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前編

「ふぅ・・・。」


ベッドから朝、目覚めるとそこには上半身裸で、下半身下着のみのいわゆる裸Yシャツで知らない可愛い女の子がいるという展開も無く、彼女が寝転がってるだけだった。


彼女は安らかに眠っている、死んだかと思うほどに。


「すぅすぅ」


「口で言うな、口で」


「へへー、おはよー」


「おはよう。ていうか、千秋起きてるならご飯、たまには作れ」


「やだっ。」


やだってこの子・・・。


「今日はね、オムライスがいい!」


「ふぅ・・・。了解しました。お作り致しましょう。」


「わーい!!」


子どものように喜ぶ千秋を置いて、とりあえず顔を洗いに洗面所へ向かう。


「とりあえず、寝る前に俺のYシャツ着るな」


「こういうの・・・男の人好きなんじゃないの?」


「・・・好きだが、女の匂いが付いたシャツを着て仕事に行きたくない。」


「まーきんぐっ!」


「・・・。」


ダメだこの子・・・。返す言葉も無く、洗面所へ。



「いただきまーすっ!!」


「頂きます。」


結構自信がある綺麗に丸められたオムライスに、名残惜しくもスプーンで刺し、千秋の口に消化される。


「おいひい!」


「食べながら喋るな」


自分の口にも運ぶ。


「お、やっぱり今日のはいけるな」


「真二のは何時でもおいしいよ!」


ありがとな。千秋の口にまた運ぶ。だけどな。普通、これ立場逆じゃねぇ?


「今日は、帰り遅くなるけど・・・その分。濃密な夜をすごそうね・・・?」


「わりぃ。今日は俺飲みに行くから」


「女?」


「女」


無言で千秋は俺に近寄ってきて、首筋に思い切り噛み付く。


「!?」


千秋を乱暴に引き剥がす。


「これで大丈夫。私のマーク付けておいたから」


「・・・。犬かお前は」


「女の子と飲むの許してあげるだけ感謝してよね!」


「飲むって言っても、仕事の相談乗るだけだよ。」


「うそよ!!真二は騙されてるの!!」


「あのなぁ・・・ぴぴぴるぴるぴるぴぴぴるぴー天使の着信音、千秋の携帯からだ。


千秋はものすごい嫌悪感を顕にした顔で携帯を見る。


俺は無言で携帯を取って開いて渡す。


「・・・はい、勤務時間外に電話するなって何回言えば分かるの?私を怒らせたいの?えぇ・・・えぇ・・・はー、いいわ、取引先には私が来るまで何もしないで。後30分もしないで行くから。」


バタンッ。勢いよく携帯を閉じると思い切り投げる。


「真二、頭撫でて」


よしよし。


「・・・なんで?」


「真二といる時間が30分も短くなった・・・」


ぺちぺち


「甘えるんじゃありません」


「やだぁあああ」


ぎゅー。


千秋が抱きついてくる。



この子、外じゃ性格きついくせになんで二人きりだとこんなにだめな子になってしまったんでしょう。



真二は、悲しいです。

どうも、わんだーふぉれすとです。

前作は、自分が思ってる以上の人が読んでて驚きました。

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