。
「………おいで、雑魚達」
その少女は周囲を一瞥すると、エネミー群に剣を向け、言い放つ。
「………遊んであげる」
その威圧感は、彼女がまさしく強者であることを示していた。
動画名「称号者達(ラスボス達)の登場シーンまとめ」
「うひゃー…何か妙に強い中ボスとかにいそうな感じね」
「あははは!お前も俺の事言えねえじゃねぇか!!」
「………うるさい、見ないで……」
とあるプレイヤー経営の喫茶店、ここに恐らく今最も有名なプレイヤーが6人集まっている。
ちなみにゲーム内で喫茶店と言われてもぱっとしないと思うが、これが結構人気がある。
まず、料理などの食糧アイテムにはちゃんと意味がある。回復したり、一定時間ステータスを上げたり、中には経験値が入るものもあったり…なので、自分で料理
出来ないプレイヤーがその効果を求めてやって来る。
後は、フレンドやギルドメンバーとお話したい時に、たまり場として使われることもある(今の私たちのように)。
そして、その私たち…称号者の6人が何をしているのかというと…話し合う目的はあるのだが、今は見ての通り雑談となっている。
「ククク、ハクアよ…そんな中二病真っ盛りなお前にオススメな「黒銘騎士団」というギルドが…あだだだだ!?馬鹿、お前がつねると異様に痛いんだよ!?」
「………中二病言うな」
動画で派手に立ち振る舞う私を指して中二病を連呼するのでつねる。自分が一番分かってるってのに…う、羞恥心が…
ちなみにあの後レイドボスは一撃で沈んでしまった。他にもレイドボスはいたらしいのだが、そちらも別プレイヤーと称号者が協力して撃破。逃したのもいるみたいだけど…その後は消化試合だった。
あと、あの大規模戦で大暴れしたおかげで、レベルが見事30を超えた。今度上位職に派生する事にしているが、それはまた後日。
「言い過ぎだクロト、何ならお前の過去の失態をここで話しても…」
「え、何それ気になる!」
「おいばかやめろ」
ピタゴラスさんの話題にみゅるいるさんが食いつく。それは私もちょっと気になる。
「ふぉふぉふぉ、若いもんは元気が良くて良いのう」
「ですね、おほほほほ…」
「ミドナさん、あなたもこっち側でしょうに」
「あら、若く見られてお姉さん嬉しいわ」
そしてその光景をミドナさんとゴウライさんが茶化す…何だかいつもの光景になってきた。だが恐ろしい事に、全員が別勢力な上にこの中の半分は上位ギルドのギルマスである。
だが、いつまでも喋っているわけにもいかない。
「………そろそろ本題」
「っと、そうだな…これどうしようかねぇ」
「うむぅ…」
私たちがそれぞれ表示させているのは、一通のメール。今回の緊急集会を開かざるを得なかった理由。
その題名には「フラッシュダイブと「Fantasy World Online」の第二期販売開始に向けたゲーム紹介及びPV作成への協力依頼」と書かれていた。
「フラッシュダイブ」、このゲームをするには欠かせないVR装置である。実は、まだVRのシステムが(これでも)発展しきっておらずゲームはまだこの「Fantsy World Online」しか発売されていない。つまり、フラッシュダイブを買う目的はこのゲームをするしかないわけで…セットで販売されている。
しかし、これは一定数の限定販売だった。無論、すぐに売り切れた。予想以上の反響に会社は、予定よりも早めに第二派を売り出す事にしたらしい。
そして、その第二期と言えるプレイヤーのための紹介PVを作る事にしたようだが、運営側だけでなくプレイヤー側の内容も入れたい…と考えている時に目についたのが、一躍有名になった我々「称号者」との事だ。
「まぁ面白そうだよね…けど」
「あぁ、発想は悪くない…だが」
「「めんどくさい…」」
「…ダメ人間だ、こいつら」
何をいまさら…でも私もちょっとめんどくさいと思ってしまった。
「内容はどんな感じになるのかしら?」
「何でも、あっちがある程度台本を用意してくれるらしいぜ…それに沿いながらも、適度にアドリブ混ぜちゃって良いと」
「中々面白そうではないか」
うん、面白そうなのは面白そうだ。だから…
「………私は、受けても良いと思う」
「まぁあちらにとってもおまけみたいな物だろうしな、俺も賛成だ」
「そう気負わなくても良いってことね…いいんじゃない?」
どうやら皆反対する人はいないようだ。皆頷いている。
「では、満場一致で受諾するという事で」
「おうよ!」
「………この面子、結構不安」
「「「……………」」」
…黙らないでほしい、本当に不安になる。
さて、一体どんな紹介映像が仕上がるのか…それは作者にも分からない(未作成)




