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影の盗賊(シャドウ・シーフ)  作者: A-LIGHT(I lie)


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396/455

第255話:始まりの前

空気が、凍る。

 《A》でもない。

 《B》でもない。

 その外側。

「両方、壊す」

 その言葉が、

 “選択”という概念にヒビを入れた。

◆亀裂

 空中に浮かんでいた文字が、歪む。

 《A:力を維持する》

 《B:元に戻る》

 その間に――

 “ノイズ”が走る。

 見えないはずの、

 第三の空白。

◆作者の圧

「……やめろ」

 初めての“制止”。

 だが、遅い。

◆ファントムの行動

 彼女は、その“空白”に手を伸ばす。

 触れた瞬間。

 世界が、悲鳴を上げた。

◆不安定化

 空が、崩れる。

 地面が、途切れる。

 アルトの腕が――

 一瞬だけ“消える”。

「っ……!」

 戻る。

 だが、完全ではない。

 輪郭が、わずかにズレている。

◆理解

「……これが、“代償”か」

 アルトが低く呟く。

 存在が、固定されない。

 確定しない。

 つまり――

 “消える可能性”が常にある。

◆ファントム

「ええ」

 だが、その目は揺れていない。

「でも、それでいい」

 一拍。

「固定されるより、ずっとマシ」

◆侵食

 《A》と《B》が、崩れ始める。

 文字が溶け、

 意味が分解される。

 “選択”という構造そのものが、

 壊れていく。

◆作者の反応

「……理解していないな」

 低い声。

「それを壊せば」

 一拍。

「君たちは、“物語に存在できなくなる”」

◆アルト

「上等だ」

 迷いなく返す。

「存在する場所くらい、自分で決める」

◆核心

 ファントムが続ける。

「“書く側”でも、“書かれる側”でもない」

 一拍。

「“その外側”に行く」

◆崩壊

 空間が、完全に割れる。

 世界が、上下反転する。

 時間が、巻き戻りながら進む。

 矛盾が、同時に成立する。

◆境界

 その中心に、

 “穴”が開く。

 黒でもない。

 白でもない。

 “未定義の外側”。

◆引力

 すべてが、そこに吸い込まれる。

 アルトの身体が、崩れ始める。

 ファントムの輪郭が、透ける。

◆最後の会話

「……後悔してるか?」

 アルトが聞く。

 ファントムは、少しだけ笑う。

「まさか」

 一拍。

「ここまで来て、やめる理由がない」

◆手

 二人は、同時に手を伸ばす。

 崩れながら。

 消えかけながら。

 それでも――

 掴む。

◆突入

 “外側”へ。

◆作者

 その様子を、

 静かに見ていた。

 止めることはできた。

 だが――

 しなかった。

「……なるほど」

 小さく呟く。

「そこに行くか」

◆評価

 初めて、

 ほんのわずかに笑う。

「なら――」

 ページが、閉じる。

◆完全切断

 アルトとファントムの存在が、

 “物語”から切り離される。

 名前が、消える。

 記録が、消える。

 因果が、消える。

 だが――

 “意志”だけが残る。

 そこは、

 何もない場所ではない。

 “すべての前”。

 概念すら生まれる前の領域。

 時間も、空間も、意味も存在しない。

 だが――

 そこに、

 “何か”がいる。

 最初から、ずっと。

「……ようやく来たか」

 声がする。

 それは、

 作者よりも、

 さらに前の存在。

 “物語が生まれる前の何か”。

 アルトとファントムは、

 ついにそこへ踏み込む。

 完全な未知。

 完全な自由。

 そして――

 “本当の始まり”。

――続く。

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