20話 商会での緊急相談生活
「ごめん下さい。」
「いらっしゃいませレニーア様」
小声で「アポなしでごめん下さい。ギルドで発生した重要案件の相談なのテンシュ支店長に取り次いでもらえませんか。」
小声「かしこまりました。レニーア様は奥で少々お待ちください。誰か」
「レニーア様、こちらへ」
すぐに応接室に案内されたわ。
本当にこの商会は、教育が行き届いているわね。
「お待たせしましたレニーア様。」
「テンシュ支店長、急な訪問に対応していただきありがとうございます。」
「して、ご相談とは?」
「まずはこちらをご覧ください。」
シルド君の報告書のうち報告者の部分を隠したものを提示しました。
…
…
「…当商会の馬車が実は魔道具であった…なんとも信じがたい事ですが…側板の装飾模様、および 軸受けの紋様 は数百年前からの安全祈願のおまじないとして数百年前から変わらずに施されたものと聞いております。」
「おまじないですか。」
「伝承とはえてしてそういうものです。一部は正確に伝わり、一部は変化し消えてゆく。今回は紋様自身は正確に残り、その意味部分は変わっておよび消えていったという事でしょう。できうれば今回の事の発見者のお名前をお教え願いたいところですが。」
「そのことについては守秘義務がございますのでお教えできませんわ。」
「そうですか。それは残念。そういえば当商会を御贔屓にしてくださっている冒険者様が急遽、魔導線を購入されましてね。」
「それってもしかしてシ…」「当商会にも守秘義務がございます。」
危なかったわ…でも確実にシルド君よね。でもこことギルドはそこそこ距離があったはず。『空歩』使ったのかな。
「私の予想ではその冒険者様がその修理した馬車で当商会を訪れるはずです。その際に馬車の様子を確認させていただくとしましょう。またギルドに名前を告げてもいいか確認いたしましょう。」
シルド君なのはバレバレですが。あえて名前は告げない事を貫かれるのですね。
「わかりました。ギルドとの提携はそれからということで、よろしくお願いします。」
「いえ、『良い話』をありがとうございました。」
残業追わんニャいよー。レニーア先輩早く帰ってきてぇ~~!




